
障がい者施設看護師の仕事内容は??
働くうえでデメリットはある??
そんな疑問にお答えします。
この記事ではキャリアアドバイザーが障がい者施設看護師の仕事内容やメリット・デメリット、年収事情などをご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
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元看護師。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
障がい者施設の種類
障がい者支援施設
デイサービス・入所支援・ショートステイを行う障害者支援施設です。
障害児を対象としたデイサービスなどもあります。
看護師はバイタルサインの測定、日常生活援助、服薬管理などを行います。
重度障がい者の施設になると、吸引や経管栄養などの医療処置を提供することもあります。
訪問介護ステーション
障がい児をサポートする訪問介護ステーションです。
自宅へ訪問し医療処置やリハビリを提供します。
訪問入浴を行うこともあります。
ステーションによっては夜間オンコール当番が必要なこともあります。
病棟
慢性期、回復リハビリ期、障がい者病棟などの施設です。
一般病棟になりますが、大学病院などの大規模病院というよりは、中小規模の病院であることがほとんどです。
障がい者施設の看護師の仕事内容

障がい者施設の看護師の仕事内容は勤務する施設によって変わってきます。
基本的な業務内容について説明していきます。
体調管理
施設に入所している、通所してくる利用者さんの体調管理が看護師の主な役割です。
バイタルサインをチェックし、体調に問題ないか確認します。
その際、バイタルサインの値のみを診るのではなく、利用者さんの顔色や表情、行動の様子などトータル的に観察し、普段と違う部分はないのかを判断していきます。
薬物管理
利用者さんの内服薬などの管理を行います。
施設には身体障害のほか、知的障害を対象とした施設もあります。
内服が確実に行えるよう、介助していきます。
利用者さんによっては自分で内服ができる人、内服を理解できない人、と様々です。
内服確認だけ行うか、内服介助を全て行うか、利用者さん一人一人に合わせて介助方法を決めていきます。
入浴介助
訪問入浴のほか、デイサービスでの入浴介助が必要な場合もあります。
訪問入浴の場合は利用者さんの自宅風呂場で介助を行います。
転倒に注意しながら安全に入浴ができるように介助していきます。
デイサービスでの入浴介助の場合も同様に安全に注意して介助していきます。
また、皮膚の状態を観察しておくことも大切です。
医療処置の提供
利用者さんの状態によって提供する医療処置は変わってきます。
吸引が必要であれば吸引を。
栄養管理が必要であれば経管栄養を。
排尿管理が必要であれば導尿を。
利用者さんが求める処置を確実に提供してきます。
日常生活援助
日常生活援助についても、利用者さんの状態によって提供する援助が異なります。
移動介助が必要であれば介助を。
おむつ交換が必要であればオムツ交換を。
食事介助が必要であれば介助を。
利用者さんの必要とする援助をアセスメントし、援助が過剰にならないように注意しながら、必要な援助を提供していきます。
障がい者施設看護師をするメリットデメリット

メリット
プライベートとの両立が可能
障がい者施設は基本的に日勤のみです。
また、ほぼ残業はありません。
土曜日は仕事の場合もありますが、日曜日は休みです。
家族やパートナーと予定を合わせやすいですね。
家庭や子育て、プライベートとの両立がしやすいと言えます。
難しい看護技術は必要ない
障がい者施設では主に利用者さんの体調管理が看護師の仕事です。
医療処置を提供することもありますが、吸引や経管栄養などの基本的な看護技術に限られます。
難しい看護処置、医療処置はありませんので、精神的負担は軽いと言えます。
明るい雰囲気の職場が多い
障がい者施設は、入所施設も通所施設も明るい雰囲気の職場が多いです。
利用者さんの生活や仕事を補助する施設もありため、活気にあふれています。
命に関わるような疾患ではありませんし、複雑な業務もありません。
心身ともに余裕があるため、ギスギスした雰囲気になることがありません。
デメリット
スキルアップは難しい
障がい者施設では難しい看護技術・医療処置はありません。
バイタルサイン測定や内服管理、吸引、経管栄養などの基本的な技術が習得できていれば問題なく勤務に当たることができます。
逆に最新の医療などに携わることはありませんので、スキルアップには向きません。
今後、病院や訪問看護に携わりたい人は、転職に有利に働くことは少ないと言えます。
キャリアアップには向かない
障がい者施設では看護師の他にも様々な職種の人と関わります。
看護師が全体をまとめる、というより、看護師はサポートです。
そのため、
「管理職を目指している」
「管理職として働きたい」
という人には向かない職場です。
コミュニケーションが難しい
障がい者施設では、体の障害を持つ利用者さんだけではなく、知的障害を持つ人もいます。
心の障害を持つ人もいます。
様々な障害に対応してく必要があるのです。
コミュニケーションを取るにあたっても、利用者一人一人の障害について理解をし、一人一人に合わせたコミュニケーションが必要となってきます。
障がい者施設看護師に向いている人の特徴

ブランクのある人
障がい者施設では難しい看護技術、医療処置の技術は必要ありません。
基本的な看護技術が提供できれば問題なく勤務することができます。
そのため、ある程度病棟勤務経験があれば、ブランクがあっても大丈夫です。
プライベートを充実したい人
障がい者施設は、基本的に平日日勤のみの勤務です。
残業もほぼありません。
家族やパートナーと予定を合わせやすいですので、プライベートを充実させたい人におすすめの職場です。
コミュニケーション能力の高い人
利用者は様々な障害を抱えています。
人によって障害の程度も違います。
そのためコミュニケーションで気をつける部分も、人によって様々です。
利用者さんの障害の程度、コミュニケーションの注意点などをしっかり把握し、それぞれに合わせて柔軟にコミュニケーションを図れるような人に向いています。
障がい者施設看護師の年収事情

障がい者施設看護師の年収は、勤務する施設、勤務形態によって大きく異なります。
病棟の場合は夜勤もあるため、一般的な看護師の平均年収500万円程度と同等です。
病棟以外の各障がい者施設は基本的に日勤のみで残業も少ないため、平均的な看護師の年収より低くなり年収400万円前後の職場が多いです。
障がい者施設の求人を探すには
障がい者施設の求人は、各転職サイトで探すことができますが、それぞれが保有する求人数は異なります。
障がい者施設の求人に強い看護師転職サイトをまとめましたので、参考にしてください。
まとめ
・障がい者施設看護師はプライベートとの両立が可能
・看護師としてブランクがあっても採用されやすい
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
所在地
東京都
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