心療内科の看護師の仕事内容は??
心療内科の求人はどうやって探せばいいの?
そんな疑問にお答えします。
心療内科は、いわゆる「心身症」といわれるものを扱う診療科で、ストレスなどが原因である胃腸の機能性障害や頭痛、気管支喘息などを診る科となります。
強い緊張などストレスで引き起こされる「身体の不調」が専門領域となり、女性に多い摂食障害なども、身体と心の両面での治療が必要となるので心療内科の対象疾患です。
心療内科の求人は少なめで、大学病院や総合病院、クリニックどれを選ぶかで給与などの待遇は変わってきます。
求人をしっかりリサーチして、ベストな職場を見つけたいですね。
この記事では看護師の私が、心療内科の看護師の仕事内容やメリット・デメリット、求人の探し方をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
心療内科の看護師の仕事内容
心療内科は、いわゆる「心身症」といわれるものを扱う診療科で、ストレスなどが原因である胃腸の機能性障害や頭痛、気管支喘息などを診る科となります。
強い緊張などストレスで引き起こされる「身体の不調」が専門領域となり、女性に多い摂食障害なども、身体と心の両面での治療が必要となるので心療内科の対象疾患です。
また、精神科に近い領域まで治療する心療内科もあり、心療内科看護師は精神科領域の患者さんにも対応することがあります。
医師や臨床心理士の補助
医師の診察や臨床心理士との面談への案内、諸検査への案内・説明を行います。
看護師が患者さんから話を聞くこともあります。看護師は患者さんと一番長く、一番近くで関わります。
患者さんの話から得た情報を医師や臨床心理士と共有し、治療に活かしていけるようにすることも重要な業務です。
採血や点滴
心療内科の患者さんは、身体の不調で来院するため、医師の指示のもと看護師による採血や点滴も行います。
生活指導
心療内科領域の疾患は生活習慣や環境が大きく影響していることが多いので、生活指導は大切な業務です。
医師からも指導を行いますが、各患者さんに合わせての細かい指導は、看護師の仕事となります。
患者さんの理解度を確認し、一人一人に合わせた指導方法を工夫していきます。
また、ご家族にも指導が必要なこともありますので、同時に行っていきます。
心療内科看護師をするメリットデメリット
メリット
夜勤がない職場が多い
心療内科単独の入院病棟を持たない施設がほとんどです。
基本的には外来でのカウンセリング、治療が主となります。
夜勤がないため、生活リズムが狂うことはありません。
また、家族やパートナーと時間を合わせやすく、プライベートの充実を図ることが可能です。
穏やかな環境
心療内科は命に直結する診療科ではありません。
確かに摂食障害など命に関わってくる疾患もあります。
しかし、脳疾患や心疾患のように急変が起こるリスクはほとんどありません。
患者さんの話をゆっくり聴いていく、ということが主な診療になりますので、職場環境は比較的穏やかと言えます。
身体的に楽
基本的に生活動作は自立した患者さんがほとんどです。
移動の介助等はないため、身体的に苦にはならないでしょう。
コミュニケーションスキルを身につけることができる
心療内科の疾患は直ぐに治療結果が出るようなものではありません。
そのため患者さんとも長期的に関わることになります。
しかし、心療内科の患者さんとのコミュニケーションは他の診療科に比べて難しいです。
医療者の言葉かけ一つで、良い方にも・悪い方にも簡単に転がってしまう危うさがあります。
そのため、心療内科ではコミュニケーションについて学べることが多いと言えます。
デメリット
基本的看護技術の習得は難しい
心療内科は基本的に外来勤務となります。
また、身体的には自立している人がほとんどであり、特別な介助も緊急性の高い処置もありません。
そのため、看護技術を提供する機会がなく、スキルアップは難しいといえます。
精神的疲労を感じやすい
心療内科では患者さんの話を傾聴することが主な業務となり、患者さんへの接し方には、細心の注意が必要です。
また、患者さんと適切な距離を取りながら接することができないと、自分の精神的疲労に繋がってしまいます。
患者さんの回復がわかりにくい
心療内科での治療は長期にわたるため、患者さんとも長期的な関わりとなります。
また、回復の状態が明らかに目に見えるものではないです。
確かに患者さんの言葉や表情から改善していっていることは読み取ることができます。
しかし、はっきりと完治したかどうかは中々判断が難しい領域です。
そのため、看護師としてのやりがいを感じにくい診療科となります。
心療内科看護師に向いている人の特徴
コミュニケーションスキルが高い人
心療内科は他の科に比べて患者さんとの関わり方が難しい診療科です。
笑顔で接することで「笑われている」と感じる患者さんがいたり、看護師同士の話を「自分のことを話している」と感じてしまう患者さんがいたりします。
また、医療者の言葉一つで症状が良くも悪くも変化しやすいです。
そのため、常にその場の空気を察しながら慎重に患者さんに関わっていく必要があります。
心療内科では、患者さん一人一人に合わせた対人スキルが必要です。
患者さんに引き込まれすぎない人
患者さんから話を聴く時間が長いのも心療内科の特徴です。
その分自分自身を患者さんに投影しすぎて、依存的な関係になってしまうリスクが伴います。
患者さんとの距離を上手く図り、感情移入しすぎないメンタルが必要です。
長期的に患者さんと関わりたい人
心療内科領域の疾患は治療が長期間になります。
そのため患者さんとも長期的な付き合いになっていきます。
じっくりと患者さんと向き合いたい人にとっては、うってつけの診療科です。
看護師転職サイトで探せる心療内科看護師の業務は大変なのか
心療内科の業務自体はそれほど大変でもありません。
患者さんは身体的に自立している人がほとんどのため、体力的に厳しいと感じることはないでしょう。
しかし、精神的には大変です。
心療内科は心の不調に伴い出現する身体的不調を治療を行っていきます。
そのため、患者さんから話を聞いて、心の不調に関しても治療を行っていくことが必要です。
心に問題を抱えている患者さんに対応していきますので、自分の心を強く持っていないと自分自身が辛くなっていってしまいます。
看護師転職サイトで探せる心療内科看護師の年収事情
心療内科を診察している病院は大学病院などの大規模病院が多いため、基本的な給与は高めに設定されていることが多いです。
しかし、心療内科は入院病棟をもたないため、基本的には日勤のみの勤務となります。
夜勤手当がつかない分心療内科の看護師の年収は一般的な看護師より若干低めとなり、年収400万円台後半の職場が多いです。
クリニックの場合は、その施設の経営状態に左右されるため一概には言えませんが、夜勤がないことから年収は低めとなり年収400万円前後の職場が多いです。
心療内科の看護師求人を探すには
心療内科の看護師の求人数は少なく、大学病院もしくは総合病院、クリニックを選ぶかで給与など働き方も変わってきます。
なので、看護師の転職サイトで求人をできるだけ集めてから、職場を探していきましょう。
看護師専門の転職サイトは一般には公開されていない、条件の良い非公開求人もありますので、必ずチェックしておきたいところです。
また、転職サイトも様々なものがありますので、選ぶ際は求人数が多いこと、利用者満足度が高いことを確認して失敗のないようにしてくださいね。
転職サイト選びが転職成功の鍵をにぎっています。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
勤務先を選ぶときにチェックしておきたいこと
心療内科の看護師はどこの職場を選ぶかで、給与などの条件はかなり差があります。
求人情報をよく見極めて、良い条件の転職先を見つけたいですね。
転職してから後悔しないように、事前にチェックが必須な項目などを記事にまとめましたので、参考にして頂ければと思います。
まとめ
・心療内科は夜勤がない職場が多く、プライベートとの両立はしやすい
・心療内科の職場環境は比較的穏やか
・心療内科の求人は少なめで、大学病院や総合病院、クリニックどれを選ぶかで給与などの待遇は変わる
じっくり求人を比べながら、ベストな職場を見つけたいですね。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
所在地
東京都
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Email:nursehirocom@yahoo.co.jp
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