リハビリテーション科の看護師の仕事内容は??
リハビリテーション科の看護師の求人はどうやって探せばいいの?
そんな疑問にお答えします。
リハビリテーション科とは、患者さんの容態が危機状態(急性期)から抜け出し、身体機能の回復を図る時期(回復期)に、ADL(日常生活動作)の改善や、失われた機能の再獲得を目指し、チームで関わりながら回復期リハビリをする病棟です。
脳こうそくや高次機能障害、整形外科疾患、脊髄損傷など色々な疾患を抱えた患者さんがいます。
リハビリテーション科の求人数は多い傾向がありますが、給与は平均的です。
求人を比べながらベストな職場を見つけたいですね。
この記事では看護師の私が、リハビリテーション科の看護師の特徴やメリット・デメリット、求人の探し方をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
リハビリテーション科の看護師の仕事内容
身体状態の管理
一般的な病棟と同様にバイタルサインの測定や全身観察を行います。
その日の患者さんの状態を把握し、リハビリが安全に行えるかどうかの判断を行います。
異常がある場合は医師やセラピストに相談し、患者さんのスケジュールを調整します。
リハビリ
専門職により個別で行われるリハビリで獲得した機能を日常生活でも使えるようにするために、病棟での生活自体もリハビリとなります。
看護師は常に在宅復帰を見据えたケアを行う必要があります。
そのため、介助をしすぎることがないようにします。
寝食分離やトイレでの排泄をすすめたり、活動量を少しずつ増やしたり、自分でできることは自分でやってもらい、できることを増やしていけるような環境を整えていきます。
精神的サポート
患者さん、ご家族ともに入院が長期となることにストレスを抱えています。
また、残った障害と向き合っていく不安や、復職や在宅での介護の不安など、多くの悩みを持っています。
看護師はそれらの話を時間をかけて傾聴し、不安や悩みが軽減できるように努めて行く必要があります。
他職種との橋渡し
リハビリテーション段階になると、看護師の他、リハビリ専門医やセラピスト(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)、介護職、ソーシャルワーカーなどの多くの専門職種がチームとなって支援し、患者さんの自立を目指します。
看護師は、患者さんの一番身近な存在として、他職種との橋渡し役を担うことになります。
リハビリテーション科看護師をするメリットデメリット
メリット
患者さんの回復を実感できる
リハビリテーション科では、基本的に回復リハビリテーションを行っていきます。
看護師は患者さんの一番近くで、日々患者さんの回復を目にすることができます。
患者さん、ご家族の笑顔が看護師としてのやりがいにつながります。
患者さんとゆっくり関わることができる
急性期病棟と違い患者さんとゆっくり、じっくり関わることができます。
在宅復帰に向けて日々のケアの工夫や提案をしたり、退院後の生活を不安なく安全に暮らせるよう、訪問看護につなげたり、ご家族の介護指導をしたりと、看護師の働きがその後の患者さんの在宅生活につながっていくことになります。
患者さんやご家族の話をじっくり傾聴し、深く関わっていきたい人にとってはやりがいのある職場です。
様々な疾患をもつ患者さんと関わることができる
リハビリテーション科には脳疾患や脊椎疾患、整形外科の疾患と幅広い診療科の患者さんが入院しています。
基本的な治療は終了した状態でリハビリテーション科に来ますが、患者さんが元々持っている疾患や症状について、看護師は理解しておく必要があります。
様々な疾患に関する知識を幅広い分野で獲得できると言えます。
アセスメント力が向上する
リハビリテーション科では、看護師の少しの機転・工夫で患者さんができることが増える、ということは多いです。
患者さんができないことを、なぜできないのか、どうすればできるようになるのか、と常に考えて工夫していくことが必要です。
しかし、その工夫が他の患者さんに通用するかというと、必ずしもそうとは言えません。
患者さんに合わせた方法を考えながら関わっていくためアセスメント力が向上します。
急変のリスクは少ない
患者さんは基本的な疾患を抱えているため「急変が絶対にない」とは言い切れません。
しかし、他の診療科・病棟に比べて急変のリスクは圧倒的に低いです。
回復過程となるため、命に直結するような処置もありません。
精神的にも落ち着いて仕事にあたることができます。
デメリット
身体的疲労がある
看護師もリハビリテーションを行います。
患者さんに自分のことは自分でやってもらう、というスタンスではありますが、必要時移動の介助や清潔介助、排泄介助を行います。
介助により腰痛を抱えてしまうというのはリハビリテーション看護師あるあると言えます。
そのため、もともと腰痛を持っているような人は向きません。
病院の求人が少ない
病院ではある程度リハビリテーションを行うと、在宅に移行していきます。
そのため、訪問リハビリテーションやリハビリデイサービスの求人は多くなっています。
リハビリテーション専門の回復期病院もありますが、一般病院に比べると数は少ないです。そのため病院看護師の求人は少なめです。
また、求人が探しづらい、というのもデメリットです。
リハビリテーション科看護師に向いている人の特徴
コミュニケーションスキルの高い人
看護師は患者さんと医療チームの橋渡し的役割を担う必要があります。
そのため、常にチーム全体を把握し、スムーズに連携できるようにコミュニケーションを図っていくことが重要となります。
患者さんからの情報、医療チームからの情報を過不足なく、正確に伝えていく。
そこに自分の意見を混ぜてしまっては誰の意見か分からなくなってしまいますよね。
自分の意見と、他の人の意見を別に考え、伝えていける配慮が必要です。
身体的に健康な人
日常生活リハビリのために看護師による介助も必要です。
自分より重い人を支えたり、抱えたりとかなりの重労働と言えます。
身体的に健康で、腰痛や関節痛などの持病を持っていない方がよいでしょう。
ポジティブな人
リハビリは継続が必要です。
一回のリハビリで治る!なんてことはありません。
同じ動作を繰り返し、繰り返し行っていくことで徐々に回復してきます。
患者さんは長いリハビリ生活に疲労も感じますし、「良くなるのか」というような不安も抱えています。
そんな患者さんに寄り添いながら、時に励まし、少しの回復を一緒に喜びあえるようなポジティブな人が向いていると言えます。
待てる人
リハビリテーション科は、患者さんができることは自分でやってもらうことが重要です。
慣れない動作に患者さんは戸惑い、時間がかかってしまうことも多いです。
そんな時に看護師が待ちきれなくて手を出してしまってはリハビリになりません。
自発性を促す意味でも、可能な限り「待つ」ということが必要です。
看護師側がせわしない気持ちでいると患者さんにも伝わり、患者さんが焦ってしまいます。
次の仕事が待っているかもしれませんが、心穏やかに辛抱強く待てる心も持つことが大切です。
リハビリテーション科看護師の年収事情
リハビリテーション科看護師の年収は、一般的な看護師の平均年収と同等です。
入院施設の場合は、夜勤手当が加算されるため年収は高めになり年収目安は500万円台です。
また、施設によって給与事情は異なりますので、しっかりリサーチすることが大切です。
リハビリテーション科の看護師求人を探すには
看護師の転職サイトで求人をできるだけ集めてから、職場を探していきましょう。
看護師専門の転職サイトは一般には公開されていない、条件の良い非公開求人もありますので、必ずチェックしておきたいところです。
また、転職サイトも様々なものがありますので、選ぶ際は求人数が多いこと、利用者満足度が高いことを確認して失敗のないようにしてくださいね。
転職サイト選びが転職成功の鍵をにぎっています。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
勤務先を選ぶときにチェックしておきたいこと
リハビリテーション科の看護師の給与や労働条件は、どこの病院を選ぶかで変わってきますので、求人情報をよく見極めて、良い条件の転職先を見つけたいですね。
転職してから後悔しないように、事前にチェックが必須な項目などを記事にまとめましたので、参考にして頂ければと思います。
まとめ
・リハビリテーション科は患者さんとゆっくり、じっくり関わることができ、患者さんの回復を実感できる
・リハビリテーション科の求人数は多い傾向がある
・リハビリテーション科看護師の給与は平均的
リハビリテーション科の看護師についてご説明しました。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
所在地
東京都
お問い合わせ
電話番号:
Email:nursehirocom@yahoo.co.jp
SNS