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給与が高い看護師の転職先9選

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給与が高い看護師の転職先

給与が高いおすすめの看護師求人ってある??

看護師で年収が高い転職先はどこ??

給与が高い看護師の転職先はこちらです。

大学病院(私立)

産業看護師

美容クリニック

医療対応型有料老人ホーム

産婦人科専門病院

夜勤専従

訪問看護ステーション

公務員看護師

養護教諭

看護師の転職の選択肢は様々なものがあり、何を重視するかによっておすすめの転職先は変わってくると言えます。

この記事では給与が高い看護師の転職先を5種類ご説明します。

あなたの転職活動の一助になれば幸いです。

この記事の執筆者

ナース裕美(緒方裕美)

ナース裕美(緒方裕美)写真

看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。

保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)

『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。

看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。

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給与が高い看護師の転職先:大学病院(私立)

大学病院で夜勤がある診療科は、基本給と夜勤手当で給与は高いと言えます。

私が勤めていた私立の大学病院(夜勤あり)を例にすると、20代では年収500万台、30代前半では600万台後半でした。

選ぶ大学病院によって多少の差はありますが、給与は高い傾向があります。

また、研修制度が充実しているため、中途採用で入職しても安心して働くことができます。

大学病院(私立)の看護師の求人数は限られていますが、給与が高いだけでなく福利厚生も充実しています。

安定的に高収入を得たい方、最新の技術・知識を身につけたい方におすすめの転職先となります。

大学病院(私立)の看護師の特徴

診療科が多い

大学病院は、主に医療に関する教育を行っている場所でもあります。

そのため、診療科が細かく分かれており、各診療科が専門的な診療を実施しています。

看護師の業務も、診療科が異なれば仕事の仕方も大きく変わります。

専門性を高めることができる

大学病院では、医療行為だけに集中して取り組むのではなく、研究や学生の教育に携わる機会も少なくありません。

自分のスキルアップ、専門性を高める、先端医療を学ぶことを目的にしている人には最適な環境となります。

最新の技術・知識を得られる

大学病院は先端医療に積極的なため、設備なども常に最新の状態に更新されており、最新の技術・知識を得ることができると言えます。

そのため、勉強会や研修会が多いのも特徴です。

大学病院の看護師のメリット

知識が身につく

前述の通り大学病院は教育機関でもあるため、定期的に勉強会や研修会、発表の場があります。

また、新人研修や中途採用に対しての研修も充実しています。

実際の現場では、プリセプターやコーチがつくため、日々の業務の指導もしっかりしてもらえます。

技術や知識で不安なことを質問できる体制が整っているため、安心して働くことができます。

最新の医療を臨床で行える

大学病院は知見や最新の医療を積極的に実施しています。

また、入院患者さん自体も重篤であったり、原因不明の難病を抱えているという方が多くいます。

常に新しい医療や看護に触れることができると言えます。

治療法が確立していない患者さんを看護する必要もあるため、日々プレッシャーと戦うことにはなりますが、必ず今後役に立つものになります。

看護体制が整っている

大学病院では各部署の勤務体制や残業時間を把握し改善する部署や、職員カウンセリング、定期的な個人面談が設置されており、職員の負担が少なくなるよう日々労働環境が改善されています。

転科ができる

大学病院の中では、現在の部署で働きづらくなっても、すぐに転職!となるのではなく転科や外来への異動という選択肢があります。

退職して一から新しい環境で働くよりも、システムや勤務形態を把握している職場で働く方が体力的にも精神的にも楽と言えます。

転職に強い、有利に働く

大学病院である程度の勤務経験があると、転職先で評価されます。

一般の病院では、大学病院を退職した看護師を好待遇で働いてもらおうとするところもあるため、ある程度の土台がしっかりしていれば、復職や転職に有利に働くといえます。

指導力が養われる

大学病院は医療機関であり教育機関でもあります。

そのため、看護師経験3年目以上となるとプリセプターとなり、その後リーダー、コーチ、学生担当というように他者へ指導することが多くなります。

新人や学生の指導を自分の仕事の合間に行うようになるため非常に忙しくはありますが、各々に合わせた指導方法を模索していくことで他者への指導スキルが上がります。

また、指導を行うことで自分自身の復習や新たな発見につながっていきます。

保育所が併設されている病院が多い

福利厚生が充実していることもあり、子育てにも理解があります。

保育所が併設されている病院が多く、子育てとの両立がしやすい環境と言えます。

大学病院の看護師のデメリット

離職率が高い

大学病院は労働環境が整っていると言われますが、実際は日々の勉強や定期的な研修会などでプライベートな時間を確保できなかったりすることで、離職率が高いのも特徴です。

中堅看護師が育つ前に離職してしまうことが多く、経験が浅い看護師とリーダーができる経験豊富な看護師で二極化してしまう傾向にあります。

そうするとその二極の実力差・意識の差でさらに人間関係にひずみがでてしまう、という悪循環に陥りやすいと言えます。

専門性が偏ってしまう

大学病院では患者の疾患別に部署が細分化されているため、疾患に応じた処置内容や知識が偏ってしまいます。

採血や点滴があるのが珍しい部署もあれば、山ほどあり目が回りそうになる部署もあります。

まんべんなく知識・技術を磨いていくために数年ごとに部署異動を希望するなどの必要があります。

経験年数を重ねるほど責任重大

大学病院では勤務年数に応じて重症患者の受け持ちやリーダー業務、委員会や勉強会の調整、新人教育など、責任の重い仕事を任されるようになっていきます。

また、看護学生の実習指導も行います。 それが精神的に負担になることも多いといえます。

委員会活動が忙しい

大学病院ではリスク、感染、防災、サマリーなど様々な委員会があります。

部署内でも、それぞれの委員会に準じた係活動が行われます。

各々がどれか一つの委員会・係に所属する必要があります。

勤務時間外での委員会活動・係活動を行うことになりますので、プライベートの時間を削る必要がでてきてしまい、精神的な負担となります。

大学病院(私立)の求人を探すには

転職サイトでできるだけ多くの求人を集めてから職場を探していきましょう。

転職サイトも様々なものがありますので、選ぶ際は求人数が多いこと、利用者満足度が高いことを確認して失敗のないようにしてくださいね。

転職サイト選びが転職成功の鍵をにぎっています。

おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。

給与が高い看護師の転職先:産業看護師

看護師の資格を活かして病院以外の一般企業で産業看護師として働くことができます。

産業看護師は社員の健康管理が主な業務となるので、基本的にはデスクワークです。

また、夜勤もなく、残業も少なめです。

病院看護師のようなバタバタ感もないので、人気の職種になります。

産業看護師を採用している企業はほんの一握りです。

求人数が少なく採用倍率も高いですが、勤務先は大手企業が多いので、給与は高い傾向があります。

年収は働く企業によって変わりますが、目安は400万円から500万円程度で、病院看護師とほぼ同じくらいです。

産業看護師は勤めている企業の一般社員と同じ福利厚生を受けることができるのも嬉しいですね。

産業看護師の仕事内容

社員の健康管理

医務室や健康管理部署で産業医の指示のもと、社員の健康管理や事務を行います。

健康診断、ストレスチェックの実施管理とフィードバック

実際に実施するのは委託業者になります。 それについての準備(事務)や社員へのフィードバックを行います。

保健指導や健康相談

社員に対して保健指導をしたり、健康相談を受け付けます。

労働環境整備(健康面)

社内の健康面の労働環境を整備します。

長時間労働を抑制したり、ワーク・ライフ・バランスを実現する取り組みなど、社員が健康的に業務を行えるように、様々な取り組みを実施します。

急病やケガの処置

急病やケガをした社員の応急処置をして、医療機関へつなぐこともあります。

産業看護師のメリット

給与が高い

採用される企業にもよりますが、比較的給与は高い傾向があります。

残業が少ない

突発的な対応もなく、ペース配分ができる事務仕事がメインなので、残業は少ない傾向があります。

産業看護師のデメリット

求人数が少ない

産業看護師は必要とされる数が少なく、人気の職種で退職者も少ないため、求人数は少ないでしょう。

採用されるには、タイミングとしっかりとした履歴書作成、面接対策が必要です。

採用のハードルは高いと言えます。

病院に再就職しづらい

長く産業看護師をしていると、医療の技術は衰えます。

病院への再就職がしづらくなります。

産業看護師の求人を探すには

産業看護師の求人は少なく、目指す人が多いため人気の職種になります。

また、大手の看護師転職サイトでもなかなか求人は見つかりません。

非公開求人として扱われている場合が多いので、企業の求人を扱っている転職サイトに登録して、情報を集める必要があります。

採用倍率がかなり高いので、何社も応募してチャレンジしてみると良いです。

企業求人の取り扱いが多い看護師転職サイトをまとめた記事も参考にしてください。

企業の求人が豊富な看護師転職サイト

給与が高い看護師の転職先:美容クリニック

美容クリニックは、美容皮膚科と美容形成外科などを含む、美容に特化したクリニックです。

美容クリニックの給与は施設によって異なってきます。

ただ、美容クリニックで行う施術は保険適用外のものも多く、経営状態がよいクリニックが多いのも特徴です。

そのため、看護師の基本給が高めに設定されている施設もあります。

また、各クリニック、施術メニュー契約や化粧品などの売り上げ目標があり、達成すると上乗せして手当てがもらえたり、お客さんからの指名数や口コミで評価が上がると、手当てが上がる、というクリニックも多いです。

基本給+インセンティブが入るので、トータル的な給与は高い傾向があります。

美容クリニックの年収は、年収は500万~600万前後に設定されて募集していることが多いです。

美容整形外科の仕事内容

手術の介助

美容整形外科では、主に外科手術を行いますので、看護師の主な役割は手術の介助です。

手術内容は二重、鼻を高くする隆鼻術、フェイスリフト、脂肪吸引、乳房形成、あざを消す手術などとなります。

手術前後のアセスメント

手術の準備や術前術後のアセスメントやケアも行います。

美容皮膚科の仕事内容

施術を行う

主に美白やアンチエイジング、脱毛の施術を行います。

メスは使わずレーザーや注射を使用します。 また、しみ・シワ・ニキビ等を取り除く施術、肌の潤いアップや疲労回復に効果的な高濃度ビタミンC・プラセンタ等の点滴・注射も行います。

ダイエットサポートや美容のアドバイスを行う

施術だけではなく、お客さんの美容をトータルでサポートするので、ダイエットサポートや美容アドバイスを行います。

美容皮膚科では、処置が複数回になるため、特定のお客さんと長い間接することが多くなります。

美容クリニック看護師のメリット

夜勤、残業がない

予約制を取っているクリニックがほとんどなので、残業はほぼないクリニックが多いです。

給与が高い

年収は500万~600万前後と高めのクリニックが多いです。

売り上げなど評価が上がるとインセンティブが入る

施術メニュー契約や化粧品などの売り上げ目標があり、達成すると上乗せして手当てがもらえたり、お客さんからの指名数や口コミで評価が上がると、給与が上がるクリニックが多いです。

売り上げをがっつり上げて年収1000万円近く稼ぐ看護師もいますので、頑張っておもいっきり稼ぎたい人には、美容クリニックは天職です。

美容の知識がつく

美容の知識がどんどん増えて、自分にも活かせるのはうれしい点です。

そして自分の美しさに磨きがかかれば接客にも活かせます。

割引で最新の施術を受けられる

最新の施術を自分自身で割引価格で試すことかできます。

病気の患者さんと接する必要がない

お客さんは健康な方ばかりなので、病気の患者さんと接することはありません。

キレイでおしゃれな職場で働ける

ほとんどの美容クリニックは駅からアクセスがよい都心にあります。 そしてどこのクリニックもおしゃれです。

美容クリニック看護師のデメリット

土日祝日出勤がある

ほとんどのクリニックが土日営業をしているため、土日祝日出勤があります。

仕事中は忙しい

仕事中はお客さんへのサービスを第一に動くため、忙しい傾向があります。

接客が苦手な人には厳しい

技術とともに接客能力が求められます。

お客さんに気に入られなければ評価が下がってしまいますので、接客にはかなり気を使います。

クレームを受けないように細心の注意を払う必要がある

お客さんが施術の結果や接客が気に入らないとクレームをつけることがあります。

何度もクレームをもらったりすると、給与に影響がでてくることもあります。

病棟に再就職しづらくなる

美容クリニックで長く働くと、病棟の仕事に対応する技術は確実に落ちます。

病棟に再就職はしづらくなるでしょう。

自分の肌の状態など、自分自身の美容について気をつかう必要がある

自分の肌の調子などが悪いと、お客さんへの説明やアドバイスに説得力がなくなるため、自分自身の美容について相当気をつかいます。

ノルマがあると苦しい

施術や美容グッズのノルマがあるクリニックは、お客さんへおすすめするのが苦手な人は苦しいと言えます。

採用内定倍率が高い

美容クリニックは人気のある仕事なため、採用内定倍率が高いことが言えます。

美容クリニックの求人を探すには

美容クリニックの求人をあつかっている転職サイトに登録して、情報を集めます。

採用倍率が高いので、複数応募してチャレンジする必要が出てくると思います。

美容クリニックの取り扱いが多い看護師転職サイトをまとめた記事も参考にしてください。

美容クリニック・美容皮膚科の求人に強い看護師転職サイト

給与が高い看護師の転職先:医療対応型有料老人ホーム

医療対応型有料老人ホームの看護師の給与は施設の経営状態に左右されるので一概には言えませんが、他の介護施設や高齢者施設に比べると夜勤がある分、給与が高めになる傾向にあります。

年収目安は500万円から600万円程度の職場が多いです。

老人ホームには様々な種類があります。

全てのホームに看護師がいる、とも言い切れません。

高齢者の中には介護と医療、両方を必要としている人は多いです。

ただ、介護職員が対応できる医療行為は限られているので、常に医療ケアが必要な人の施設選びは難しいのが現状です。

医療対応型有料老人ホームは24時間看護師が常駐しています。

胃ろうや経管栄養での栄養摂取も可能となります。

気切をしている人や吸引が必要な人も利用できます。

看護師の主な業務は、必要な医療処置・看護ケアの提供です。

介護分野に関しては介護士が行いますので、体力的にはそこまで辛くはありません。

医療対応型有料老人ホームのメリット

有料老人ホームのメリットは、

「残業が少なめの職場が多いこと」

「利用者さん一人一人に寄り添った看護を行えること」

などがあります。

医療対応型有料老人ホームのデメリット

デメリットとしては、

「医療従事者が看護師である自分1人なんてこともあり、医療に関することは全て自分に責任がかかってくること」

「最新の医療機器を使用したり、新しい看護業務を習得することは難しくなるので、スキルアップが難しいこと」

「夜勤が必要になってしまうこと」

などが挙げられます。

医療対応型有料老人ホームの求人を探すには

介護施設の取り扱いが多い看護師転職サイトをまとめた記事を参考にしてください。

介護施設の求人が豊富な看護師転職サイト

給与が高い看護師の転職先:産婦人科専門病院

産婦人科専門病院はレディースクリニックとして運営されている施設もありますね。

産婦人科=助産師の職場、と思われがちですが看護師の求人も多いです。

産婦人科専門病院の中には、年収500万円以上が可能な施設もけっこうあります。

また、助産師資格を有していると、お産に関わることもできますし、給与もより高くなる傾向があります。

看護師の業務内容は、外来での医師の診療補助、病棟での妊産褥婦さん、新生児の看護です。

看護師の給与は、施設の経営状態や働き方によって異なってきます。

産婦人科専門病院のメリット

産婦人科専門病院のメリットは、何と言っても新生児に癒やされることや、明るく活気に溢れた職場であること、長期間患者さんと関わり、経過が目に見えて確認できるのでやりがいがあることなどがあります。

産婦人科専門病院のデメリット

デメリットとしては、分娩には昼も夜もなくタイミングが重なると忙しいこと、急な大量出血、胎児心音の低下での緊急帝王切開など急変が多いこと、人工妊娠中絶や胎児仮死、死産なども扱うので看護師にとっても辛い分娩があることが挙げられます。

産婦人科専門病院の求人を探すには

産婦人科専門病院の取り扱いが多い看護師転職サイトをまとめた記事も参考にしてください。

産科の求人が豊富な看護師転職

給与が高い看護師の転職先:夜勤専従

夜勤専従の看護師の仕事内容

夜勤専従看護師とは、夜勤帯に勤務する看護師を指します。

近年、子育てや家庭との両立を図るために日勤のみの求人が人気となっています。

そのため、医療施設や介護施設などで夜勤帯に勤務する人材が不足している状態です。

その人材不足対策として夜勤専従看護師を求める施設が多くなっています。

給与は施設によって異なりますが、非常勤であれば1回の夜勤で3万5,000円前後、常勤で月に9~10回の夜勤を行って月給40万前後の施設が多いです。

年収に換算すると600万前後になります。高額ですね。

月9回の勤務で週に換算すると週2~3回の勤務となります。

非常勤だと月に夜勤4回以上の求人が多く、月4回勤務したとすると給与は14万円ほどです。

夜間なので2日必要ですが、週1回働くだけで14万円です。

夜勤専従看護師の仕事内容

病院

一般病院の夜勤専従看護師として働くのであれば、業務内容は普通の病棟看護師と同様です。

患者さんの療養上の看護処置、必要な医療処置の提供を行っていきます。

常勤の夜勤専従の場合は普通に受け持ち患者さんを持って1スタッフとして勤務することになります。

非常勤の場合は、受け持ちを持たずにフリーとして夜勤看護師のフォローに回ることもあります。

どちらにせよ、夜勤専従看護師は夜勤リーダーをすることはありません。

病棟管理やスタッフ管理に携わらなくてもいいのです。

そのため、かなりストレスが緩和されますし、比較的気楽に夜勤を過ごすことができます。

介護施設

介護施設の夜勤専従看護師は介護士と共に過ごします。

介護分野のことは介護士に任せられるため、看護師は利用者さんに必要な看護処置・医療処置を提供していきます。

薬品の管理なども看護師の仕事になります。

利用者さんの生活援助は基本的に介護士が行いますが、夜間は人手が不足するため看護師も手伝うことが多いです。

介護施設の夜勤専従看護師は基本的に非常勤であることがほとんどです。

夜勤専従看護師のメリット

給与が高い

給与は施設によって異なりますが、非常勤であれば1回の夜勤で3万5,000円前後、常勤で月に9~10回の夜勤を行って月給40万前後の施設が多いです。

年収に換算すると600万前後になります。高額です。

月9回の勤務で週に換算すると週2~3回の勤務となります。

非常勤だと月に夜勤4回以上の求人が多く、月4回勤務したとすると給与は14万円ほどです。

夜間なので2日必要ですが、週1回働いて14万円です。

勤務日数が少なくてもしっかりと稼げるのが夜勤専従の最大のメリットです。

日中の時間を使える

夜勤専従看護師は夜勤に特化した働き方をするため日中の時間は自由に使えます。

仕事と趣味を上手に両立している人もたくさんいます。

夜勤明けでも次の日のことを考えずに日中動けるため、時間を有意義に使えます。

連休を取りやすい

日勤・夜勤込みシフトの通常勤務ですと連休はとれて2連休…。

もしくは3交替だと、休みも休みじゃない…仕事のことが頭から離れない…そんなこともありますよね。

夜勤専従の場合は週2~3回の夜勤で、月9~10回の勤務であることが多いです。

夜勤明けで3連休、4連休なんてシフトが当たり前だったりします。

少し足を延ばしての旅行も思い通りですね。

確かに夜勤は勤務時間も長いですし、スタッフも少ないので勤務自体は大変です。

それでも休日がしっかり取れるため、体の疲れを取りながらリフレッシュもできます。

煩わしい仕事からの解放

通常の勤務ですと、病院の委員会活動や係活動など看護業務以外の仕事が沢山あります。

これを負担に感じている看護師も多いのではないでしょうか。

しかし、夜勤専従の場合は月の勤務日数が少ないことから、それらの仕事を免除されるケースがほとんどです。

また、夜勤専従看護師は夜勤リーダー業務を行うこともありません。

煩わしい仕事から解放されて看護業務に専念できます。

人間関係が楽

施設によっては夜勤が1人体勢で自分しかいない…なんてことも。

1人夜勤でない場合でも、夜勤の顔触れは毎回違います。

もし苦手な同僚がいたとしても毎回一緒に働くわけではないのでライトな関係を築くことができます。

人間関係に悩まされずに看護業務に専念できるのは大きなメリットとなります。

ダブルワークも可能

夜勤専従の非常勤はダブルワークも可能となります。

非常勤の給与だけで生活するのは大変ですよね。

そのため、日勤のみの仕事、単発の仕事、などを空いた時間に入れていくことで生活に潤いをもたらすことができます。

ダブルワークを選択するのであれば、各施設がダブルワークを許可しているのかをしっかり確認しておくことが大切です。

業務量が少ない

夜勤専従は夜間働きます。

夕方や朝は忙しくなりますが、患者さんや利用者さんが休んでいる時間がほとんどなので日勤に比べて業務量は減ります。

ただし、患者さん・利用者さんに対して行う業務は減りますが、その代わりに事務業務や清掃業務が追加されることが多いです。

それでも自分のペースで仕事ができるため精神的に楽と言えます。

デメリット

体調を崩しやすい

夜勤専従ということは昼夜逆転の生活を送る時間が長くなります。

そのため、自律神経が乱れ、体調不良を起こしやすくなります。

確かに夜勤専従で生活リズムは一定ではありますが、寝るべき時間に仕事をしているわけですから、週1~2回の夜勤でも自律神経は乱れます。

休日に体内時計を正常にできるように生活し、上手に体調管理をしていくことが必要です。

また、年齢を重ねてくると夜勤自体が辛くなってきますので、夜勤専従を続けることは難しくなるでしょう。

患者さんについての情報が得られづらい

週1~2回の夜勤なので患者さんと触れ合う機会も少ないです。

そのため、患者さんの名前と顔をなかなか覚えられなかったり、患者さんの普段の状態が分からなったり、というようなケースもよく起こります。

そのため、自分からしっかりと情報収集をしていく姿勢が大切となります。

少ない時間でも患者さんとコミュニケーションを図り、自分自身が働きやすい環境を自分で作っていくことが重要です。

常勤の求人は少ない

常勤は手当の種類も多く、賞与も出るため非常勤に比べて好待遇となります。

そのため、常勤を希望する人も多いでしょう。

しかし、夜勤専従のスタッフは非常勤で補う方針の施設がほとんどのため、常勤での募集は少ない傾向にあります。

非常勤の場合は年収が下がる

前述のように、夜勤専従は常勤か、非常勤かによって働く日数も異なりますし、給与も差が出てきます。

高額給与を期待したのに非常勤だから年収が下がってしまった、なんてことにもなりかねません。

夜勤専従だけで生活をしていくのであれば非常勤では生活が成り立たなくなってしまいます。

給与を確保したい人は常勤の求人を狙っていきましょう。

夜勤専従の求人を探すには

夜勤専従の取り扱いが多い看護師転職サイトをまとめた記事も参考にしてください。

夜勤専従の求人が豊富な看護師転職サイト

給与が高い看護師の転職先:訪問看護ステーション

訪問看護ステーション

訪問看護は、人員確保のために年収が高めに設定されているステーションも多く、年収600万円前後の職場もあります。

さらに管理職であれば700万円前後の求人もあります。

訪問看護は、利用者さんの自宅に伺って医療処置・看護を提供していきます。

訪問スケジュールに沿って、1日4~5件訪問することが多いです。

訪問先での仕事は基本1人で対応しなければいけません。

また、限られたものを使って医療・ケアを提供していくことになるので、経験値や幅広い対応力が求められ、責任ある仕事となります。

訪問看護は、ある程度看護師としての経験値を持っていないと務まりません。

また、在宅医療を受ける利用者が増えていることから、ニーズも高くなっています。

訪問看護の仕事内容

バイタルサインなど健康状態のチェックと主治医への報告

訪問時、必ずバイタルサインのチェックを実施します。

利用者さんのバイタルサインの正常値を知っておき、異常の早期発見に努めます。

高血圧が続いている、など異常を発見したら主治医に報告し、治療について相談をしていきます。

また、バイタルサインと共に全身状態の観察も行います。

カテーテルの交換

訪問看護を利用してる患者さんの中には、各種カテーテルを挿入している人もいます。

特に胃管、尿カテーテルなどは挿入中の利用者さんが多いです。

カテーテル類は、適宜交換をしていく必要があります。

交換スケジュールを立て、計画に沿って交換をしていきます。

点滴

訪問看護では、必要時点滴を行うこともあります。

点滴は医療行為なので、基本的には医師の指示が必要です。

ただし、点滴の挿入や抜針は看護師の判断で実施できます。

糖尿病患者の血糖値の測定、食事療法、インスリンの注射

糖尿病患者さんは、基本的に毎日血糖値を測定し、必要時インスリンの注射を実施しています。

訪問看護でも、血糖コントロールを行います。

インスリンの単位などは、基本的に医師の指示のもと行います。

看護師は、毎日の血糖値の推移を確認し、医師に報告をしていきます。

また、食事療法などの制限が守られているのかを確認していくことも大切です。

終末期の利用者の緩和措置

訪問看護を利用する患者さんは慢性期の方が多いです。

中には、終末期で在宅で看取るために訪問看護を利用している人もいます。

終末期の場合は、積極的な治療は実施しません。

利用者さんが安楽に過ごせるように援助を行っていきます。

疼痛コントロールが必要な場合は、医師の指示のもと必要薬剤を使用していきます。

食事、排泄、入浴のサポート

利用者さんへ日常生活援助を提供します。

食事介助が必要であれば食事介助を、訪問看護師がいない時でも、ご家族が介助できるように、介助方法を指導していきます。

排泄に関しては、浣腸をしたり、カテーテルの交換をしたりします。

寝たきりの場合は、排便コントロールがうまくいっていないことが多いため、お腹の張り具合を確認しながら処置を行います。

入浴は、自宅風呂場で介助することがほとんどです。

安全に気をつけて介助をしていきます。

服薬、栄養指導

在宅でも、医師の指示のもと服薬している人がほとんどです。

薬の残数を確認し、確実に内服できているのかを確認していきます。

栄養指導や、生活指導など必要な指導を実施していくことも大切です。

利用者さんだけでなく、一緒に住むご家族にも指導を行います。

利用者の部屋の環境整備

訪問看護では、直接利用者さんの住環境を確認することができます。

利用者さんが安全に過ごせるようになっているのか、改善点はないのかを観察します。

必要時、部屋の環境を整えられるよう指導していきます。

リハビリ

訪問看護では、リハビリを提供することもあります。

リハビリ指示書に従って、看護師が実施することもあります。

場合によっては、専門のリハビリさんがリハビリを実施することもあります。

訪問看護ステーションによって異なってきますので確認が必要です。

メンタルケア

訪問看護では、利用者さん・ご家族のメンタルケアも重要な業務となります。

在宅でも介護・看護にストレスを抱えているご家族も多いですし、病状への不安を抱えている利用者さんも多いです。

利用者さん・ご家族の話をよく傾聴していくことが大切です。

訪問看護師の1日の仕事の流れ

朝、訪問看護ステーションもしくは病院に出勤し、ミーティングや準備を済ませます。

その後、訪問先を複数回ってケアを提供していきます。

夕方、訪問看護ステーション(もしくは病院)に戻り、報告書作成など事務仕事を済ませて終了です。

基本的に夜勤はないので、生活リズムは整いやすいですが、オンコール対応(24時間対応)がある場合もあります。

オンコールの詳細は以下の通りです。

訪問看護のオンコール対応の内容

夜間や休日も24時間対応で利用者の急変に備える。

一般的に専用の携帯電話を自宅に持ち帰り、呼び出しがあったときに対応する。

スタッフの当番制で担当。月に5~8回前後担当することが多く、そのなかで実際に呼び出されるのは施設によるが0~2回ほどが多い。

一般的に1回1000円~3000円の待機手当てがつく。実際に呼び出しがあった場合は別途手当て(金額は各施設による)がつく。

訪問せずに電話だけで済む場合もあり。

訪問看護のメリット

夜勤がなく体調や生活リズムが安定する

訪問看護は基本的に夜勤がありません。

夜間のオンコール対応当番をする必要がある場合もありますが、実際に出動するのは数回です。

夜間に働く必要がないため、体内リズムが狂うこともなく、生活リズムも安定しています。

プライベートとの両立が可能

訪問看護は基本的には土日休みで夜勤もありません。

そのため、家庭や子育て、介護との両立がしやすい職場と言えます。

また、自分の時間を十分に作ることができるため、趣味の時間を取ったり、学校に通いながら仕事をしたり、などプライベートの充実を図ることが可能です。

1人で仕事をする時間が長いので、スタッフ同士の人間関係に悩まされにくい

訪問看護ステーションには数名のスタッフがいますが、実際に利用者さんの訪問に行くときは1人です。

移動もケアも1人で行うため、スタッフ同士の人間関係に悩ませられることが少なくて済みます。

利用者さんとの約束の時間はあるため忙しくはありますが、自分でペース配分を決めることもできます。

残業は少ない傾向にあるが、施設による

実際の訪問件数によって異なりますが、残業は少ない傾向にあります。

無理のない範囲での訪問件数を組むので、スムーズにケアを実施できれば時間内に業務を終わらせられることが可能です。

また、十分にスタッフ人数が確保できている施設では残業は少なくなります。

訪問看護のデメリット

オンコール対応がある場合がある

訪問看護は24時間体制で利用者さんの相談にのるため、夜間の緊急事態や利用者さんの状態変化にも対応していくことが必要です。

そのため、オンコール当番がある施設も多いと言えます。

オンコール当番の呼び出しがない日もありますが、「夜勤がないから」と訪問看護師になったのに、夜間のオンコールで出動することになった、と後悔することもあります。

どうしてもオンコール当番ができない場合は、転職前にその旨をしっかり伝えておくことが必要です。

最先端の医療現場で働きたいという人には向かない

訪問看護は利用者さんの自宅で医療・看護を提供します。

そのため、医療機器も資材も豊富とは言えません。

ある程度は準備して訪問しますが、その場で臨機応変に対応できる能力が求められます。

最先端の医療に触れたい、最先端の医療機器に触れたい、というような人には向かない職場です。

福利厚生が十分でないこともある

小規模の職場では社会保険や退職金制度がない場合もあります。

社会保険がない場合、国民健康保険に加入しますが、社会保険と比べると保障が少ない面があります。

人間関係構築が大変

訪問看護は、利用者さんやご家族と病棟よりも密接に関わることになります。

こだわりが強かったり要求が多いなど、対応が大変と感じる人も多いと言えます。

利用者さんのご自宅でケアを提供するため、信頼関係の構築は重要です。

しかし、長期闘病の方などは特に自分なりのこだわりを持っていたりもするため、初めは慣れるのに苦労するでしょう。

残業もある

訪問看護師の人数が少ない訪問看護ステーションの場合、残業が多いこともあります。

基本的には勤務時間内に回って帰ってこれる件数の訪問になりますが、スタッフ人数が少ないと担当する訪問先も増えてしまいます。

勤務時間内に訪問するのが精いっぱいで、ステーションに戻ってきてから時間外で記録・報告をする、ということもあります。

また、訪問看護は看護師以外の職種も関わっており、それらの他職種との連絡も時間外に行うことが多いです。

訪問看護ステーションの求人を探すには

訪問看護ステーションの求人の取り扱いが多い看護師転職サイトをまとめた記事も参考にしてください。

訪問看護の求人に強い看護師転職サイト

給与が高い看護師の転職先:公務員看護師

公務員看護師も公務員の一員のため給与・賞与の変動がなく安定して受け取ることができます。

さらに経験年数が上がるほどに給与も上がることと、退職金の高さを考えると、給与は高いと言えます。

公務員看護師の特徴

看護師でも公務員として働くことができます。

もともと安定した職業といわれる看護師ですが、公務員という立場で働くことで、さらなる安定を望めるといえます。

公務員看護師は一般の公務員と同様、地方公務員と国家公務員のどちらかを選択することになります。

それぞれの特徴をご説明します。

1) 地方公務員:都道府県や各自治体が運営する病院に勤務

・各自治体の保健所・保健センター

・都道府県立、市町村立の病院・診療所

・公立の看護学校

・公立の幼稚園や保育園

・保育所など

※保健所・保健センターには保健師が多く勤めていますが、少数ですが看護師も勤務しています。

また、公立の看護学校には看護師としてではなく、教員として勤務します。

そのため、大学で教育科目を取得することや、看護教員養成講習(厚労省認定)を受講する必要があります。

2) 国家公務員:いわゆる官公庁に勤める

・防衛省に勤務し、衛生科部隊に所属したり各地の自衛隊病院の看護師として勤務

・厚生労働省に「看護系技官」として勤務し、看護に関する制度や政策を担当

・宮内庁病院に看護師として勤務

・厚生労働省が管轄する「国立ハンセン病療養所」に看護師として勤務

※国家公務員の看護師は一般の病院とは趣向の異なる職場で働くことが多いです。 しかし、国立ハンセン病療養所は慢性期医療に関わりたい人や、患者さんとじっくりコミュニケーションを図りたい人に向いています。

3) 準公務員:各地の独立行政法人が運営する医療機関に勤める

・国公立の大学病院や国立病院機構の病院

・KKR病院(国家公務員共済組合連合会病院)や国立がん研究センターなどの高度専門医療研究センター

・赤十字病院、済生会病院、労災病院など

※準公務員の職場は純粋な公的機関ではないものの、公的機関と同様の待遇を受けられ、ある程度安定して働くことができます。

公務員看護師のメリット

生涯年収が高め

公務員看護師も公務員の一員のため給与・賞与の変動がなく安定して受け取ることができます。

経験年数が上がるほどに給与も上がります。

また、退職金制度が充実しており、退職金の高さが公務員看護師の生涯年収を上げています。

休日がとれる

1週間の勤務時間がきちんと決まっており、超過すると現場責任者への罰則があるためしっかり休むことができます。

福利厚生が充実している

公務員看護師は福利厚生が充実しています。

育児休暇については、公務員であれば3年取得できるとされています。

また、時短勤務制度も使えるところが多く、住宅手当などの各種手当も充実しています。

研修がしっかり受けられる

教育担当の看護師がしっかり用意されている場合もあり、新人教育の体制が整っています。

また、特化した看護スキルを磨きたい場合には、教育研修制度の充実した病院の選択肢も豊富です。

公務員看護師のデメリット

Wワークは一切できない

公務員は副収入を得ることを禁止されています。

公務看護師も同様です。

そのため、収入が足りないからと休日に単発でアルバイトをしたり、長期休暇を使って別の仕事をしたりということはできません。

失業保険がない

公務員は途中でやめる可能性を考慮されていないため、雇用保険に加入することができません。

公務員看護師も同じです。

そのため、自分の都合で公務員を辞めることになった場合、失業保険を利用することができません。

また、仕事を辞めても失業給付の受給や、再就職した場合の再就職手当などを受け取ることはできません。

年功序列の体制

公務員の世界は基本的に年功序列の体制です。

一般の病院のように「頑張って結果を残したから評価される」という世界ではありません。

若いうちから活躍したい、他の人に差をつけたい、といったような働き方は望めないと言えるでしょう。

年齢・勤続年数で給与も決められてしまうため、ある程度経験年数を積んで役職につかないと、給与を上げたり、思うように仕事をしたりということは難しいでしょう。

残業時間は民間と変わらない

公務員だから残業は少ないと考えがちですが、民間の看護師と比べても残業時間はあまり変わらないと言えます。

公務員であろうと看護師として病院に勤務していれば急変などの突発的な事柄は普通にあります。 それは民間も公立も変わりません。

公務員看護師になるには

公務員看護師の求人を一般の求人サイトやハローワークでみつけることはとても困難なので、看護師専門の転職サイトで求人を探します。

また、求人自体がレアとなるため、他にも色々な情報を集める必要があります。

各自治体の募集要項が出たら必ずサイトを確認し、詳細な募集内容を確認しましょう。

それでは、公務員看護師になる具体的な方法をご説明します。

病院の求人に応募する

公務員になるには公務員試験に合格することが必要です。

しかし、公務員看護師の場合は公務員試験の受験は不要です。

看護師免許を持っているならば、病院の求人に応募し、選考を経て採用されれば公務員看護師となれます。

年齢制限については募集している病院ごとに違うため確認が必要です。

採用は年1回の一括採用

公務員看護師は1回/年の一括採用を行っているケースが多いと言えます。

そのため「中途採用を若干名…」という形での採用枠は稀と言えます。

1回/年の一括採用は毎年3-6月に翌年の4月からの採用枠を募集する自治体が多いです。

試験は小論文と面接・適性試験

公務員看護師の試験は、小論文と面接・適性試験である場合が多いですが、一部では筆記試験が必要な場合もあります。

小論文では自分の看護観などの記述を求められる場合が多く、専門的な知識というよりは、文章として自分の気持ちや考えを表現できるか、という部分を判断する傾向にあります。

面接は一般の看護師の転職活動における面接とほぼ変わりません。

公務員看護師のデメリットについて挙げ、それでも志望する理由を聞くケースもあるようです。

なぜ公務員看護師を希望するのか、前向きな動機とともに回答できるように準備しておくことが必要です。

求人を探すには

求人は自治体のホームページか転職サイトで探すことができます。

おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。

給与が高い看護師の転職先:養護教諭

養護教諭は公務員であり、他の教員と基本的に給与体系が同じであるため、日勤のみにも関わらず給与は高い傾向にあります。

また、昇給もありますので、長く働くほど年収は上がります。

ただし、養護教諭の採用は狭き門なので、しっかりとした対策が必要となります。

養護教諭の仕事内容

それでは、具体的な養護教諭の仕事内容をご説明していきます。

救急処置

学校に常駐する医療専門職は養護教諭のみとなります。

普段は小さなけがの消毒や発熱時の対応が多いですが、病状が深刻であると判断した場合は校長や教頭に相談して救急車を要請し付き添ったり、保護者への連絡を行います。

学校環境の管理

水回りの環境整備だけでなく、教室内の室温・湿度などの環境の確認、騒音などの点検を行います。

保健指導・保健学習

養護教諭は医療専門職としての役割だけでなく、教育者でもあります。

生徒に対して感染予防策(手洗い・うがい)の指導などを行い、そのための保健指導案を作成し、他教師と協力し授業やホームルーム、集会などで指導を行っていきます。

健康診断の管理

学校内で行う健康診断の計画立案や準備を行います。

健康診断当日には医師の補助を行います。

また、子供たちの健康状態の把握のため、定期的に睡眠や食事についての調査を行うことも必要です。

保健室相談

保健室に訪れる子供たちの相談にのります。

病気や身体の健康に対する相談はもちろんのこと、心に関する相談にものります。

現在の学校にはスクールカウンセラーがいることも多いですが、養護教諭もカウンセラー的な役割を担うことも多くあります。

また、状況に応じては保護者やスクールカウンセラー、専門医療機関への橋渡し役になります。

最近では保健室登校も登校の一形態として認める学校も増えているため、保健室は子供たちの心の拠り所となるような場所といえます。

養護教諭の仕事のメリット

休みがしっかりとれる

基本的に土日祝休みです。

公立の養護教諭は公務員という身分となるため、法律で定められている通り休みはしっかりととれます。

また、年末年始、有給休暇、夏季休暇、育児休業などの福利厚生も充実しています。

日勤のみ

学校での勤務のため夜勤はありません。

そのため、生活リズムが崩れることはありません。

また、休日もしっかりとれるため家事・育児と両立しやすい職場といえます。

生涯年収が高い傾向にある

養護教諭は公務員であり、他の教員と基本的に給与体系が同じです。

そのため、日勤のみにも関わらず給与は高い傾向にあります。

また、昇給もありますので、長く働くほど年収は上がります。

将来安泰

養護教諭は狭き門です。 ですが一度なってしまえば定年まで働くことができます。

夜勤もなく、休日もしっかり取れ体力的にもつらい状況ではないため、年をとってからも働き続けることができます。

元気な子供と触れ合える

学校という環境のため、元気な子供たちとの関わりになります。

子供たちの成長をまじかで見守ることができます。

養護教諭の仕事のデメリット

決まった施設で免許状を取得する必要がある

養護教諭免許状を取得するためには前述の通り、教育施設での学習が必要です。

この教育施設は全国に7か所しかありません。

また、入学のための試験も必要となるため、ハードルが高く、教育施設に通う必要があるため仕事をしながらの学習は難しいと言えます。

休職するか、仕事を一旦辞める必要がでてくるため、気軽にチャレンジすることが難しいと言えます。

倍率が高い

養護教諭教員採用試験の倍率は6.7倍の狭き門です。

養護教諭は基本的に1つの学校につき1人なので、倍率が非常に高くなる傾向にあります。

自治体によっては20-30倍になることもあるようです。

そのため、1度で合格することがほとんどなく、何度も受験に挑戦する必要が出てきます。

転勤がある場合がある

公立の場合は公務員であるため転勤もあります。

養護教諭になるには

養護教諭になるには養護教諭免許状が必須です。

養護教諭免許がないと、養護教諭採用試験を受けることができません。 養護教諭免許状は経路によって以下の3種類存在します。

1)大学を卒業して取得する「一種免許状」

2)短大・専門学校を卒業して取得する「二種免許状」

3)大学院を修了すると取得できる「専修免許状」 1)~3)いずれの免許状でも同じように養護教諭採用試験を受験できます。

看護師資格のみを持っている人は、文部科学大臣が指定する養護教諭養成施設(北海道教育大学、山形大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、熊本大学、富山県立総合衛生学院の7か所)に1年以上在籍して、指定の科目を修得して卒業することで、養護教諭の一種免許状を取得できます。

看護師+保健師資格を持っている人は、文部科学大臣が指定する養護教諭養成施設に半年以上在籍して、必要な単位を修得して卒業することで、養護教諭の一種免許状を取得できます。

また、教職員免許法施行規則第66条の6に定める単位(日本国憲法2単位、体育2単位、外国語コミュニケーション2単位、情報機器の操作2単位)を修得する方法で、養護教諭の二種免許状を取得する手段もあります。

これは各大学で修得することができますし、放送大学でもこれらの単位を取得できます。

養護教諭免許状を取得後は教員採用試験を受けて合格することが必要です。

教員採用試験は1回/年行われ、試験内容は、一般教養、教職に関する知識を問う学力試験、論文試験、面接などです。

試験の詳細は各都道府県のホームページに掲載されています。

各都道府県のホームページで「養護教諭」と検索すれば確認できますので、しっかり対策して進めてくださいね。

参考までに首都圏の採用ページをご紹介します。

東京都教育委員会の教員採用案内

教員採用案内|東京都教育委員会ホームページ (tokyo.lg.jp)

埼玉県教育委員会の教員採用案内

公立学校教職員採用選考試験 – 埼玉県 (saitama.lg.jp)

神奈川県教育委員会の教員採用案内

神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験について – 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)

千葉県教育委員会の教員採用案内

教職員採用・任用/千葉県 (chiba.lg.jp)

茨城県教育委員会の教員採用案内

教職員採用情報 | 茨城県教育委員会 (pref.ibaraki.jp)

栃木県教育委員会の教員採用案内

栃木県/採用(県職員・教員・警察・会計年度任用職員(非常勤)) (tochigi.lg.jp)

群馬県教育委員会の教員採用案内

群馬県 – 教員採用試験等 (pref.gunma.jp)

養護教諭になるために参考になるサイトなど

文部科学省の公立学校教員採用選考の詳細ページ

公立学校教員採用選考:文部科学省 (mext.go.jp)

養護教諭の免許資格を取得することのできる大学の一覧(文部科学省)

養護教諭の免許資格を取得することのできる大学:文部科学省 (mext.go.jp)

今後看護師の給与は上がる

2021年11月19日に政府は看護職の賃金を平均で月4000円(収入の1%ほど)引き上げることを決定し、2022年2月から適用されます。

将来的には収入の3%程度の賃上げを目指しているとのことです。

全体的な給与の底上げが期待できますね。

月数千円でも年間にするとけっこうなプラスになります。

【参考リンク】岸田内閣総理大臣記者会見 | 首相官邸ホームページ

まとめ

・給与が高いおすすめの看護師の転職先は、大学病院(私立)、産業看護師、美容クリニック、公務員看護師、養護教諭

・それぞれメリットデメリットを考慮して選びたい

・転職サイトで条件の良い求人から転職先を探すことが大切

給与が高い看護師の転職先をご説明をしました。

それぞれの仕事はデメリットもありますので、慎重に転職先を選んでくださいね。

あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。

執筆者情報:ナース裕美の転職研究所

ナース裕美(緒方裕美)

看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。

保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)

 

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大学病院にて眼科、ICUに看護師として11年勤務した後独立。現在はキャリアアドバイザー、転職メディア運営、メディカルライターとして活動。転職を成功させるためのノウハウを発信しています。看護師としての視点、採用側の視点両面から考え、転職に役立つ記事作成をしています。 ★保有資格「看護師免許」「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
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