養護教諭の仕事内容は??
養護教諭になるにはどうしたらいい?
そんな疑問にお答えします。
保健室の先生である養護教諭は、人気が高く採用枠が少ないことから、養護教諭になるのは難易度が高いと言えます。
養護教諭は教員であり、短大や4年制大学の養護教諭養成課程を専攻して目指す人が一般的ですが、看護師になるための「看護師受験資格」と養護教諭になるために必要な「養護教諭一種免許」の両方を取得できる看護系大学もあります。
また、養護教諭は条件を満たすと、看護師からでも転職することができます。
この記事では看護師の私が、養護教諭の仕事内容やメリット・デメリット、養護教諭になるための方法をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
元看護師。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
養護教諭の仕事内容
それでは、具体的な養護教諭の仕事内容をご説明していきます。
救急処置
学校に常駐する医療専門職は養護教諭のみとなります。
普段は小さなけがの消毒や発熱時の対応が多いですが、病状が深刻であると判断した場合は校長や教頭に相談して救急車を要請し付き添ったり、保護者への連絡を行います。
学校環境の管理
水回りの環境整備だけでなく、教室内の室温・湿度などの環境の確認、騒音などの点検を行います。
保健指導・保健学習
養護教諭は医療専門職としての役割だけでなく、教育者でもあります。
生徒に対して感染予防策(手洗い・うがい)の指導などを行い、そのための保健指導案を作成し、他教師と協力し授業やホームルーム、集会などで指導を行っていきます。
健康診断の管理
学校内で行う健康診断の計画立案や準備を行います。
健康診断当日には医師の補助を行います。
また、子供たちの健康状態の把握のため、定期的に睡眠や食事についての調査を行うことも必要です。
保健室相談
保健室に訪れる子供たちの相談にのります。
病気や身体の健康に対する相談はもちろんのこと、心に関する相談にものります。
現在の学校にはスクールカウンセラーがいることも多いですが、養護教諭もカウンセラー的な役割を担うことも多くあります。
また、状況に応じては保護者やスクールカウンセラー、専門医療機関への橋渡し役になります。
最近では保健室登校も登校の一形態として認める学校も増えているため、保健室は子供たちの心の拠り所となるような場所といえます。
養護教諭の仕事のメリットデメリット
ここでは養護教諭の仕事のメリット、デメリットをご説明します。
メリットデメリットをよく確認して、転職の参考にしてくださいね。
メリット
休みがしっかりとれる
基本的に土日祝休みです。
公立の養護教諭は公務員という身分となるため、法律で定められている通り休みはしっかりととれます。
また、年末年始、有給休暇、夏季休暇、育児休業などの福利厚生も充実しています。
日勤のみ
学校での勤務のため夜勤はありません。
そのため、生活リズムが崩れることはありません。
また、休日もしっかりとれるため家事・育児と両立しやすい職場といえます。
生涯年収が高い傾向にある
養護教諭は公務員であり、他の教員と基本的に給与体系が同じです。
そのため、日勤のみにも関わらず給与は高い傾向にあります。
また、昇給もありますので、長く働くほど年収は上がります。
将来安泰
養護教諭は狭き門です。
ですが一度なってしまえば定年まで働くことができます。
夜勤もなく、休日もしっかり取れ体力的にもつらい状況ではないため、年をとってからも働き続けることができます。
元気な子供と触れ合える
学校という環境のため、元気な子供たちとの関わりになります。
子供たちの成長をまじかで見守ることができます。
デメリット
決まった施設で免許状を取得する必要がある
養護教諭免許状を取得するためには前述の通り、教育施設での学習が必要です。
この教育施設は全国に7か所しかありません。
また、入学のための試験も必要となるため、ハードルが高く、教育施設に通う必要があるため仕事をしながらの学習は難しいと言えます。
休職するか、仕事を一旦辞める必要がでてくるため、気軽にチャレンジすることが難しいと言えます。
倍率が高い
養護教諭教員採用試験の倍率は6.7倍の狭き門です。
養護教諭は基本的に1つの学校につき1人なので、倍率が非常に高くなる傾向にあります。
自治体によっては20-30倍になることもあるようです。
そのため、1度で合格することがほとんどなく、何度も受験に挑戦する必要が出てきます。
転勤がある場合がある
公立の場合は公務員であるため転勤もあります。
養護教諭に向いている人
ここでは、養護教諭に向いている人をご説明します。
養護教諭一種免許を持っている人
看護系大学の中には「看護師免許」と「養護教諭一種免許」を両方取得できる大学もあります。
養護教諭姜医院採用試験は狭き門なため、基本的に新卒で採用されることはありません。
臨床経験があり、両方の資格を持っている人はチャレンジしてみてもいいでしょう。
養護教諭になるには
養護教諭になるには養護教諭免許状が必須です。
養護教諭免許がないと、養護教諭採用試験を受けることができません。
養護教諭免許状は経路によって以下の3種類存在します。
1)大学を卒業して取得する「一種免許状」
2)短大・専門学校を卒業して取得する「二種免許状」
3)大学院を修了すると取得できる「専修免許状」
1)~3)いずれの免許状でも同じように養護教諭採用試験を受験できます。
看護師資格のみを持っている人は、文部科学大臣が指定する養護教諭養成施設(北海道教育大学、山形大学、新潟大学、金沢大学、岡山大学、熊本大学、富山県立総合衛生学院の7か所)に1年以上在籍して、指定の科目を修得して卒業することで、養護教諭の一種免許状を取得できます。
看護師+保健師資格を持っている人は、文部科学大臣が指定する養護教諭養成施設に半年以上在籍して、必要な単位を修得して卒業することで、養護教諭の一種免許状を取得できます。
また、教職員免許法施行規則第66条の6に定める単位(日本国憲法2単位、体育2単位、外国語コミュニケーション2単位、情報機器の操作2単位)を修得する方法で、養護教諭の二種免許状を取得する手段もあります。
これは各大学で修得することができますし、放送大学でもこれらの単位を取得できます。
養護教諭免許状を取得後は教員採用試験を受けて合格することが必要です。
教員採用試験は1回/年行われます。
試験内容は、一般教養、教職に関する知識を問う学力試験、論文試験、面接などです。
試験の詳細は各都道府県のホームページに掲載されていますので、まずは確認して進めてくださいね。
養護教諭になるために参考になるサイトなど
文部科学省の公立学校教員採用選考の詳細ページ
養護教諭の免許資格を取得することのできる大学の一覧(文部科学省)
養護教諭の免許資格を取得することのできる大学:文部科学省 (mext.go.jp)
東京都教育委員会の教員採用案内
教員採用案内|東京都教育委員会ホームページ (tokyo.lg.jp)
埼玉県教育委員会の教員採用案内
公立学校教職員採用選考試験 – 埼玉県 (saitama.lg.jp)
神奈川県教育委員会の教員採用案内
神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験について – 神奈川県ホームページ (pref.kanagawa.jp)
千葉県教育委員会の教員採用案内
茨城県教育委員会の教員採用案内
教職員採用情報 | 茨城県教育委員会 (pref.ibaraki.jp)
栃木県教育委員会の教員採用案内
栃木県/採用(県職員・教員・警察・会計年度任用職員(非常勤)) (tochigi.lg.jp)
群馬県教育委員会の教員採用案内
量が多くなってしまうので、首都圏だけのリンクですみませんm(__)m
まとめ
・養護教諭は人気が高く採用枠が少ないことから、難易度が高い
・養護教諭は教員であり、短大や4年制大学の養護教諭養成課程を専攻して目指す人が一般的
・養護教諭にはある条件を満たすと、看護師からでも転職することができる
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
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