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元眼科看護師が教える眼科の仕事内容、メリットデメリット

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眼科の看護師の仕事内容は??
眼科病棟の看護師の1日のスケジュールが知りたい!

そんな疑問にお答えします。

眼科看護師の仕事は勤務する職場によって大きく変わってきます。

また、給与などの条件や労働環境もそれぞれの職場で異なりますので、求人を探す際には希望の条件とじっくり照らし合わせて選んでいきたいですね。

この記事では元看護師のキャリアアドバイザーが眼科看護師の仕事内容やメリット・デメリット、求人の探し方、眼科の1日をご説明します。

あなたの転職活動の一助になれば幸いです。

この記事の執筆者

ナース裕美(緒方裕美)

ナース裕美(緒方裕美)写真

元看護師。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。

保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)

『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。

看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。

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眼科看護師の仕事内容

眼科看護師の仕事内容

眼科(外来)

医師の診療補助

外来で医師の診察時の補助を行います。

物品や薬品を準備したり、患者さんを案内したり、スムーズに診察が進むようにしていきます。

眼科では、散瞳が必要な検査もあるので、散瞳薬の点眼を行うこともあります。

散瞳後の患者さん、また、見え方が悪い患者さんに対しては、歩行の介助も必要です。

患者への説明

患者さんへ点眼方法や手術、検査についての説明を行います。

眼科に来る患者さんは老若男女様々です。

そのため、患者さん一人一人、説明に対する理解度が異なります。

患者さんが確実に理解できているのかを確認しながら説明を行っていきます。

外来手術の介助

眼科外来において白内障や緑内障の手術を日帰りで行う場合があります。

手術時、機械だしなどの介助、散瞳薬の点眼、点滴などの術前準備、術後の観察を行います。

外来手術の場合は、自宅から術前準備が始まります。

確実に準備が行えていたのかを確認することも大切です。

検査補助

基本的に、眼科検査は検査技師が行います。

そのため、看護師は検査技師の補助を行います。

検査技師がいない時は看護師が検査を行う場合もあります。

眼科(病棟)

入退院の管理

患者さん・ご家族に対し、入院オリエンテーションや病歴聴取、退院オリエンテーションを行います。

眼科の患者さんは視力に障害があります。

見え方も様々です。

そのため、患者さん一人一人に見え方の確認を行っていくことが重要です。

介助の方法も様々です。

「片方の肩に手を置いてもらい半歩前を歩く形」

「両肩に手を置いてもらい前を歩く形」

「腕をつかんでもらい横を歩く形」

「手をつないで歩く形」

見守りのみで問題ないこともあります。

介助が必要な場合は、希望の介助方法についても確認していきます。

眼科病棟は、患者さんの入れ替わりが激しいです。

私が働いていた時は、入院患者さんが10人以上の時もありました。

入院して、次の日が手術なので、入院オリエンテーションと手術オリエンテーションが必要です。

一人一人にオリエンテーションをするのは時間がかかって大変です。

時間を決めて対象患者さんに処置室に集まってもらい、まとめて入院オリエンテーション・手術オリエンテーションをすることもありました。

手術前後の管理

散瞳薬の点眼や点滴などの術前準備、術後の状況確認を行います。

点眼は左右の間違いがないように注意する必要があります。

ほとんどの患者さんはご自身で点眼をします。

点眼を忘れていないか、散瞳は順調に進んでいるのかを適宜確認していきます。

眼科看護師に瞳孔を確認するためのペンライトは必需品です。

局所麻酔手術の術後は、水分摂取が確認出来たら点滴を終了します。

気分不快の有無などを確認する必要があります。

両目の手術が必要でも、手術は片方ずつ行います。そのため、術後は片目に眼帯をしています。

視界に制限がつくため、普段介助が必要でない患者さんでも介助を必要とする可能性があります。

そのため、見え方をしっかり確認して、介助の必要性の有無を判断していきます。

医師の診療補助

眼科病棟には診察室がある場合もあります。

適宜医師の診察があります。

基本的には、医師だけで診察をすることが多いですが、必要時診療の補助を行います。

日常生活援助、歩行介助

入院している患者さんの日常生活の援助をしたり、歩行困難な患者さんの介助を行います。

全身麻酔手術後の患者さんは安静となるため、シャワーに入れません。

清潔援助が必要となります。

局所麻酔の患者さんは術後であっても日常生活動作は自立している人がほとんどです。

ただし、安全に過ごすことができるよう、その時々で必要な援助を提供していきます。

私が勤めていた眼科では、局所麻酔後の患者さんはシャワーに入れましたが首下のみのシャワーでした。

洗髪ができないので、看護師が美容院形式で洗髪を行っていました。

洗髪日は決まっていて、洗髪担当の看護師が10人以上の患者さんを順番に案内し、ひたすら洗髪していました。

看護師は腰をかがめた状態なので、結構腰にきて大変でした。

服薬管理

持参薬の管理、点眼を行います。

眼科病棟に入院する患者さんの中には、糖尿病を患っている方も多いです。

そのため、必要時、血糖チェックやインスリン注射も看護師が管理を行います。

また、点眼薬も種類が多いですので、順番や左右を間違えないよう確認し、管理していきます。

眼科看護師のメリット・デメリット

眼科(外来)看護師のメリット

外来手術がある場合は手術介助の技術が学べる

外来での日帰り手術がある場合、看護師が介助に入ります。

白内障、緑内障などの機械だしの介助技術、術前後の管理について学ぶことができます。

眼科の知識だけでなく、簡単な手術の知識も得ることができるなんて一石二鳥ですね。

検査をする必要がない

検査技師がいる場合は医師の診療補助が主な業務となり検査をする必要がありません。

精神的に楽

眼科の疾患は基本的には命に直結するわけではありません。

患者さん自身も、命の危険にさらされているわけではないため、比較的穏やかです。

急変リスクもほぼないため、精神的に楽と言えます。

夜勤がないので体力的に楽

外来は夜勤がありません。

体内リズムが崩れることもないため、体力がない人でも問題なく勤務できます。

また、家庭や子育て、プライベートとの両立もしやすいと言えます。

難しい医療技術が必要ない

眼科外来看護師の主な業務は医師の診療補助や服薬管理、生活動作介助です。

手術介助の知識・技術が必要となる場合もありますが、一度覚えてしまえばほぼルーティンワークです。

特に難しい医療技術は必要ありません。

眼科(外来)看護師のデメリット

知識の幅が狭くなる

眼の専門知識しか得られず、薬物投与もほぼ点眼なので知識が限られてしまいます。

将来希望する診療科への転職がしづらくなります。

技術の幅が狭くなる

眼科外来に来る患者さんは、他の疾患を患っている人が少ないです。

患部が眼だけに限局しているため、治療が点眼のみの患者さんが多く看護技術をなかなか磨くことができません。

手術がある施設では、手術介助の技術を学ぶことができるため、技術の幅を広げたい人は手術のある施設を選ぶといいでしょう。

看護師としての知識や技術の向上の限界がすぐ見えてきてしまう

眼の疾患は種類も少ないため、比較的短い期間で知識を身につけられてしまいます。

「知識を増やしたい」

「看護師として向上したい」

など、モチベーションが高い人には物足りないかもしれませんね。

眼科(病棟)看護師のメリット

介助が少ないため体が楽

眼科病棟では、視力が悪いだけで自分で動ける患者さんが多いです。
患者さんの介助と言っても、歩行介助が必要なくらいです。
トランスや体位変換といった力が必要な介助がほとんどないため、体力的に負担が少ないといえます。
ただし、見え方が悪いことによる歩行付き添いが多いので、消灯前や起床後のトイレに行く人が多い時間帯は大忙しです。

残業が少ない

患者さんの介助が少ないため自分の業務をスムーズに進めやすいです。

業務自体も決まったものが多く、急変など突発的に生じる業務もほとんどないため、残業は少ない傾向にあります。

記録をするために残業をする看護師は多いですよね。

私が勤めていた眼科では、ほぼパスだったので、看護記録も一言のみ。

看護計画もパス通りであれば不必要でした。

そのため、記録時間も短縮でき、残業の必要がありませんでした。

唯一残業が必要だったのは、退院や入院が多い日の前日です。

入院セットの準備や点眼薬の準備、退院処方の準備など、薬関係で残業することが多かったです。

それでも1時間くらいの残業でした。

病歴聴取が得意になる

眼科病棟は入院患者さんの入れ替わりが激しいです。

白内障の患者さんは両目手術しても1週間で退院します。

そしてまた新しい患者さんが入院してくるのです。

1日に何人もの病歴を、決まった時間内で聴取するため、患者さんからの情報の引き出し方が上手くなります。

「病棟案内をしながら情報を収集する」

「雑談の中に聴取したいことを組み込んでいく」

など、「さあ、病歴聴取するぞ」と意気込まなくても、自然な会話の中から情報を得られるようになっていきます。

私が勤めていた病院では、入院時の看護師の業務負担の軽減のため、眼科外来で入院のためのアナムネ用紙が配布されるようになりました。

連絡先や家族構成、生活についてなどを記載してきてもらうようになったので、入院後は記載されていることの詳細確認と、見え方の実際を確認すれば良いような状態でした。

かなり楽になりました。

明るい雰囲気

眼科の疾患は基本的には命に直接かかわることがありません。

そのため、患者さんたちも明るい、という特徴があります。

白内障や緑内障など、同じ疾患で入院していることも多いので、同室の患者さん同士が仲良くなり、情報交換をしている姿も良く見られました。

ベッド間のカーテンがフルオープンになっていることも珍しくなく、全体的に明るい雰囲気の病棟です。

眼科(病棟)看護師のデメリット

看護技術を磨くことができない

眼科ではCV管理や吸引などはなく、輸液ポンプを使用することもほとんどないため、基本的な看護技術を身につけることが難しいです。

必要な看護技術は、バイタルサインの測定、血糖関連技術、点眼、眼軟膏塗布、末梢点滴管理くらいです。

ただ、視力障害がある方に対しての歩行介助は、様々なバリエーションがあるため詳しくなります。

私が働いていた時に、一度眼科に他の診療科の緊急入院がありました。

その際CV管理が必要となりましたが、眼科のみで働いていた人はCVに詳しくありません。

消化器や循環器で働いていた先輩が率先して対応してくれて事なきを得ました。

入退院が多いので忙しい

両目白内障の手術で1週間弱の入院のため、患者さんの入れ替わりが激しく忙しいです。

入院時の病歴聴取をして、すぐに手術オリエンテーションをします。

そして、すぐに退院となるため、退院後の生活の注意点などをオリエンテーションします。

それを1日に何人もの患者さんに行うため、病歴聴取やオリエンテーションの要領が良くなります。

でも、とっても忙しいです。

そして、喉がカラカラになります。

手術が多いと忙しい

眼科の手術では、局所麻酔だとすぐに病棟に戻ってきます。

手術自体が15分から20分くらいで終わってしまう、なんてことはざらです。

そのため、手術室への送り迎えも含めて大変です。

手術室へ患者さんを申し送り、そのまま手術後の患者さんを申し受けてくる。

1日で十数名の手術があります。

病棟と手術室を行ったり来たりです。

病棟看護師全体でコミュニケーションを密に取り合い、少しでも効率良く動けるように協力し合っていました。

眼科の仕事に向いている人

コミュニケーションが得意

患者さんへの分かりやすい説明や細かい気配りが求められるため、コミュニケーション能力は必須となります。

入院中の患者さんは視力に障害があるため、テレビや本などを見ることが困難で暇を持て余しています。

話し相手になることも患者さんのケアになりますので、コミュニケーションスキルが高いと重宝されます。

看護師としてブランクがある

眼科の仕事は難しい看護技術は必要ありません。

基本的なことができていれば問題ないのです。

また、疾患も限られているため学習する範囲も狭いです。

そのため、多少看護師としてブランクがあっても、すぐに慣れることができるでしょう。

仕事に復帰したいけど体力的に不安な人、新しい仕事を覚えられるか自信がない人もチャレンジしやすい診療科です。

プライベートを充実させたい人

眼科はプライベートとの両立が容易な診療科です。

外来の場合は、平日日勤のみの仕事のため、しっかり休みを確保できます。

また、病棟の場合は、夜勤ありのシフト勤務にはなりますが、全体的に残業が少ない傾向にあるため、勤務後の時間も有効に使うことができます。

時間に余裕が持てるため、子育て中でも仕事がしやすいと言えます。

眼科看護師の年収事情

眼科看護師の年収は、勤める施設によって異なります。

大学病院など大規模病院の病棟や外来を選択すれば年収は高めとなります。

私が勤めていた大学病院では、年数によって年収は異なりますが、だいたい年収600万円弱から700万円ほどでした。

クリニックの場合は、年収は職場によって変わってきます。

それでも夜勤がないため、大規模病院より年収は下がる傾向にあります。

転職する際には、

「眼科に配属される保証はないが、年収を下げたくないので一般病院を選ぶか」

「確実に眼科で働けるが、平日日勤のみなので年収が下がりやすいクリニックを選ぶか」

自分が、どこで、何をして、どんな風に働きたいのかを明確にして応募先を選択していくようにすると良いですね。

眼科の看護師求人を探すには

眼科は必要とする看護師の数も若干少なめなこともあり、求人は少なめです。

また、体力的に厳しくなく、労働条件も良いので人気の職場となり競争率は高めです。

できるだけ多くの求人から良い職場を探していきましょう。

良い求人を探す近道は、非公開求人も扱っている看護師専門の転職サイトを利用することです。

また、転職サイトは、様々なものがありますので、求人数が多く、第三者機関の調査で利用者満足度が高いものを選ぶことが大切です。

おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。

眼科病棟の看護師の1日|スタッフ編

私が勤めていた大学病院は2交代制のため日勤は8:00~16:10、夜勤は15:50~翌8:10でしたが、眼科病棟は土日など休日は患者さんが少なくなるため、準夜勤15:50~24:00がありました。

また、日勤・夜勤問わず受け持ち患者さんの情報収集のため、始業時間の25~20分前には病棟に到着していました。

それでは、時間軸で眼科病棟の看護師の1日をご説明していきます。

日勤スタッフ

7時40分

・情報収集

当日受け持ちの患者さんの情報収集を行います。当日の予定や点眼の種類・時間などの指示を確認します。

・物品準備

日勤で必要な物品を台車に準備します。

点眼に必要な消毒や交換用眼帯、手指消毒剤、ごみ袋など、自分が使いやすいようにセットします。

8時

・総括

日勤スタッフ全員で、夜勤リーダーからの病棟全体の引継ぎを受けます。

また、病棟内の当日の流れを大まかに確認します。(入院が何人、手術が何人など)

・受け持ち患者さんへのあいさつ

当日の受け持ち患者さんへあいさつに行きます。

手術や検査など、一日の予定を患者さんと共に確認します。

シャワーや洗髪の予定がある人は時間を調整します。

患者さんと話をしながら、食事量の確認も行い、必要時下膳していきます。

・リーダーとのミーティング

各チームのリーダーと業務についてのミーティングを行います。

当日の業務内容、時間で行う処置についての確認、自分の受け持ち患者さんのケアで気をつけることなどを確認していきます。

9時

・手術だし開始(週2回)

9時より1件目の手術が始まるため、順番に手術だしを行います。

手術出しは車いすで行います。手術前は散瞳しているため見え方が悪くなっていますので転倒に注意が必要です。

・入院対応

手術日でない日は入院があります。

早い人では9時前から入院してきますので、担当患者さんであれば対応していきます。

病室へ案内しながら、病棟内の施設について説明を行います。

その際、患者さんの見え方や見える範囲についての確認も行います。

また、ベッドサイドの使用方法について説明を行い、患者さんへ着替えをしてもらいます。

※多数室の場合は他の患者さんへの紹介を看護師が行っておくと、スムーズに病室に馴染むことができます。

※勤務していた病院では外来で病歴聴取用紙のコピーを渡し、書けるところはご自身で書いてきてもらっていました。

眼科では多い時は10名以上の入院患者さんがいるため、一から病歴聴取をしていると時間がかかって仕方ありません。

※入院患者さんを複数人受け持つ場合は、処置室などに患者さんに集まってもらい、皆さん一緒に入院オリエンテーションを行っていました。

・洗髪介助

手術後の患者さんに対して洗髪を行います。

洗髪は週2回行っており、1人の洗髪担当看護師が対象患者さん全員の洗髪を行います。

目に入らないようにする必要があるため洗髪台のところにストレッチャーを置き、仰向けの状態で洗髪を行っていました。

患者さんの案内から、洗髪、病室へ送り届け、次の準備をするので患者さん一人に対し20~30分ほどかかってしまいます。

洗髪担当の時は本当に一日中洗髪をしていました。

10時

・点眼/ 眼帯交換

午前中の点眼に回ります。

基本的には患者さん自身に点眼をしてもらいますが、点眼の手技は人それぞれのため、手技が不十分な人には点眼指導を行います。

特に手術後は清潔を保つ必要があるため確実な手技の取得が重要となります。眼軟膏は自分でつけるのは難しいため看護師が介助します。

手術後はガーゼ付きの眼帯をします。

涙が出やすかったり、目やにが出やすいこともあり、眼帯が汚染されますので清潔なものに交換していきます。

目やにがあまりにも多かったり、粘度が高くなっていたりすると感染の可能性もあるため、ただ交換するだけでなくしっかりと観察を行っていくことが必要となります。

・手術迎え

局所麻酔の手術では、手術室入室から1時間以内でお迎えになります。

局所麻酔の手術ですと午前・午後合わせて一日10~15件ほど行います。

手術日は入退室でとてもバタバタします。

手術室へ行って帰っての繰り返しです。

11時

・退院時の確認

午前中退院の患者さんは11時までに退院します。

忘れ物がないか、薬の渡し忘れはないか、次回外来の予約の有無などを確認します。

退院後は看護助手やハウスキーパーに片付け、ベッドメイクを依頼します。

11時30分

・血糖測定

眼科の患者さんは糖尿病を患っている人も多いです。

食前のインスリン投与をする人も多いため、その前に血糖測定を行います。

自分で血糖測定をできる人は測定値を伝えてもらい、インスリンの準備をします。

インスリンは投与するタイミングが患者さんによって違うため、しっかりと確認することが必要です。

投与するインスリン量に関しては看護師同士でダブルチェックを行い間違いのないようにします。

・休憩(前半11:30~12:30)

12時

・配膳

看護助手とともに配膳を行います。

食事の形態があっているか、制限食に間違いないかを指示書と照らし合わせながら配膳していきます。

12時30分

・下膳

食事量を確認しながら下膳します。

患者さんは基本的に自分で動ける人が多いためマウスケアを看護師が行うことはほぼありませんが、洗面台までの移動を介助したり、物品の準備を手伝ったりします。

・休憩(後半12:30~13:30)

13時30分

・カンファレンス

眼科以外の疾患の患者さんがいる場合は疾患についてや治療についての情報交換を行います。

また、看護事故があった場合は情報を共有し、対策を検討します。

その他、看護ケアの症例検討など、その時々に必要な内容についての話し合いの場となります。

14時

・点眼/眼帯交換

午後の点眼に回ります。

観察点や注意点は午前中の点眼と変わりません。

日勤帯での点眼は基本的にはこの時間で終わりになりますので、使用した台車の片付けも同時に行います。

・退院時の確認

午後の退院は14時までとなります。

確認事項は前述のとおりです。ベッドの片付けがありますので、看護助手やハウスキーパーに清掃を依頼します。

15時

・清潔ケア

眼科の患者さんは基本的には術後もすぐにシャワーに入れます。

そのため、清潔ケアの頻度は少ないです。

しかし、網膜剥離の術後など安静が必要な患者さんに対しては清潔ケアを提供します。全身清拭や足浴を行うことが多かったです。

・オリエンテーション(入院・退院)

オリエンテーションを行う時間は決まっていません。

看護師と患者さんの予定を合わせて行います。

前述の通り一人一人に行うこともありますし、何人か集まってもらってまとめて説明することもありました。

・オリエンテーション(術前)

翌日手術の患者さんに対して術前オリエンテーションを行います。

絶飲食について、術前の点眼について、術前の着替えなどの準備について、術後の安静について、術後の引水や食事についてなど、パンフレットを用いて説明します。

その際、不安なことはないかなど話を聞きだし、不安の軽減に努めます。

・記録

眼科病棟ではパスを使用していたため看護記録は少なかったです。

特殊な疾患や全身麻酔後、既往症のある人については別に看護計画を立てていました。

また、電子カルテになってからは患者さんのベッドサイドを回りながら記録を行えていたため、改めて記録の時間を取るということは少なくなりました。

15時30分

・リーダーへの報告

リーダーへ受け持ち患者さんの状態について、夜勤に引き継いでほしいこと、自分の業務の進み具合を報告します。

16時

・最終チェック

受け持ち患者さんのラウンドを行い、ベッド周囲の環境整備を行います。

また、自分の業務が終わった人から、病棟内の資材や薬剤の在庫チェック、診察室の片付け、病棟内の環境整備を行います。

17時

・業務終了

※眼科病棟ではあまり残業はありませんでした。入退院が多いと、病歴聴取やオリエンテーション、記録が増えますが、手術日と入退院日は重ならないことの方が多いので、入退院のための業務に集中することができます。逆に手術日は朝から昼まではバタバタしがちですが、午後は比較的落ち着くことが多かったです。

※入院は月曜・水曜、退院は土日がほとんどでした。土日で病棟の半分ほどの患者さんが退院することもありました。どんどん患者さんが少なくなっていくので看護業務は減りますが、退院ベッドの片付けやベッドメイキングが看護助手だけでは大変なため、看護師も一緒に行っていました。

夜勤スタッフ

※夜勤は各チームのリーダー2人とスタッフ1人の3人で行っていました。スタッフは外回り業務のような役割で、各リーダーに依頼された業務をおこないます。

15時45分

・情報収集

病棟全体の患者さんの大まかな情報を収集します。

当日の手術患者さんを把握します。

・物品準備

勤務内で使用する台車の準備をします。

点眼の必要な物品、交換用眼帯、血糖測定器や消毒薬、手指消毒剤、ごみ袋などを準備しておきます。

16時10分

・総括

日勤責任者より申し送りを受けます。

16時30分

・ミーティング

リーダー同士の引継ぎ終了後、夜勤メンバー全員でミーティングを行います。

各チームで移動に介助が必要な患者さんの情報や介助方法、術後の管理が必要な患者さんについてなど、誰がナースコールに対応しても同じケアを行えるように情報を共有します。

また、各リーダーより業務の依頼を受けます。

※移動の介助方法も患者さんによって様々です。見守りだけでいい人、肩につかまってもらう人、手を引いた方がいい人、車いす移動が必要な人など。患者さんにどう介助すればいいかを確認したうえで決定していきます。

17時

・清潔ケアなど

日勤帯で終わりきらなかった業務を引き継ぎます。

清潔ケアやオリエンテーション、ベッドメイキングなどを行います。

17時30分

・血糖測定

リーダーより依頼された患者さんの血糖測定を行います。

測定値はリーダーに報告し、投与するインスリン量をダブルチェックします。

18時

・配膳

配膳を行います。

食事の形態があっているか、制限食に間違いないかを指示書と照らし合わせながら配膳していきます。

・配膳後―休憩(30分)

18時40分

・下膳

食事量を確認しながら下膳していきます。

患者さんは基本的に自分で動ける人が多いためマウスケアを看護師が行うことはほぼありませんが、洗面台までの移動を介助したり、物品の準備を手伝ったりします。

19時

・ナースコール対応

リーダーが交代で休憩に入るため、ナースコールへの対応を行います。

洗面所やトイレまでの移動を介助したり、シャワー室へ案内したりと病棟内を動き回る感じ
です。

21時

・消灯

病室の消灯はリーダーが行い、スタッフはその他の部分の消灯を行います。

また、シャワー室やふろ場の施錠を行います。

・台車片付け

準夜帯で使用した台車の片付けを行います。

リーダーの分の台車も一緒に片付けます。

・診察室片付け/準備

病棟内診察室の片付けを行います。

椅子・ベッド・検査器具などを消毒しながら拭き上げます。

また、包交カートの拭き上げも行い、中身を確認、足りないものを補充します。

22時

・点滴作成台やナースステーションの清掃

病棟内のごみを集めまとめます。

その他紙カルテの整理や点滴作成台の整理・補充などを行います。

物品や薬剤の請求が必要な場合は請求伝票への記載をしておきます。

23時

・病棟内ラウンド

懐中電灯をもって病棟内をラウンドします。

患者さんに異常がないかなどを確認します。

眼科病棟では患者さんは基本的に自分で寝返りをうてるため体位変換の必要はありません。

また、排泄も皆さんトイレに行けるため、おむつ交換という業務はほぼありません。

24時

・準夜終了

準夜帯のみの勤務の場合はここで帰宅となります。

※勤務していた大学病院では準夜勤務の場合は行けるところまで電車で帰り、タクシーを使用した場合は後日タクシー代を請求できました。そのためタクシーを利用する人も多く、病院の前にはタクシーがたくさん並んでいました。

0時

・ナースコール対応

※0時から1時間30分ずつ交代で仮眠休憩にはいります。眼科病棟には看護師休憩室の他に、医師の休憩室があり、仮眠はその部屋を使用していました。(基本的に医師は夜間病棟にこないので…)

・日勤帯準備

入退院が多い日は、患者さんに渡すオリエンテーションの冊子の準備をしたり、入院時に使用する身長計・体重計を準備したり、手術の日には手術室に持っていくものの準備をしたりと、日勤帯の業務がスムーズに進むための準備を行います。

・点滴準備

手術日の場合は、点滴の準備をします。

指示書と点滴、必要物品をセットして準備しておきます。

※眼科の夜間帯はほとんどナースコールがありません。そのためスタッフも業務にゆとりができるため、日勤帯のために夜間のうちにできることは、なるべく行っていくようにしていました。

5時30分

・朝の業務準備

起床後の朝のラウンドに必要な物品をリーダーの台車に準備します。

スタッフは台車をもって動く必要はなく、リーダーに依頼されたことを行います。

6時

・ナースコール対応

起床後はトイレへの介助が一番多くなりますので、適宜ナースコールに対応します。

患者さんに合わせた介助方法で移動を介助します。

・散瞳薬点眼

病棟内診察室での診察があるときは、対象患者さんに散瞳薬を点眼します。

何度か点眼する必要があるため、時間を測りながら点眼して回ります。

患者さん間違え、左右の間違えがないように、確実に指示を確認します。

・術前点眼の介助

手術前の点眼に関しては点眼する時間が決まっています。

初回の点眼はリーダーが患者さんに説明を行いながら実施します。

その後、点眼に介助が必要な患者さんに対して、リーダーから依頼があった場合は介助します。

・手術前確認

当日手術の患者さんは前日に手術着を渡されています。

手術着に着替えられているか、点滴が挿入されているかを確認します。

点滴は医師が順番に挿入していくため、挿入がされていない患者さんがいた場合は医師へ挿入を依頼していきます。

・採血

眼科ではあまり採血頻度は高くありません。

採血があった場合はスタッフが行います。

8時

・配膳

配膳を行います。

食事の形態があっているか、制限食に間違いないかを指示書と照らし合わせながら配膳していきます。

8時15分

・片付け

配膳が終了したら深夜帯で使用したものを片付けます。

リーダーが使用した台車も片づけます。

8時30分

・帰宅

※夜勤帯もほぼ残業はありません。

まとめ

・眼科看護師の仕事は勤務する職場によって大きく変わる

・外来は夜勤もなく体力的につらくない

・看護師としてブランクがあっても採用されやすい

あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。

執筆者情報:裕美の転職研究所

ナース裕美(緒方 裕美)

看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。

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東京都

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大学病院にて眼科、ICUに看護師として11年勤務した後独立。現在はキャリアアドバイザー、転職メディア運営、メディカルライターとして活動。転職を成功させるためのノウハウを発信しています。看護師としての視点、採用側の視点両面から考え、転職に役立つ記事作成をしています。 ★保有資格「看護師免許」「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
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