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ナース裕美です。
訪問看護ってどんな仕事?
給与はどのくらい?
どんな経験があればできるの?
こんな疑問にお答します。
訪問看護は、この先ニーズが増えていくことが予想され、求人も増えていく傾向にあります。
訪問看護の仕事は病棟とは違う部分も多いため、向き不向きがあります。
この記事ではそんな訪問看護のの仕事内容、メリットデメリットをご説明します。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
![ナース裕美(緒方裕美)写真](https://nursehiromi.com/wp-content/uploads/2022/09/ナース裕美(緒方裕美)写真.webp)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
訪問看護の仕事内容
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訪問看護は療養生活をしている方(子供から高齢者まで)のサポートの仕事です。
訪問看護ステーションや病院から利用者の自宅や施設を訪問して、主治医の指示書に基づき、医療処置などを行います。
訪問先での仕事は基本1人で対応しなければならないので、経験値や幅広い対応力が求められ、責任ある仕事となります。
また、利用者や家族とのコミュニケーション能力も必要です。
医療処置などのケアサービス時間は看護内容にもよりますが、おおよそ30分~1時間程度です。
1日に1人で4~5件訪問するので、車の運転も必要になります。
訪問看護:医療処置の内容
・血圧、脈拍測定など健康状態のチェックと主治医への報告
・カテーテルの交換
・点滴
・糖尿病患者の血糖値の測定、食事療法、インシュリンの注射
・終末期の利用者の緩和措置
・食事、排泄のサポート
・服薬、栄養指導
・利用者の部屋の環境整備
・リハビリ
・メンタルケア(利用者の家族も含む)
訪問看護1日の仕事の流れ
朝、訪問看護ステーションもしくは病院に出勤し、ミーティングや準備を済ませます。
その後、訪問先を複数回ってケアサービスをします。
夕方、訪問看護ステーション(もしくは病院)に戻り、報告書作成など事務仕事を済ませて終了です。
夜勤はありませんので、生活リズムは整いやすいですが、オンコール対応(24時間対応)がある場合もあります。
オンコールの詳細は以下の通りです。
訪問看護のオンコール対応の内容
・夜間や休日も24時間対応で利用者の急変に備える。
・一般的に専用の携帯電話を自宅に持ち帰り、呼び出しがあったときに対応する。
・スタッフの当番制で担当。月に5~8回前後担当することが多く、そのなかで実際に呼び出されるのはステーションによるが0~2回ほどが多い。
・一般的に1回1000円~3000円の待機手当てがつく。
実際に呼び出しがあった場合は別途手当て(金額はステーションによる)がつく。
・訪問せずに電話だけで済む場合もあり。
訪問看護求人のメリットデメリット
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訪問看護のメリット
・夜勤がなく体調や生活リズムが安定する。
・家族、友人、パートナーと予定が合いやすい。
・子育て、介護中でも両立できる。
・土日祝日は休みがとれる。
・1人で仕事をする時間が長いので、スタッフ同士の人間関係に悩まされにくい。
・残業は少ない傾向にあるが、施設による
訪問看護のデメリット
・深夜割増賃金、夜勤手当がつかないので、夜勤ありの職場と比べると収入は少なくなる。
・オンコール対応がある場合がある。
・最先端の医療現場で働きたいという人には向かない。
・小規模の職場では社会保険や退職金制度がない場合もある。
社会保険がない場合、国民健康保険に加入しますが、社会保険と比べると保障が少ない面があります。
・利用者や家族と病棟より密接に関わるので、こだわりが強かったり要求が多いなど、対応が大変。
・看護師が少ない訪問看護ステーションの場合、残業が多いことがある。
訪問看護に向いている人
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①ある程度看護師の経験値がある人
基本的に1人で利用者の自宅へ行って看護を行うため、様々な判断を自分自身でする必要があります。
病棟のように、現場で先輩に聞くこともできません。
ある程度1人で何でもこなす技術や経験値がないと務まりません。
②要領のいい人
1日に何件も訪問先を回るので、要領よく仕事をこなさなければ回りきれません。
③患者とコミュニケーションを取るのが好きな人
病棟より利用者との距離が近く、1人1人の利用者と密にコミュニケーションをとる場面も多いためです。
④地域貢献に興味がある人
地域の利用者を回り、近隣の方々とも関わることが多いため地域貢献している充実感があります。
ここにやりがいを感じている看護師も多いです。
訪問看護の求人の概要と選ぶ際の注意点
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訪問看護の求人の概要
・給与は高めで、年収500万前後の求人もあり。
・週の勤務日数や時間帯を選ぶことができる場合が多く、プライベートとの両立も可能。
・大半の職場は土日祝が休み
・都心以外(地方)の求人がある
訪問看護の求人選びの際の注意点
勤務先によって労働条件、福利厚生などかなり差があります。
転職してから後悔しないように、事前にチェックが必須な項目を記載しておきますね。
①基本給だけではなく、各種手当、ボーナスを含んだ年収
給与の計算方法が選ぶ勤務先によってバラバラです。
ボーナス、各種手当ての計算方法は必ずチェックしたい項目です。
②残業時間
年間の実績ベース、1日及び月の平均残業時間を聞いて確認します。
各職場の利用者数と看護師数と比率を比べる手もあります。
看護師が少ない場合、残業が多かったり多忙な職場の可能性があります。
③有給休暇取得実績
過去の実績を確認します。
こちらも看護師の比率が少ないと休暇を取得しづらい傾向があります。
④昇給制度
職場によって昇給幅が異なりますので、必ず確認します。
長く働くと給与に差が出ます。
⑤退職金制度
勤務先によって驚くほど変わります。年収と退職金トータルで考えたいですね。
⑥オンコール対応の有無と頻度
オンコールの有無は必ず確認したい項目です。
夜間、休日のオンコール当番がどのくらいの頻度であるのか、確認します。
スタッフが少ない職場だと頻繁に当番がくるので、知らないで転職すると大変です。
⑦オンコール手当ての有無、金額
訪問看護ステーション、病院によって、金額にバラつきがあります。
⑧勤務時間をどれくらい選べるのか
休日の詳細や勤務時間をどの程度希望通り調整できるのかを確認します。
スタッフが少ない訪問看護ステーションだと調整が難しい場合があります。
※細かく確認するのが苦手な人は、転職サイトのコンサルタントに確認をお願いすることをおすすめします
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訪問看護の求人を探すには
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訪問看護の求人を扱っている看護師専門の転職サイトに登録して、情報を集めます。
転職サイトは数が多いので、求人数と第三者機関の調査で利用者満足度が高いものを選ぶことが大切です。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
訪問看護のやりがい
訪問看護の1番のやりがいは「患者さん一人一人にじっくり関われる」ことだと考えています。
訪問看護は1日に何件ものお宅を訪問して看護を提供します。
病院との大きな違いは「利用者さんが生活をしている」という部分です。
医療を受けるために病院に入院しているのではなく「普段の生活をしながら医療を受ける」のです。
そのため、訪問看護では利用者さんの生活の質が上がるように、適切な看護を提供してきます。
また、生活の質を改善するためには、利用者さんとじっくりと関わっていく必要があります。
一朝一夕ではできないのです。
「一人一人とじっくりと関わり、個別性の高い看護を提供することができる」
これが看護師としてのやりがいに繋がります。
訪問看護はきついのか
ここでは、訪問看護はきついのか考えてみましょう。
訪問看護師は基本的には日勤の仕事です。
訪問数も決まっています。
そのため夜勤ありシフトの病棟勤務よりは肉体的にはきつくないと言えます。
しかし、精神的にはどうでしょう。
訪問看護ステーションには看護師やケアマネジャーなどのスタッフが常駐しています。
しかし、利用者さんを訪問する時は、基本的に1人です。
ケアプランはカンファレンスなどで決定しても、技術を提供するのは自分です。
1人で訪問して、1人で対応する。
それは緊急時でも同じです。
イレギュラーなことが起きた時にも1人で考えて、1人で対処する必要があります。(もちろん電話で相談はできます)
「1人で訪問して、1人で対応することが精神的にきつい」と感じる人も少なからずいるようです。
まとめ
・訪問看護は病棟の仕事とは異なる部分が多いので向き不向きがある
・訪問看護はある程度経験値が必要
・労働条件も病棟とはかなり異なるので、じっくりリサーチして進める
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
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Email:nursehirocom@yahoo.co.jp
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