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呼吸器科の看護師の仕事内容は??
求人はどうやって探せばいいの?
そんな疑問にお答えします。
呼吸器科は外科と内科があります。
呼吸器外科では手術適応の腫瘍(肺がん、胸腺腫瘍、胸膜腫瘍、転移性肺腫瘍など)、気胸、術後合併症(膿胸、肺炎など)が対象疾患となり、術前後の管理に加えて、処置なども多いため忙しい診療科ではありますが、特別な手当はつかないため平均的な給与となります。
大学病院や総合病院、またクリニックでは呼吸器内科と共に呼吸器科としての求人があり、求人数としては平均的です。
大学病院や総合病院もしくはクリニックどちらを選ぶかで、給与などの条件にかなり差が出てきますし、労働環境も職場によって様々です。
呼吸器内科は呼吸器の慢性期の病棟となり、肺がん(手術適応でないもの)、COPD肺炎、睡眠時無呼吸症候群、喘息、気管支拡張症、胸膜炎などを扱います。
患者さんは抗がん剤治療などで長期に入院する方が多く、終末期など看取りを迎える方もいます。
呼吸器内科の求人は、大学病院や総合病院もしくはクリニックどちらを選ぶかで、給与などの条件にかなり差が出てきますし、労働環境も職場によって様々です。
また、呼吸器内科のみの求人は少ないため、できるだけ求人情報を集めて、良い条件の転職先を見つけたいですね。
この記事では看護師の私が、呼吸器外科の看護師の仕事内容やメリット・デメリット、求人の探し方をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
![ナース裕美(緒方裕美)写真](https://nursehiromi.com/wp-content/uploads/2022/09/ナース裕美(緒方裕美)写真.webp)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
呼吸器外科の看護師の仕事内容
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呼吸器外科は呼吸器疾患の急性期の病棟となり、主に周手術期の患者さんが入院しています。
また、手術後の抗癌剤治療や放射線治療を一貫して外科で行うこともあります。
ここでは呼吸器外科の看護師の仕事をまとめていますので、参考にしてくださいね。
術前準備
呼吸器外科へ入院している患者は基本的に周手術期の方です。
そのため検査出しが多いです。
また術前のオリエンテーションも看護師の仕事です。
術後の観察、ドレーン、ルートの管理
術後のバイタルサインの確認を行います。
特に血圧、呼吸のチェックは欠かせません。
また胸腔ドレーンが挿入されていることもあるためドレーンの管理も行います。
胸腔ドレーン管理
胸腔ドレーンの挿入や抜去時の準備・介助を行います。
また挿入時の観察が重要です。
排液の状態、エア漏れの有無、挿入部の感染兆候の有無などを観察します。
日常生活援助
胸腔ドレーン挿入時の歩行介助や清拭、術後の離床援助などを行います。
人工呼吸器管理
手術後の患者には人工呼吸器を装着している方もいます。
装着中の観察やケア(吸引、マウスケア、清拭など)を行います。
肺合併を防ぐためにも重要な業務になります。
開窓術の処置
膿胸患者に対して行われる開窓術後のガーゼ交換、観察を行います。
またシャワー時の介助も必要になります。
呼吸器外科の看護師のメリットデメリット
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ここでは呼吸器外科の看護師のメリット、デメリットをご説明します。
メリットデメリットをよく確認して、転職の参考にしてくださいね。
メリット
基本的な看護技術が身につく
酸素吸入療法でマスクやカニュラなどの取り扱いを学べます。
また吸入、吸引など、基本的な看護技術を身に付けることができます。
人工呼吸器を扱えるようになる
人工呼吸器についての知識を得ることができます。
またそれに伴い必要な看護ケアの技術を取得できます。
呼吸に強くなる
基本的な呼吸数などの観察に加え、呼吸音も大切な指標になります。
身体の異常は呼吸から始まることが多いため、呼吸に強くなることで異常の発見が早くなります。
業務の優先順位をつけるのが上手くなる
内科に比べて受け持ち患者数は少ないですが、検査だしや手術出し、受け入れ、また術後のケアなど、一人ひとりのケアにかける時間が多くなります。
時間で動く必要もあるため、自分の中で一日のスケジュールを組み立てて実施していくスキルが必要です。
抗癌剤治療、放射線治療について学ぶことができる
術前後の化学療法全般について学ぶことができます。
それに伴い副作用についてや副作用の緩和方法なども学ぶことができます。
これらは他のがん治療にも応用できるため、今後転職する場合に強みになります。
処置に強くなる
術後の包交はもちろんのこと、膿胸の開窓術後の処置もあるため、創部処置に強くなります。これはどの外科に移っても必要な技術となります。
デメリット
給与は普通
呼吸器外科独自の特別手当はありません。
そのため給与は一般的といえます。
患者一人一人にゆっくり関われない
これは外科系の病棟ではありがちですが、入退室が多く、処置も多いためゆっくり腰を落ち着けて患者と関わる、ということがなかなかできません。
長期的に、深く患者と関わりたいという人には物足りなさを感じるかもしれません。
呼吸器外科の看護師に向いている人
テキパキ行動できる人
外科系病棟では時間に追われるように処置や入退室、患者ケアが行われていきます。
マイペースに行動するというよりも周りのスタッフとの調整を行いながらテキパキと行動することが求められる傾向にあります。
臨機応変に対応できる人
突発的な検査や処置、あるいは急変があった場合に、その場その場に合わせた行動がとれる、ということが必要です。
コミュニケーション能力の高い人
術前オリエンテーションや術後の処置についてなど患者に対して説明する場面は多くあります。
また手術に対する不安を抱いている患者も多いためコミュニケーションにより不安を引き出し、寄り添っていくことが必要となります。
アセスメント能力が高い人
少しの呼吸(数、深さ、SpO2など)の変化から患者の状態を把握し対処できる力が必要です。
呼吸器内科の看護師の仕事内容
![](https://nursehiromi.com/wp-content/uploads/2021/03/a91d05350329321b2876ece4f3a20c4a-300x300.jpg)
ここでは呼吸器内科の仕事をまとめていますので、参考にしてくださいね。
内科的治療の介助
呼吸器の疾患のため酸素吸入療法(酸素マスク、カニュラ、リザーバーマスク)の管理は重要です。
また、医師の指示の下ネブライザーを実施することも大切な業務となります。
人工呼吸器の管理とケア
入院患者の中には人工呼吸器を必要としている方もいます。
人工呼吸器装着中の患者のケア(吸引、マウスケア、体位変換など)を行います。
胸腔ドレーンの管理、観察
胸腔ドレーン挿入時、抜去時の介助を行います。
ドレーン挿入中は排液やエア漏れの有無などを注意深く観察することで、異常の早期発見に努めます。
また挿入部に異常がないかを観察することも大切です。
がん治療患者へのケア
呼吸器内科へ入院してる肺がん患者への治療は、抗癌剤治療と放射線治療になります。
どちらも副作用が強く出ますので(嘔気、嘔吐、下痢、便秘、倦怠感、食欲不振、味覚障害、感染症、出血など)副作用へのケアがとても大切となります。
がん治療患者への緩和ケア
呼吸器内科では肺がん患者の終末期ケアも重要な業務となります。
残された時間を苦痛なく過ごしていただくための緩和ケアを行います。
患者、家族のメンタルケア
慢性期病棟であるため長期で入院してる患者も多いです。
また抗癌剤治療など身体的にも精神的にも辛い治療もあります。
当事者である患者はもちろんのこと、側で支える家族へのメンタルケアも重要です。
呼吸器内科の看護師のメリットデメリット
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ここでは呼吸器内科の看護師のメリット、デメリットをご説明します。
メリットデメリットをよく確認して、転職の参考にしてくださいね。
メリット
基本的な看護技術が身につく
酸素吸入療法でマスクやカニュラなどの取り扱いを学べます。
また吸入、吸引など、基本的な看護技術を身に付けることができます。
人工呼吸器を扱えるようになる
人工呼吸器についての知識を得ることができます。
またそれに伴い必要な看護ケアの技術を取得できます。
呼吸に強くなる
基本的な呼吸数などの観察に加え、呼吸音も大切な指標になります。
身体の異常は呼吸から始まることが多いため、呼吸に強くなることで異常の発見が早くなります。
病棟が穏やかな雰囲気であることが多い
長期入院が多いので患者の入退院が少ない。
また、手術出しもないので、外科と比べて比較的穏やかな雰囲気であるといえます。
業務の優先順位をつけるのが上手くなる
外科に比べて受け持ち患者数が多く、業務も増える傾向にあります。
その中で患者一人一人のスケジュールを把握し、調整していく必要があります。
そのため、業務の優先順位をつけ、効率よく仕事をこなせるようになります。
これは他の病棟に転職した場合もとても役立つスキルです。
抗癌剤治療、放射線治療について学ぶことができる
化学療法全般について学ぶことができます。
それに伴い副作用についてや副作用の緩和方法なども学ぶことができます。
これらは他のがん治療にも応用できるため、今後転職する場合に強みになります。
患者との信頼関係を築いていける
長期入院の患者が多く、また終末期で看取りに向けていく患者もいます。
長く関わっていくことで患者、家族と会話することも多く不安の共有をしたり、体を楽にするための提案をしたりと深く関わっていくことができます。
デメリット
業務が多い
外科より看護師1人あたりの受け持ち患者数が多いため、業務量が増え忙しいと感じることがあります。
給料は普通
業務量は多いですが特別な手当はつきません。
残業が多い
業務量が多いため、うまくこなせないと残業が増える傾向があります。
業務の優先順位をつけて、効率よく業務を行えるようになると、残業時間は減らすことができます。
呼吸器内科の看護師に向いている人
フットワークの軽い人
業務量が多いので、日々優先順位を考えながら業務にあたる必要があります。
少しの空いた時間で出来ることを判断し、行動に移せるフットワークの軽さが必要です。
アセスメント能力が高い人
少しの呼吸(数、深さ、SpO2など)の変化から、患者の状態を把握し対処できる力が必要です。
コミュニケーション能力の高い人
終末期や緩和ケアの患者とコミュニケーションを図り、患者や家族のケアに対する希望を聞いたり、不安の共有をしていく必要があります。
また、自立度が高い患者も多いため、日々コミュニケーションをとる場面は多くなります。
呼吸器の看護師求人を探すには
呼吸器外科の看護師の求人数は平均的ですが、大学病院や総合病院もしくはクリニックどれを選ぶかで、給与などの待遇は異なってきます。
呼吸器内科の看護師の求人数は少ない傾向があります。
また、大学病院や総合病院もしくはクリニックどれを選ぶかで、給与などの待遇は異なってきます。
なので、転職サイトで求人をできるだけ集めてから職場を探していきましょう。
転職サイトは、様々なものがありますので、求人数が多く、第三者機関の調査で利用者満足度が高いものを選ぶことが大切です。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
勤務先を選ぶときにチェックしておきたいこと
呼吸器外科の給与、労働条件、福利厚生などは職場によってかなり差がありますので、求人情報をじっくりリサーチすることが大切です。
大学病院や総合病院もしくはクリニックを選ぶのかどうかで、働き方や収入は変わってくるでしょう。
転職してから後悔しないように、事前にチェックが必須な項目などを記事にまとめましたので、参考にして頂ければと思います。
まとめ
・呼吸器外科の仕事は様々な処置があるため、経験値が増える
・呼吸器外科の看護師は忙しいが、給与は平均的
・呼吸器外科の求人数は平均的だが、職場によって待遇はかなり異なる
・呼吸器内科の看護師の仕事は、業務量が多いが、病棟の雰囲気は穏やかな傾向がある
・効率よく業務をこなさないと、残業が多くなる
・呼吸器内科の求人数は少なめなので、できるだけ求人情報を集めて選びたい
じっくり求人を比べながら、ベストな職場を見つけたいですね。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
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