脳神経内科・脳外科(病棟)の仕事内容は??
求人はどうやって探せばいいの?
そんな疑問にお答えします。
脳神経内科は脳神経系の慢性病棟です。
主に癲癇(てんかん)、脳血管障害、パーキンソン病、筋ジストロフィー、ALS、痴呆などを扱う診療科です。
大学病院や総合病院であれば給与などの条件は良い傾向がありますが、思うように動けない患者さんが多く、体力的にもハードな職場です。
求人数は比較的多いので、希望の条件で絞って良い条件の転職先を見つけたいですね。
脳外科の疾患は脳血管障害、脳腫瘍の他にも脊椎系、頭部外傷による出血や脳挫傷、痴呆に関係する水頭症などと幅広いため、それらに応じた手術やケア、リハビリについての知識を得ることができます。
脳外科の病棟看護師の仕事自体は精神的にも肉体的にもハードですが、脳外科がある施設は大学病院などの大きい病院が多く、給与などの条件は良い傾向があります。
ただし、大病院とクリニックどちらを選ぶかで条件はかなり差が出てきますし、給与などの条件以外も職場によって様々です。
この記事では看護師の私が、脳神経内科の看護師の仕事内容やメリット・デメリット、求人の探し方をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
脳神経内科(病棟)看護師の仕事内容
ここでは脳神経内科の病棟の仕事をまとめていますので、参考にしてくださいね。
バイタルサインチェック
基本的なバイタルサインチェックを行います。
特に血圧の測定は脳神経疾患では重要です。
また、意識レベルや筋萎縮の状態、歩行状態なども日々観察を行っていきます。
医療機器の管理
病状によっては心電図モニターや人工呼吸器をつけている患者さんもいます。
そのため医療機器の設定や管理、装着していることで必要な看護ケア(マウスケアや吸引など)を提供していきます。
日常生活援助
身体の自由がきかなくなる疾患が多いため、日常生活援助に割く時間はかなり多くなります。
ただし手伝いすぎてしまうと本当は自分でできることも出来なくなってきてしまうので、どこまで介助していいのかの見極めが重要となります。
またその患者さんに合わせた食事介助や清潔ケアを提供していきます。
内服管理
元々既往を持っている方が多く、持参薬も多い傾向があります。
また神経疾患の中では内服での治療も多くあります。間違いのないよう、正しい量を正しい時間に内服できるよう管理します。
また内服による症状の変化を観察することも大切な業務になります。
検査出し、介助
MRIや脳波検査など時間がかかる検査が多いのも特徴です。
検査時の体勢など少しでも楽に検査が受けられるよう介助します。
安全管理
身体が思うように動かないことによる転倒やベッドからの転落が起きないように患者さんの周囲環境を整えることが必要です。
精神的なケア
長期入院や身体が思うように動かないことによるストレスを緩和していくよう関わっていくことが大切です。
また同時に家族への精神的ケアも必要となってきます。
脳神経内科(病棟)の看護師のメリットデメリット
ここでは脳神経内科(病棟)の看護師のメリット、デメリットをご説明します。
メリット
患者さんに長期的に関わることができる
脳神経内科は慢性期病棟です。
急性期に比べ長く患者さんに関わることができるため継続した看護を提供することができます。
神経疾患について多く学べる
神経疾患はまだ全容が解明されていない疾患も多くあり、日々新しい治療法や薬が開発されている状態です。
学び尽くすということがないため、日々が学習となります。
日常生活援助に時間をかけられる
急変のリスクはありますが、慢性期病棟ということで日常生活援助に時間をかけることができます。
その中で患者さんと密接に関わり、信頼関係を築いていくことができます。
看護の原点ともいえる療養上の世話という業務を個別性を考えながら時間をかけて行うことができます。
デメリット
腰、膝にトラブルを起こす可能性が高い
身体の自由がきかない患者さんが多いため日常生活援助にも力が必要となります。
毎日のことですので自分自身が腰や膝にトラブルを生じてしまう可能性もあります。
残業が多い
一つ一つのケアに時間がかかります。
全介助で看護を行ってしまえば早いですが、患者さんの残存機能を生かすためにも出来る事は自分でやってもらう、というスタンスが重要です。
そのため、待つことも多くなり、残業が増えてしまうことにもなります。
脳神経内科(病棟)の看護師に向いている人
体力がある人
疾患により身体の自由がきかない患者さんの介助が多いため体力必要です。
腰や膝にトラブルを持っている人にはキツイ仕事になります。
コミュニケーション能力の高い人
患者さんによっては思うように体が動かないことがストレスとなり看護師に対してキツイ言葉や態度を示す方もいます。
そこで患者さんの気持ちに寄り添い、メンタル面のケアを行えるタフさが必要となります。
チームで働くことが得意な人
脳神経内科では医師、看護師の他にもリハビリ、栄養士、薬剤師、ソーシャルワーカーなど他職種と連携して患者さんに対応していくことが多いです。
自分の意見を伝えながらも患者さんと他職種との橋渡しをしていくことも看護師の重要な仕事となります。
待つことができる人
患者さんの残存機能を生かすためにも、待つ、ことが重要になります。
時間に余裕を持って行動し、患者さんを焦らせないようにしていくことが必要です。
脳神経内科(病棟)の看護師求人を探すには
脳神経内科(病棟)看護師の求人数は比較的多い傾向がありますが、給与などの待遇は職場によって異なります。
なので、転職サイトで求人をできるだけ集めてから職場を探していきましょう。
また、転職サイトは、様々なものがありますので、求人数が多く、第三者機関の調査で利用者満足度が高いものを選ぶことが大切です。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
脳外科(病棟)看護師の仕事内容
ここでは皮膚科の病棟の仕事をまとめていますので、参考にしてくださいね。
バイタルサインチェック、意識レベルチェック
基本的なバイタルサインの確認の他に、意識レベルの確認が重要です。
JCS、GCS、また対光反射、瞳孔の大きさ、徒手筋力テストなどで患者さんの意識レベルを確認し異常の早期発見に努めます。
ドレーン、ルート類の管理
手術後の患者さんでは点滴や各種頭部ドレーンが挿入されていることもあります。
特に頭部ドレーンは脳に直接影響が出るものもあるため厳重な管理が必要です。
日常生活援助
身体に麻痺があったり、ドレーンが挿入されていたりと日常生活に介助が必要な患者さんが多いです。
そのため食事の介助、排泄介助、入浴介助、移動介助(歩行介助)が必要です。
安全管理
手術前後に関わらず、意識がクリアでない患者さんも多いです。
そのためルート、ドレーン類の誤抜去の事故、転倒、ベッドからの転落がないように安全管理を徹底する必要があります。
手術準備
点滴の管理、また絶飲食の説明・管理など手術前に必要なことを説明をし実施します。
アセスメント
脳の疾患は命に直結します。
日々の観察から患者さんの今の状態をアセスメントし、異常の早期発見に努めることがとても大切です。
患者、家族のメンタルケア
脳外科の手術や緊急手術に対する「無事に戻ってこれるか?」という患者、家族の不安に寄り添い、しっかり説明を行いながら不安を取り除くためのメンタルケアが重要です。
医師、他職種と患者さんの橋渡し役
患者、ご家族、医師、リハビリなど他職種と円滑なコミュニケーションを図り、回復に向けての橋渡しを行います。
脳外科(病棟)の看護師のメリットデメリット
ここでは脳外科(病棟)の看護師のメリット、デメリットをご説明します。
メリット
幅広い知識を得ることができる。
脳外科の疾患は脳血管障害、脳腫瘍の他にも脊椎系、頭部外傷による出血や脳挫傷、痴呆に関係する水頭症などと幅広いため、それらに応じた手術やケア、リハビリについての知識を得ることができます。
観察力が養われる
通常の観察にプラスして意識レベルなど、観察項目が多いです。
また口をきけなかったりと意志表示ができない患者さんからも観察を行うことで情報を引き出す必要があります。
そして、常に異常を早期に発見しようという気持ちで観察を行うため、細かいところまで観察を行えるようになります。
アセスメント力が養われる
常に現在の状態に異常はないか、どうすれば状態を良くすることができるか、何かケアでできることはないか、を考えながら接することでアセスメント能力が養われます。
緊急時に強くなる
脳血管障害は緊急入院、緊急手術が多いため、その時々に合わせた臨機応変な対応が求められます。また忙しい時の優先順位の付け方、突発的なことへの対処などを学ぶことができるため他の科へ転職する際の強みになります。
患者さんの回復過程が見られる
術後からリハビリを経過して回復していく患者さんを間近で見られるためやりがいにつながります。
CTがよめるようになる
CTを読めるようになることで身体に障害が出る部位を予測できるようになります。
そうすることで的確な看護を行えるようになります。
デメリット
とにかく忙しい、残業が多い
通常業務にプラスして緊急入院や緊急手術も多く、また日常生活の介助を必要としている患者さんも多いため、とにかく忙しいです。
仕事量が多いため残業も多い傾向にあります。
患者さんとじっくり関わることができない
日々の業務が忙しく、一人の患者さんとゆっくり、じっくり関わることが難しくなります。
精神的プレッシャーが大きい
命に直結する疾患が多く、業務に常に緊張感が付きまといます。
また観察一つにとっても間違いが許されないという雰囲気が精神的プレッシャー、疲労に繋がります。
重労働
身体が思うように動かない患者さんと接することが日常なので腰痛に悩まされることも多いです。
脳外科(病棟)の看護師に向いている人
観察力、アセスメント力がある人
脳外科では観察が重要です。
また意識レベルが低い人からも観察で容態を読み解く必要があります。
そのため患者さんの僅かな変化を見逃さす、状態をアセスメントしていく力が必要です。
気持ちの切り替えが上手な人
日常的に忙しく、残業の多い職場です。
仕事とプライベートで上手く気持ちを切り替えて過ごすことで仕事の効率もあがり、精神的な安定にも繋がります。
人と関わることが好きな人
意識がクリアでないがために看護師に対して暴言を吐いたりする患者さんや、上手く言葉で伝えられない患者さんに対しても辛抱強く穏やかに関わっていく必要があります。
学ぶことが好きな人
脳外科では疾患の範囲が広いため学ぶことがとても多いです。
また新しい治療法やリハビリについても日々学んでいく姿勢を持つことが必要です。
チームで働くことが得意な人
脳外科では医師、看護師の他にもリハビリ、栄養士、薬剤師、ソーシャルワーカーなど他職種と連携して患者さんに対応していくことが多いです。
自分の意見を伝えながらも患者さんと他職種との橋渡しをしていくことも看護師の重要な仕事となります。
脳外科(病棟)の看護師求人を探すには
脳外科(病棟)看護師の求人数は比較的多い傾向がありますが、給与などの待遇は職場によって異なります。
なので、転職サイトで求人をできるだけ集めてから職場を探していきましょう。
また、転職サイトは、様々なものがありますので、求人数が多く、第三者機関の調査で利用者満足度が高いものを選ぶことが大切です。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
勤務先を選ぶときにチェックしておきたいこと
脳神経内科(病棟)の看護師の給与、労働条件、福利厚生などは職場によってかなり差がありますので、求人情報をじっくりリサーチすることが大切です。
大学病院や総合病院もしくはクリニックを選ぶのかどうかで、働き方や収入は変わってくるでしょう。
転職してから後悔しないように、事前にチェックが必須な項目などを記事にまとめましたので、参考にして頂ければと思います。
まとめ
・脳神経内科の看護師は大学病院や総合病院であれば給与などの条件は良い傾向がある
・思うように動けない患者さんが多く、体力的にもハード
・求人数は比較的多いので、希望の条件で絞って良い条件の転職先を見つけたい
・脳外科の病棟看護師の仕事は精神的にも肉体的にもハード
・脳外科の病棟がある施設は大学病院などの大きい病院が多い
・大規模な病院であれば給与などの条件は良い傾向がある
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
所在地
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Email:nursehirocom@yahoo.co.jp
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