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採血のコツ|採血マスターになろう!看護師が教える採血のコツ

看護師になったばかりで採血が苦手。。
採血のコツってある??
血管が見つからない。。

こんな疑問にお答えします。

採血は看護師として基本的手技の一つです。

失敗したらどうしよう。。血管が見つからない。。との焦りから、苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、元ICU看護師が採血の手順やポイントをご説明します。

あなたの看護師生活の一助になれば幸いです。

この記事の執筆者


ナース裕美 / 緒方裕美
大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。

採血のコツ1)採血の手順

①指示の確認

医師の指示を確認します。

何の目的で、いつ、誰に対して採血を行うのかを確認します。

②物品準備

駆血帯、採血針(21G ~23G)、採血ホルダー、アルコール綿、必要な採血管、肘枕、廃棄容器、手袋、止血用テープ

真空管採血が難しい時は翼状針+シリンジで採血することもあります。

その場合はスピッツへの分注のための分注ホルダーが必要となります。

③患者さんへの説明

患者さんの名前を確認し、採血のラベルと照らし合わせて間違いがないかを確認します。

患者さんに採血があることを伝え、何のための採血であるかを説明します。

④採血環境の整備

採血をするための環境を整えます。

患者さんにとって無理のない体位を取ってもらいます。

座位でも臥位でもかまいません。

その間に物品のセッティングを行います。

採血をスムーズに行うためには物品のセッティング場所が重要です。

自分の動線を考え、どこに置けば使いやすいのかを考えます。

⑤血管の選択

採血に適した血管を選択するため、駆血帯を巻き血管を怒張させます。

採血の第一選択血管は肘正中皮静脈です。抹消にいくほど神経が多くなるため穿刺時に注意が必要です。穿刺を避ける部位については後述しています。

血管が見えているかどうかではなく、血管が太く弾力があり、蛇行していない部位を選択します。筋肉質な人は血管壁も硬い傾向にあります。血管がはっきり見えていても穿刺時に血管が逃げてしまうことがありますので注意が必要です。

駆血帯は穿刺部より5~10cmほど中枢側(心臓に近い方)に巻きます。患者さんには親指を中に入れて軽く手を握ってもらいます。

血管を見つけにくい場合は、温めたタオルで腕を温めると血管が拡張し、確認しやすくなります。また前腕を軽くマッサージすることも効果的です。

経験談1

私はこの血管の選択に時間をかけていました。

「いけそうかな?」「ここなら…」みたいな、あいまいな感じで穿刺することはなく、確実に穿刺できる部位を探していました。

ICUでは点滴が両腕に入っていることが多いため、採血に足を選択することもありました。

また、毎日採血があるため血管をつぶさない、ということも重要でしたので、確実に採血できなさそうなときは、無理をせず、医師に血ガス測定の時に一緒に採血してもらうようにしていました。

経験談2

新人教育の際、採血の練習に腕を貸していました。また、経験のため…と手の甲や足も提供しました。

手の甲や足は、針が刺さりにくく痛みが強いです。

⑥アルコール消毒

穿刺部を外側に向けて円を描くように消毒します。

消毒後すぐに穿刺はしません。

アルコールが乾いた後に穿刺します。

アルコールにアレルギーがある人にはアルコール以外の消毒液を使用します。

⑦穿刺

穿刺部の抹消側を少し引っ張るような形で皮膚を伸展させます。(利き手でない方の手で)
針先の刃面を上に向けて穿刺します。

穿刺時の針の角度は15~30度です。

角度をつけすぎてしまうと血管を突き破り内出血となる可能性があります。穿刺したら針を少し寝かせて進め(5㎜程度)、固定します。

穿刺時に神経症状や疼痛がないか確認します。

手がしびれるような感覚が生じた場合は、速やかに抜針します。

また、人によっては気分不快などの迷走反射を起こしてしまう人もいるため様子の観察を行います。

経験談

はじめのうちは針が血管に入った感じが分かりませんでした。

また、真空管採血だとホルダーにスピッツを差し込むまで血管にちゃんと穿刺できているかわかりません。

経験を積むうちに血管に刺さった時に「プチッ」という感覚が手に伝わるようになってきます。

採血の数をこなさないと、なかなかその感覚がつかめませんし、採血が上手くなりません。

⑧血液採取

採取する順番に注意しながら規定量を採取します。

真空管採血の場合、採血の順番によって検査値に異常が出てしまうことがあります。

凝固系のスピッツにはクエン酸が入っていますので真空圧が低いです。

そのため最初に採取すると規定量が採取できません。

凝固系は2番目以降にとるようにすることが重要です。

またスピッツによっては攪拌が必要なものもありますので、各スピッツの特徴や注意点についてよく知っておくことが大切です。

患者さんの血管が細く、真空管採血が難しい場合は翼状針+シリンジで採血します。

その際必要な血液量を計算し、過不足ないように採取します。

シリンジの内筒を強く引きすぎてしまうと針先に血管が吸い付いて溶血が起こる可能性があるためゆっくりと引いていきます。

また、シリンジからスピッツへ血液を分ける際、針刺し事故を予防するため分注ホルダーという専用のホルダーを使用します。

⑨駆血帯を外し抜針

採血ホルダーからスピッツを抜き駆血帯を外します。

駆血帯を外すと同時に患者さんに握っていた手を開いてもらいます。

抜針時は穿刺部にアルコール綿を軽く当てます。

針が完全に抜けてからアルコール綿を押さえ、圧迫止血します。

針は抜いた後、直接廃棄容器へ捨てます。

リキャップは禁止です。

採血ホルダーにスピッツがついたまま駆血間を外してしまうと、スピッツ内で薬剤に触れた血液が血管内に引き込まれてしまいます。

そのためスピッツを外すことと、駆血帯をはずす順番を間違えないようにすることが重要です。

経験談

新人では駆血帯を外し忘れる人が多いです。

採血への緊張と、無事に検体をとれたことへの安心感でその後の手順がおろそかになりがちです。

駆血帯を外さないまま抜針すると周囲が血だらけになってしまいますので注意が必要です。

また、抜針時にアルコール綿で押さえながら抜く人もいました。

針が押さえつけられるのでとっても痛いです。

⑩止血確認

しばらく(5分程度)圧迫止血をし、止血を確認出来たら絆創膏をはります。

⑪患者さんの身の回りを整える

患者さんへねぎらいの言葉をかけるとともに、着衣や環境を整えます。

⑫検体提出

採取した検体は速やかに提出します。

採血のコツ2)穿刺を避ける部位

点滴をしている腕

点滴をしている腕の中枢側で採血を行うと血液中に薬液の成分が入ってしまうため、適切な検査結果がでません。できるだけ反対の腕で採血します。

どちらの腕にも点滴をしていたり、片方の腕が穿刺できない場合は、点滴をしている腕から採血をすることになります。

その場合は点滴の刺入部より抹消側で、できるだけ離れたところから採血を行います。

麻痺側

麻痺がある側ですと神経障害が確認できません。

リンパ節郭清後

リンパ浮腫や感染を起こしやすいため切除側からの採血は避ける必要があります。

炎症があったり感染がある部位

正確な検査結果が得られません。

透析シャント部

シャント側からの採血は、シャントが閉塞してしまう恐れがあるため禁忌となります。

採血のコツ3)針刺し事故への対処

血液を絞り出す

刺してしまった部位から血液を絞り出し、流水で洗い流したのち絆創膏で保護します。

間違っても口で吸いだしてはいけません。

報告

所属部署の管理者へ報告します。

患者さんの氏名、感染症の有無を確認することが必要です。

救急外来を受診

場合によっては予防薬の投薬が必要となることがあるため、救急外来を受診します。

採血のコツ まとめ

・採血は血管の選択が重要

・上手くなるにはとにかく数をこなすことが必要

採血の手順とコツをご説明しました。

あなたの看護師生活が充実したものになるよう願っています。

執筆者情報:裕美の転職研究所

ナース裕美(緒方 裕美)

看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。

ナース裕美の夫

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大学病院にて眼科、ICUに看護師として11年勤務した後独立。現在はキャリアアドバイザー、転職メディア運営、メディカルライターとして活動。 企業の採用担当として働く夫とともに、転職を成功させるためのノウハウを発信しています。 看護師としての視点、採用側の視点両面から考え、転職に役立つ記事作成をしています。 ★保有資格「看護師免許」「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
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