ナース裕美です。
苦手な業務ってありますか?
看護師も完璧じゃありません。
人間ですから苦手なことがあるのは当然です。
看護師の業務は多岐にわたります。どんな業務が苦手と感じるのでしょうか?
この記事では、元ICU看護師の私が看護師の苦手なことと克服方法をご説明します。
あなたの看護師人生の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美 / 緒方裕美
大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
看護師が苦手なこと【採血】
採血は看護師の基本業務の一つです。しかし、苦手と感じる人は多いようです。
採血の何が苦手なのでしょうか。
苦手なわけ
失敗を繰り返して苦手になった
新人の頃は失敗が多くなります。
そんな時に叱られてしまったり、患者さんに嫌な顔をされてしまうと苦手意識が芽生えます。
採血の機会が少なくて苦手
小児科やICUなど、医師が採血を行う部署もあります。
そうすると採血を行う機会が少なくなり技術が低下してしまいます。
そのため、苦手と感じるようになってしまいます。
一度でとらないと、というプレッシャーがかかるため苦手
採血の時、患者さんからの「一回でとって」という無言のプレッシャーを感じます。
血管の選択が苦手
血管が見えない人、血管が細い人、脱水状態の人、血管選択が難しい場面は多くあります。
血管の選択が大切というのはわかっていますが、時間をかけすぎるのも患者さんの負担になりますし、焦ってしまいます。
人に針を刺すことに抵抗がある
そもそも人に針を刺すことが嫌、と思ってしまうと採血が苦痛です。
克服方法
日常的に必要な業務であるからこそ、苦手意識があると辛いですよね。どうやって苦手を克服していけばいいのでしょうか。
とにかく回数をこなす。
経験を積む!につきます。苦手だからと避けていては一向に上達しませんし、苦手を克服できません。
積極的に採血にまわりましょう。同僚に協力を仰ぎ、練習台になってもらうのもいいですね。
イメージトレーニング
採血が上手な人の技術を盗みます。
また、コツを聞き出しましょう。それから自分の中でイメージトレーニングを行います。
看護師が苦手なこと【点滴】
採血と同様に患者さんに針を刺す行為である点滴確保が苦手と感じる人も多いです。
苦手なわけ
血管選択が苦手
採血と違い、点滴は針を留置します。
そのため、血管の選択も採血と変わってきます。
患者さんの可動域や行動に制限がかからないような場所に留置する必要もありますので、選択肢が狭いです。
そのため苦手と感じる人が多いようです。
漏れてしまうから苦手
せっかく留置したのに点滴が漏れてしまうとがっかりします。
また、患者さんに苦痛を与えてしまった、という罪悪感に囚われやすいです。
人に針を刺すことに抵抗がある
そもそも人に針を刺すことが嫌、と思ってしまうと点滴確保の業務が辛いです。
失敗できないというプレッシャーがかかるから苦手
点滴確保は患者さんに不安と痛みという苦痛を与えてしまう業務です。
何度も失敗したり、漏れてしまうと患者さんへの負担は大きくなります。
失敗できない、一回で留置しないと、というプレッシャーは大きいです。
克服方法
とにかく回数をこなす
採血と同様、経験を積む!につきます。
苦手だからと避けていては一向に上達しませんし、苦手を克服できません。
積極的に点滴確保にまわりましょう。
同僚に協力を仰ぎ、練習台になってもらうのもいいですね。
イメージトレーニング
点滴確保が上手な人の技術を盗みます。
また、コツを聞き出しましょう。それから自分の中でイメージトレーニングを行います。
看護師が苦手なこと【心電図】
病棟によって患者さんのほとんどが心電図を装着している部署もあります。
普段心電図に触れていない部署でも急変などがあると心電図を装着しますね。
心電図に慣れていないと苦手意識が強くなります。
苦手なわけ
心電図がよめない
基本的な波形は学生の時に学習しています。
ただ日常的に触れていないと忘れます。
いざというときに正常・異常すらわからない、となってしまいます。
そうすると余計に苦手意識が強まります。
不整脈が覚えられない
波形と不整脈の名称がつながらなくて苦手、なんて人もいます。
略語が多くて苦手
心電図では不整脈は略語で表せることが多いです。
略語と正しい名称がつながらなくて苦手と感じます。
克服方法
学習するしかない
心臓の機能についてしっかり学習しましょう。
そのあと、心臓の動きと心電図の波形をつなげます。
まずはしっかりと正常の状態を把握することから始めましょう。
正常な心臓と心電図がわかれば異常も見分けられるようになります。
略語についても覚えるしかありません。
心臓の部位と合わせて覚えれば、どこに異常が起きているかもわかってきます。
見て慣れる
心電図の波形を見ることで緊張感を感じ、苦手意識を持つ人もいますが、見て慣れましょう。
日常的に見ていれば、それが普通になり過度な緊張感はなくなります。
落ち着いて見ていれば、心電図も読めるようになってきます。
看護師が苦手なこと【急変対応】
部署によっては全く急変がないところもありますが、急変対応に苦手意識を持つ人は多いです。
苦手なわけ
パニックになる
急変は突然起こります。(ある程度予測できることもありますが…)
医師も看護師も焦っていることが多いためその場はパニック状態です。
一人でも落ち着いて指示が出せる人がいるとそれも回避できますが…。
その何もかも焦らされる状況が苦手と感じる人が多いようです。
何をしていいかわからなくて苦手
何かしなくてはいけない、でも何をすればいいの?なんとなくその場にはいるけど…なんて人も多いのではないでしょうか。
怖い
急変ということは患者さんの状態が悪くなっているということです。
最悪、患者さんが死亡します。
その普通ではない状況が怖いと感じてしまいます。
克服方法
事前学習
急変は防げるものではありません。
また、慣れるものでもありません。
患者さんの状態は一人ひとり違うため急変時の状態も一人ひとり違います。
でも、急変時にどんな処置を行うかはある程度予測できます。
救急カートの内容を把握し、薬剤について勉強しておくだけでも急変時の焦りは違います。
みんながその場にいる必要はない
急変があると人が集まってきます。
そのため、患者さんのベッド周りの人口密度は高くなります。
無理やりその場にいる必要はありません。
担当であれば対応することが当然ですが、担当でなければ指示を待ちましょう。
急変した患者さんの担当看護師が受け持っている他の患者さんの対応も必要になりますよね。
急変の一点集中ではなく周りを広く見ることが必要です。
怖さはもっていてよい
怖さを無くす必要はありません。
しかし怖くて体が動かない、というのはいけません。
そこはプロとして対応しましょう。
看護師が苦手なこと【申し送り】
病棟の勤務交替時に申し送りを行いますね。
その申し送りの時間が苦痛と感じる人は多いです。
苦手なわけ
漏れなく送れるか不安がある
患者さんの状態についてもれなく申し送りたい、と考える人は多いです。
それは次の勤務の人に患者さんのことを伝えたい、ということと何かあった時に申し送りが不十分であったから、と言われたくないからという気持ちが大きいからです。
そんな時は申し送りの時間も長くなりがちです。
指摘が怖い
申し送る人が先輩だと余計に感じますよね。
「それで?」「だからなに?」「ここはどうなの?」なんて言われた日には…落ち込みます。
克服方法
はっきり、簡潔に
ダラダラとした文章で長々と話されたところで「…で?」となります。
おどおどと話されると、聞いている方はイライラしてしまいます。
はっきりとした言葉で堂々と申し送りましょう。
もしつっこまれても分からないなら分からないでいいんです。
「確認してから後で伝えます」この一言です。
あいまいな情報を伝達するのではなく、しっかりと確認をしてから確実な情報を申し送ることが大切です。
基本的には自分の勤務時間に起こったことを申し送ります。
前日のことなどは、自分で情報収集することが基本ですので、申し送る必要はありません。
また、看護記録や電子カルテを見ればわかるようなことも申し送る必要はないです。
患者さんの状態の変化や医師からの指示の変更を申し送ります。
定型文を準備する
入院の人はこう、手術の人はこう、急変の時はこう、というように自分なりの定型文を準備しておきます。
そうすることで申し送りで焦ることも少なくなります。
また、状態に変化がない時は「変わりないです」この一言で問題ありません。
まとめ
・苦手と感じることは人それぞれです。ここにあげた項目以外のことが苦手な人もいるでしょう。
・苦手があってもいいです。それを克服しようとする姿勢が大切です。
看護師が苦手だと感じることについてまとめました。
あなたの看護師人生が充実するよう願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
所在地
東京都
お問い合わせ
電話番号:
Email:nursehirocom@yahoo.co.jp
SNS