ナース裕美です。
転職を考えたときに、
看護師として何年働いたら転職してもいいのかな?
経験年数が短いと採用されないかな。。
不利になるかな?
と気になることもありますよね。
看護師は経験年数で転職の難易度や転職できる施設の選択肢がかなり変わってきます。
それをしっかり理解して転職活動をしないと
「なかなか転職先が決まらない」
「前より条件の悪い職場へ転職してしまった」
など、転職そのものに失敗してしまうこともあります。
なので、この記事では経験年数別それぞれの転職難易度とメリットデメリット、経験年数が採用担当にどう評価されるのか、経験年数別おすすめの転職先をお話ししていきます。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事でわかること
看護師の経験年数別の転職するメリット・デメリットがわかります。
わかります。
看護師の経験年数別のおすすめ転職先がわかります。
看護師の転職は何年目がいいのかこの記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
元看護師。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
看護師経験1年目
看護師経験1年目の転職難易度は高いです。
施設別にみていくと、大規模病院は毎年多くの新卒看護師を受けいれるので、経験年数が浅い看護師の採用枠は少ないですし、小規模病院についても、教育が必要な新人看護師よりも即戦力となる経験豊富な看護師を求めている職場が多い傾向があります。
なので、転職において経験年数1年目の看護師のニーズは低いです。
でも全く転職先がないわけではなく、最近では人手不足解消のために第2新卒と呼ばれる新人看護師を受け入れる施設も増えてはいます。
施設の採用担当としても、前の職場を辞める理由があまりにもネガティブな理由だと採用したくなくなってしまいますが、人柄が良くて、志望動機もしっかりしていれば、経験年数1年目の看護師でも採用することはあります。
転職には良い面も悪い面もあります。
経験年数1年目でも、
「メンタルに限界がきている」
「体調不良が続いている」
など、精神的にも肉体的にも限界がきているような場合は転職を検討するのも一つの手だと思います。
まずは、転職することで問題が解決するのか、部署異動などで解決できないのか、などをじっくり考えてから転職活動を始めたいですね。
看護師1年目で転職するメリット
新しい職場のやり方に馴染みやすい
1年目の看護師はいい意味で看護へのこだわりや先入観が少ないです。
そのため、新しい職場のやり方にすぐに馴染むことができます。
経験年数が長く、同じ職場で長く働いている人は融通が利きづらく、新しい職場に馴染むのに時間がかかりますが、1年目の看護師ではあまりその心配をする必要がありません。
また、職場に同じ年代の看護師がいれば、一緒に新人としてレクチャーしてもらえます。
心機一転し新しい環境で働くことができる
1年目で転職を考える看護師は
「看護師に向いていないのではないか」
「看護師を続けていけるのか」
という悩みを抱えていることが多いです。
身体的にも精神的にもきつくなり、負の感情が大きくなってしまっている状態です。
体調が悪かったり、精神的に辛い状況で無理して働き続けた結果、より不調をきたし、看護師を辞める選択をしてしまうよりも、無理をせずに自分に合う職場を探して働く方が良いこともあります。
給与に差が出ない
1年目で転職すると、「同年代の看護師と給与に差が出ない」というメリットもあります。
看護師として数年間働いてから、入職時の給与に経験年数が反映されない職場に転職した場合、同年代の看護師と給与に差が出ることがあります。
年収で考えると数十万単位で差が開きます。
その点、1年目で転職した場合は、同年代の看護師はまだ昇給していないですし、今後ほぼ同程度の昇給ペースとなるので、差が出づらいです。
看護師1年目で転職するデメリット
採用のハードルが上がる
1番のデメリットは、採用のハードルが上がることです。
1年未満での退職歴が残ることで、採用担当から、「最初の職場を短期間で辞めた人」というネガティブなイメージを持たれやすくなります。
「困難から逃げやすいのではないか」
「根気強く働くことができないのではないか」
と、先入観を持たれてしまうことも多いので、通常よりも採用のハードルが上がってしまいます。
なので、しっかり面接対策をして、ネガティブなイメージを払拭できるように「ポジティブな退職理由と志望動機」を準備しておくことが大切です。
受け入れ先が少ない
1年目の看護師は教育面での問題で受け入れが難しい職場が多いため、転職が難しいです。
人手が足りない施設は新人看護師への指導に時間・人手を割くことができません。
そのため、即戦力となる看護師を求めています。
転職活動自体も希望の施設を探す、というよりは受け入れてくれる施設を探す、という形になることが多いです。
応募できる求人が少ない
経験年数1年目だと「応募できる求人が少ない」こともデメリットです。
病院、施設の求人は応募条件で経験年数3年以上などと指定している場合も多いです。
なので、経験年数1年目だと応募条件を満たせず応募ができないこともあります。
また、人手が足りない施設は新人看護師への指導に時間や人手を割くことができず、即戦力となる看護師を求めていることが多い傾向があるので、経験年数1年目だと書類選考で不採用になることもあります。
応募できる求人自体が少なくなってしまうんですね。
ただ、全く求人がないというわけではないので、第二新卒の採用にも力を入れている施設などをしっかりリサーチして応募していくことが大切です。
仕事についていけない
1年目で転職すると、新しい職場の仕事についていけない可能性が高いです。
看護師としてのスキルが不十分であるのにも関わらず、十分な教育が受けられない可能性が高く、スキルが業務に追い付かなくなってしまいます。
そのため、看護師として1人前になる時期が遠のきます。
辞め癖がついてしまう
転職が1回なら、特にキャリアに影響しません。
しかし1年目で転職すると辞め癖がつく恐れがあります。
たしかに、辞めたいと考える理由は人それぞれです。
しかし、そこで「辞める」以外の対処法ができないと、辞め癖のある看護師になってしまいます。
その辞め癖によって転職回数が増えると、採用側も採用に慎重になりますので、今後の看護師人生のキャリアで不利になる可能性があります。
看護師1年目におすすめの転職先
第2新卒の受け入れがある病院
看護師1年目は、まだまだ経験が不足していますので、第2新卒の受け入れがあり、教育体制の整った病院で看護師としての基礎を身につけることが必要です。
小規模病院
小規模病院は人手が不足しているところも多く、教育体制が整っていないこともあります。
しかし、ベテラン看護師が多いため、個々の看護師から丁寧に指導をしてもらえます。
ただし、人間関係が悪いとそうはいきませんので、しっかりと情報収集することが必要です。
療養型病院
療養型病院は医療処置が少ないため、1年目の看護師でも働きやすい職場と言えます。
しかし、メンタルケアや家族ケアが重要となるため、コミュニケーションスキルに自信がない人には難しいです。
精神科
精神科は一般の診療科とは勝手が違います。
医療処置は少ないため1年目の看護師でも働きやすいと言えます。
しかし、精神科領域に興味がない人や周囲からの影響を受けやすい人にはお勧めできません。
看護師経験2年目
看護師として働き始め、1年目は覚えることも多く、業務についていくことに必死になっていたと思います。
看護師2年目になると、少し余裕も生まれるようになります。
一人でできる業務も増える反面、新しい1年目が入ることで先輩からのサポートも手薄になってくる時期とも言えます。
この時期はミスが増え、看護師としての自信を失いがちです。
そこから転職を考えるようになる人も多いです。
でも看護師2年目での転職は可能なのでしょうか。
経験年数2年目の看護師はまだ一人前と捉えられません。
確かに看護師として一通りの業務をこなせるようにはなっていますが、まだ足りない部分が多いです。
1年目に比べると転職市場でのニーズも多少増えますが、まだまだ転職先の選択肢が少なく転職難易度は高めです。
看護師2年目で転職するメリット
転職先の選択肢が増える
看護師2年目はまだ看護師として一人前とはみなされません。
それでも、一通りの看護技術を身につけているころです。
そのため、転職先の選択肢も病院以外にも広げることができます。
ただし、専門性の高い分野ですと経験不足とみなされてしまうこともありますので、しっかりと要件を確認することが必要です。
適応力が高く成長ができる
看護師2年目はまだまだ看護師としての経験は浅いです。
そのため、経験年数がある看護師よりこだわりや先入観が少ないため、新しい仕事のやり方に柔軟に対応できる適応力があります。
指導側からしても、経験豊富な看護師よりも指導しやすいといったメリットがあります。
基礎知識はあるので1から指導する必要がない
看護師2年目は基本的な看護スキルが身についています。
また、一般的な社会人としてのマナーも身についています。
そのため、1年目の看護師のように一から何もかも指導する必要がないため、教育体制が整っていなくても受け入れることが可能となります。
また、一度医療現場でしっかりと働いてきているため理想と現実のギャップに悩む、ということは少なく、定着率が高くなりますので長期的に活躍できるようになります。
看護師2年目で転職するデメリット
経験年数3年以上の求人に応募できない
経験年数3年以上の求人は、新卒看護師より給与が高く設定されていることも多いです。
経験年数2年目であれば、あと1年ちょっと働くとこのような求人にも応募できるので転職先の選択肢がかなり広がります。
なので、できれば経験年数3年以上をクリアするまで働いてから転職を考えた方が良い転職先が見つかる可能性が高いです。
プリセプターの経験が積めない
プリセプターは3年目から4年目で任される施設が多いです。
そのため2年目で辞めてしまうとプリセプターの経験を積むことができません。
プリセプターの経験は看護師として成長するための良い経験となりますので、その機会を逃してしまうのはもったいないとも言えます。
すぐに辞めるというイメージがつきやすい
1年目の大変な時期を越え、2年目も頑張って働いていたにもかかわらず、まだ「採用してもすぐに辞めてしまうのではないか」という悪いイメージがついてしまう可能性があります。
一般的には「とりあえず3年」と考える人も多く、2年目で辞めることでマイナスに捉えられてしまうこともあります。
奨学金の返済を求められる場合がある
看護学生時代に奨学金制度を利用していた場合、お礼奉公中に退職すると奨学金の返済を求められることがあります。
一般的には働いていた期間に応じて減額はされますが、退職時に全額返済を求められる場合もあります。
看護師2年目におすすめの転職先
専門性の高い職場
2年目になると自分の興味のある分野がはっきりしてくるので、専門領域に特化した職場へ転職をすることができます。
専門性の高い職場は、今までの経験を活かすというよりも、新しいことを学んでいくことが多いため、学ぶ意欲を重視している施設も多いです。
なので、専門性を高めたい、という意欲をしっかりとアピールしていくと採用担当も採用に前向きになります。
専門性の高い職場の例としては、オペ室や産婦人科、精神科などが挙げられます。
中規模病院
大規模病院だと第2新卒よりも新卒を採用することが多いので、狙いは中規模病院です。
中規模病院は人手が足りない施設も多く、1から教育をせずに働ける経験年数2年目以上の看護師を求めている施設があります。
中規模病院でも高度な医療は提供していますし、小規模病院に比べて教育体制も整っていることが多いです。
また、大規模~中規模病院での勤務経験を積んでいくと、看護師としての評価が上がります。
今後やりたい分野がはっきりした時、次の転職を考える際にも有利に働きますね。
療養型病院
療養型病院にも2年目の看護師の需要があります。
療養型の病院は患者さんの急変が少なく、医療処置も少ないのが特徴です。
なので、急性期のような慌ただしさはなく、2年目看護師でも対応することができます。
特に急性期の診療科で働いていて心身ともに疲弊した、プライベートも充実させたい、という人におすすめです。
看護師経験3年目
看護師も3年目となると業務にも慣れ、ほとんどの業務を一人でこなすようになります。
施設によっては3年目でプリセプターを任せられるところもあります。
そんな中でプリセプターとしての重圧に疲弊し、転職を考えるようになる人もいます。
では看護師3年目で転職することはタイミング的にどうなのでしょうか。
看護師3年目にもなると、その診療科に必要な看護技術は一通り経験しているので、採用担当も、基本的な看護技術を習得できていると考えます。
なので、1年目2年目に比べて転職難易度はぐっと下がります。
看護師3年目での転職メリット
看護技術が一通り身についている
看護師3年目にもなると、その診療科に必要な看護技術は一通り経験しています。
また、基本的な看護技術も習得できていると捉えられます。
転職先で、新たにしっかりと教育を行う必要がないため、教育体制が十分でない施設に転職しても、問題なく業務につくことができます。
新しい環境に馴染みやすい
看護師3年目では、まだまだ固定観念というものがありません。
こだわりも少ないため、新しい業務の仕方に柔軟に対応することができます。
受け入れる側としても、経験豊富な看護師よりも指導がしやすいというメリットがあります。
看護師3年目での転職デメリット
3年しっかり勤めた人と給与に差が出る
3年目で転職する看護師と、3年間同じところで働き続けた看護師を比較すると、給与に大きな差が出てきます。
3年目と4年目の平均月給を比べると2万5千円の差が出ます。
賞与などにも影響が出ますので大きいですよね。
これはプリセプター経験の有無と、3年間業務した、という実績で看護師として1人前と認められるからです。
3年目で転職した場合、次の勤務先での給与は4年目の給与に該当しなくなりますので、3年間続けた人と比べて給与で差がついてしまいます。
また、多くの病院では退職金が3年以上勤務してから、という規定を設けています。
そのため3年目で転職をすると退職金が支給されない可能性があります。
リーダー経験を積むことができない
多くの病院はリーダーを3年目から4年目にかけて行います。
リーダー業務は看護師として一人前と認められたことになります。
また、リーダーを経験することで、普段の業務を円滑にこなせるだけの経験値が養われるだけでなく、周囲を見渡せる統率力を養うことができます。
広い視点で病棟内を見渡し、優先順位をつけて業務をこなし、スタッフに指導していくことで、管理者の立場から病院を見ることもできます。
また、他職種や他病棟とのやり取りから交渉力を身につけることもできます。
3年目で転職をすると、そのリーダー業務を経験することができません。
転職先でリーダー業務をやってみたいと思っても、そこからさらに3年たたないと難しいです。
施設によってはリーダーになれるだけの経験と素質があれば勤続年数は問題にしていないところもありますが、多くは1つの機関で3年の経験があるかどうかを指標としています。
プリセプター経験が不十分
プリセプターの経験は自分の看護師としてのスキル・人間性を向上させることができます。
3年目で転職してしまうと、プリセプターを経験できないことが多いですのでもったいないです。
プリセプターを経験することで自分の未熟な部分もはっきりします。
また、人に指導をすることで自分の知識をより定着することができます。
コミュニケーション力・マネジメント力を養うこともできます。
そして、プリセプターをやり切って、1人の看護師を育て上げたという実績は、その後の転職の際にも有利に働きます。
看護師3年目におすすめの転職先
急性期病院
看護師3年目におすすめの転職先は急性期病院です。
急性期病院といっても、運営主体も規模も医療レベルも様々です。
医療機関により教育体制にも差があります。
看護師としての経験を積んでおきたいのであれば中規模病院や2次救急病。
医療レベルが高いところでスキルアップしたい場合は、大学病院や3次救急病院を選択するといいですね。
急性期病院は体力のある若いうちに看護師としてのスキルを磨きたいという人に向いています。
急性期病院の外来
夜勤のない職場への転職を希望しているけれど、看護師としての経験は積んでおきたい場合におすすめです。
また、もともと急性期病院の病棟に勤めている場合、まずは外来に異動可能かどうかを相談してみるといいですね。
転職するよりも同じ病院内での異動の方がハードルは低いです。
介護施設
看護師3年目におすすめの転職先で介護施設があります。
看護師としてのスキルアップよりも施設管理者を目指すような人は、早めに介護施設に転職して経験を積んでおくといいです。
また、医療処置よりもケアが好き、という人にも向いています。
ただし、介護施設は30代40代の看護師でも転職が可能な施設になりますので、若いうちは臨床で経験を積んだ方がいいのかもしれません。
訪問看護
看護師3年目となると、一通りの看護技術を経験しています。
そのため、訪問看護も選択できるようになります。
訪問看護師は訪問先の状況に合わせて対応することが必要です。
そのため、病状予測から、家族対応まで幅広い経験を必要とし、総合的な判断力が求められます。
利用者やご家族からの信頼を得るためにはある程度の看護経験やコミュニケーション力が必要となりますので、できれば看護師経験5年以上あることが望ましいとされています。
しかし、現在、訪問看護の需要は高まっているため看護師が不足しており、若い看護師を受け入れる施設も増えてきています。
転職を探す際、独り立ちできるまで時間をかけて指導をしてくれる教育体制の整った施設を探すことが重要となります。
求人情報に、教育体制・研修制度充実などの記載がある職場を選んでいくといいですね。
専門的なクリニック
看護師3年目におすすめの転職先で専門的なクリニックがあります。
美容クリニックや透析クリニック、不妊クリニックなど、専門に特化したクリニックです。
特殊な診療なので専門性を高めることができますし、一般のクリニックと比べて給与などの待遇がいいのも特徴です。
興味のある分野を探すといいですね。
病院以外
看護師3年目におすすめの転職先で病院以外という選択肢もあります。
保育園、産業看護師、クリニカルスペシャリスト、治験など、病院以外で看護師資格をいかして働くことができます。
看護師経験4年目
看護師4年目にもなるとプリセプターやリーダー業務など、日常の業務にプラスして何かしらの役割を与えられることが多くなります。
「余計な仕事が多くて辛い」「他の病院と比べて給与が低め」「ライフイベントによる生活の変化」など、看護師3年目までとは違った理由で転職を考える人が多くなります。
それでは、看護師4年目で転職することはどうなのでしょうか。
看護師4年目の転職は難易度も低く、おすすめです。
「とりあえず3年」という時期も過ぎていますし、3年以上の業務実績があれば、どんな施設でも即戦力として歓迎されます。
採用担当からも同じところで3年以上勤務しているということで、転職をネガティブに捉えられることも少なくなります。
また、4年目の看護師は「経験があるのに、まだ若手」という特殊な立場となります。
この特徴が、転職にも有利に働きます。
「とりあえず3年」という時期も過ぎていますし、3年以上の業務実績があれば、どんな施設でも即戦力として歓迎されます。
看護師4年目での転職メリット
転職先の選択肢が多い
多くの病院や施設、訪問看護事業所などは実務経験3年以上を求人要件としています。
また、プリセプター経験やリーダー経験があることで後輩指導を任せることも可能ですので、即戦力として期待されます。
即戦力と判断される
3年以上の実務経験があることで、その職場のほとんどの業務を自分一人で確実に行えると判断されます。
ただし、即戦力として期待されているため、まだ自分の技術やケアに自信がなかったり、安易に転職を考えていると転職後に苦労することになるので、もう少し同じところで頑張ると良いですね。
プリセプターを経験している
プリセプターを経験することで後輩指導を行うことができます。
また、プリセプター業務は指導を行うだけではなく、1人の看護師を一人前に育て上げる、という過程を経験することで自分の自信にもつながります。
その経験が転職に有利に働きます。
リーダー経験がある
総合病院でリーダー経験を積むことは大変重要な機会といえます。
ただ自分の業務をこなすだけではなく、病棟全体を見渡し、スタッフに指示を出し、円滑にみんなの業務が進むようにコントロールしていく、これは1つの管理業務です。
また、リーダーは他職種とコミュニケーションを図り、円滑に業務を進めていくことも必要ですので、施設や訪問看護事業所に転職した場合は、そのコミュニケーション力をいかんなく発揮させることができます。
病院全体を俯瞰で眺められる
看護師4年目にもなると、病棟の業務だけでなく、院内の委員会や係活動に参加することも多くなります。
この委員会や係活動に関しては大規模病院でないと参加する機会はほとんどありません。
多くの人と接し、情報交換をし、業務に活かすことができる機会です。
実際は面倒くさいことも多々あります。
それでも活動に参加することで様々な業務を俯瞰的に見て、日々の業務に活かすことができるようになるのです。
看護師4年目での転職デメリット
ライフイベントと重なることがある
看護師4年目となると20代後半である人が多いです。
そうなるとライフイベントによりライフスタイルが変化する可能性がある時期です。
転職した場合、もし在職中にライフスタイルに変化があった時に、希望通りのキャリアプランが描けるのかを慎重に考える必要があります。
具体的に、産休・育休後の復職率や託児所の有無などを確認しておくといいですね。
看護師4年目におすすめの転職先
総合病院
総合病院は様々なことを学ぶことができるのでキャリア重視の人におすすめです。
多くの診療科を持っているので、色々な疾患について学ぶことも出来ます。
「看護部」という組織もあるので、将来的に管理職として働きたい人にとって目標が定めやすくなります。
もし、今総合病院で働いていて、人間関係に悩んでいるような人は、ひとまず部署異動の希望を出すことをおすすめします。
なかなか異動ができないようであれば、他の総合病院へ転職をするのもいいですね。
訪問看護
訪問看護は基本的に日勤のみなので、ワークライフバランスを重視する方におすすめです。
訪問看護事業所は少人数で運営しているところが多く、看護師4年目以上であれば即戦力として働くことができ、
また、早く役職がつくようになります。
管理職を目指す人にもおすすめです。
夜勤専従
夜勤専従は給与重視の方におすすめです。
看護師4年目はまだまだ若い、といえます。
そのため体力に自信がある人も多いでしょう。
とにかく給与をあげたい、という人には夜勤専従として働くことも視野に入れるといいですね。
一般の人と時間を合わせることは難しくなりますが、どこの施設も看護師不足であるため夜勤のみできる看護師は重宝されます。
クリニック
クリニックは日勤帯勤務重視の方におすすめです。
クリニックといっても内容は様々です。
クリニックに勤めながらキャリアを積みたい、という人は美容や不妊など専門的なクリニックを選ぶといいですね。
特に美容クリニックは基本的には予約制であるため残業も少なく、スタッフ人数も多いため休みも取りやすい人気の職場となります。
病院以外
「看護師に向いていないのかも」と悩んでいる人は、思い切って看護師の資格を活かせる病院以外の職場を選ぶのもいいですね。
例えば保育園では、健康な子供を対象として保健業務を担います。
簡単な応急処置ができ、子供の成長発達段階についての理解があればOKです。
子供好きな人におすすめの職場です。
また、健診センターや献血センターなんかも健康な人を対象としています。急変リスクや難しい医療処置も必要ないので病棟より精神的に楽です。
看護師資格があれば、「やっぱり看護師に戻りたい」と思った場合でもいつでも看護師として働くことができます。
一度、病院から離れるのも一つの手です。
看護師経験5年目
看護師5年目以上は転職時期としては最適です。
5年目となると「中堅看護師」と呼ばれるようになり、キャリアとしてもプリセプター、リーダーの業務を何度も繰り返していて、責任の重い業務を任されたり、後輩指導を任されたりと十分な経験があります。
採用担当としても人柄が良ければすぐにでも採用したい経験年数になります。
看護師5年目での転職メリット
採用ニーズが高い
看護師5年目は中堅看護師として施設の即戦力となります。
看護師1~4年目に比べて採用ニーズは圧倒的に高いと言えます。
求人要件も看護師3年目以上としているところが多いですが、中には5年目以上という要件の施設もあるほどです。
それだけ、看護師5年目のスキルは重宝されます。
また多くの5年目看護師はリーダーを経験しているため、そのリーダー経験も重宝され、転職に有利に働きます。
柔軟性がある
看護師経験は長くなるほど、自分の考えややり方が確立されるため新しい環境に慣れるのに時間がかかります。
しかし、5年目であれば、自分の考えは持ちつつも柔軟に対応できる適応力もあるため、新しい職場のやり方になれるのも、そんなに時間がかからないです。
看護師を5年続けたこと自体に高い評価がつく
看護師に限らず、どんな職種でも同じ仕事を5年続けたことで積み上げてきた知識やスキルは高く評価されます。
特に看護師は労働環境がハードな職種です。
そんな中でも5年続けたということは評価されやすくなります。
「気づいたら5年たっていた」なんて言う人もいるでしょう。
そんな人でも、5年勤務したからこそ得られた知識やスキルは必ずあります。
そこをしっかりとアピールしていくと更に評価が高くなります。
また、看護師は離職率が高い職種のため、同じ職場で5年以上勤務し続けた、ということは転職に有利に働きます。
転職先の選択肢がひろい
看護師5年目が転職先探しに困ることはないです。
看護師はどこの施設も慢性的に人手不足の状態です。
そんな中、即戦力として活躍できる5年目の看護師は引く手あまたの状態です。
売り手市場となりますので、自分のやりたい看護ができる施設や、キャリアアップができる施設、など自分のキャリアプランにそった施設を選択するようにすると良いですね。
私が働いていたICUには経験年数8年目の看護師が転職してきたことがありました。
私よりも先輩です。
もともと急性期に勤めていた人ですが、特に前職のやり方に固執することもなく、一緒に配属された新人ともうまく関わっていました。配属されて2年目・3年目からは、客観的な視点から職場のいいところ、悪いところを指摘してくれて、業務改善なんかも出来ていました。
どうしても同じ顔ぶれのスタッフで働いていると慣例、みたいなものが出来上がってしまいます。
そんなところに、ある程度経験のある看護師が入ることで、新しい風が通るので、職場環境が良くなることも多いです。
自分のやり方を主張しすぎず、それでも変えた方がいいところは指摘する。
それができるのが経験を積んだ看護師です。
また、同僚でも5年目を過ぎてから転職をする人が多かったです。
ただ、理由が結婚による転居や地元に帰るため、というものが多かった気がします。
やはりライフイベントによりますね。
看護師5年目での転職デメリット
ライフイベントと重なることがある
看護師5年目になると転職でのデメリットはほとんどありません。
あえて挙げるとすれば下記のライフスタイルが変化する可能性があることでしょうか。
看護師5年目となると20代後半である人が多いです。
そうなるとライフイベントによりライフスタイルが変化する可能性がある時期です。
転職した場合、もし在職中にライフスタイルに変化があった時に、希望通りのキャリアプランが描けるのかを慎重に考える必要があります。
具体的に、産休・育休後の復職率や託児所の有無などを確認しておくといいですね。
看護師5年目のおすすめのキャリアプラン
キャリアアップ
給与アップやキャリアアップを希望する人であれば管理職を目指すのも一つの手です。
看護管理者は「看護チームや病院全体の動きを円滑にして、患者さんが安心して治療を受けられるようにしていきたい」と考えている人におすすめです。
看護管理者のポジションにつくためには、現職で昇進したり、転職をする方法があります。
看護師5年目でキャリアアップを目指して転職をするのであれば、運営体制が整っている大学病院などがおすすめです。
最先端医療に触れることもできますし、教育体制が整っているので看護師のキャリアアップを目指しやすい環境となります。
スペシャリスト
認定看護師、専門看護師、認定看護管理者などが挙げられます。
どれも看護師経験が5年以上で資格取得が可能です。
これらの資格を取得して、より質の高い看護を提供できるようにしていきます。
ただし、資格取得のためには大学に通ったり、レポートを作成する必要もありますので、現在の職場で資格取得を目指すことが難しいのであれば、サポート体制の整った施設へ転職を検討しましょう。
ジェネラリスト
ジェネラリストはスペシャリストと反対で、様々な分野で活躍できるオールラウンダーとなります。
ジェネラリストは、その場の状況に応じて適切な判断ができる能力を求められますので、5年目のキャリアプランとしておすすめです。
しかし、ジェネラリストはスペシャリストのように専門的な資格はありません。
多くの診療科、医療現場を経験してスキルを身につけていきます。
また、病院の業務だけではなく、様々な施設の経験をし、幅広い医療分野での実績を積むことが必要です。
現在勤務している施設に診療科が多いのであれば、適宜異動をし、多くの診療科の経験を積むのも良いと思います。
また、訪問看護や介護施設などの病院以外の施設へ転職して経験を積むことでもスキルアップが望めます。
プライベートと両立
看護師5年目になると、ライフスタイルの変化がある人も多いですね。
そのため、仕事とプライベートを両立させたい、と考える人が多くなります。
例えば、育児をしながら看護師を続けるのであれば託児所がある施設を、プライベートの時間を確保したいのであれば休みが取りやすい職場を、選ぶと良いですね。
また、今後ライフスタイルが変化する可能性のある人は内科を中心に経験を積むのがおすすめです。
内科は全国にある診療科なので、結婚・出産・育児などのライフイベントに合わせて転職をしながら働くことが可能です。
看護以外の仕事
看護師の資格を活かして働ける仕事はたくさんあります。
例えば、一般企業で産業看護師、クリニカルスペシャリスト、臨床開発モニターや治験コーディネーターをすることもできますし、コールセンターに勤務することもできます。
また、保育園や美容クリニックで看護師をする方法もあります。
看護師の資格を活かしてできる仕事をまとめた以下の記事も参考にしてくださいね。
看護師が転職先を見つけるには【何年目でも探し方は共通】
看護師が転職先を見つけるには、看護師の転職サイトに登録して、担当のアドバイザーに相談しながら、あなたの希望の条件にベストマッチする転職先を探します。
看護師専門の転職サイトは一般には公開されていない、条件の良い非公開求人もありますので、必ずチェックしておきたいですね。
また、転職サイトは、様々なものがありますので、求人数が多く、第三者機関の調査で利用者満足度が高いものを選ぶことが大切です。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
まとめ
看護師の転職は経験年数が浅くてもできます。
でも、看護師としてのスキルを培うためには、できれば同じところで3年頑張れるといいですね。
ただ、身体を壊してまで頑張る必要はありません。自分の体・心と良く向き合って決めていくといいですね。
また、転職する施設によって給与などの労働条件は様々です。
「今まで積み上げてきた経験やスキルを最大限評価してくれるのか」
「本当にやりたい仕事ができるのか」
「希望の働き方ができるのかどうか」
もしっかりリサーチして転職先を選んでくださいね。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
所在地
東京都
お問い合わせ
電話番号:
Email:nursehirocom@yahoo.co.jp