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看護師リーダー業務コツ|元ICU看護師が教える看護師のリーダー業務のコツ

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看護師のリーダー業務の内容ってなに??
リーダー業務のコツが知りたい!

こんな疑問にお答えします。

現在、多くの病院ではチームナーシングという看護方式が採用され、数人の看護師がチームを作り、看護業務を提供しています。

チームを取りまとめる役割を持つリーダー看護師は、医師の指示等の情報を収集し、患者さんを受持つ看護師の業務の分担決めや、その進捗管理を行います。

これは、病棟全体を管理し,患者さんに適切な看護業務を提供するために重要な業務といえます。

看護師経験3-4年目でリーダートレーニングを行う病院が多いでしょう。

この記事では、元ICU看護師の私が、具体的なリーダーの役割、どんなことを考えながら仕事をするかなど、コツも含めて詳しくご説明します。

この記事の執筆者


ナース裕美 / 緒方裕美
大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。

看護師のリーダー業務:リーダーの役割

患者さんへの看護提供の調整

カンファレンスの実施

チームナーシングでは、看護ケアの内容や看護目標の展開などもチームカンファレンスを行い、患者さん情報や看護の問題点を共有します。

カンファレンスを通して様々な視点からの意見をまとめ、多角的な看護へ結び付けていきます。

リーダーはカンファレンスの時間を設定・確保します。

そして、どの患者さんについてカンファレンスを行うかをあらかじめ決定しておき、その方の看護計画の見直しや、情報の共有を行っていきます。

午後の面会時間などをカンファレンス時間に設定する場合が多いようです。

リーダーはカンファレンスの司会役を務め、スタッフが積極的に参加できるよう話を振ったりと、発言を促していきます。

大体10-20分ほどでまとまるように調整します。

一定水準の看護の提供

チームナーシングは複数人の看護師で構成されているため、経験年数や能力などもスタッフ間である程度の能力差が生まれてしまうのは仕方ないことです。

リーダーは全ての患者さんに予定された業務が、滞りなく、もれなく、ミスなく提供されているかどうかを確認します。

そのためには常にスタッフの業務の実施状況を観察・確認することが必要です。

また、スタッフのアセスメントや判断が適切であるかを評価していくことも必要です。

朝の引継ぎ後にスタッフとミーティングを行い、当日の業務内容を確認します。

その際、患者さんについてスタッフがどうアセスメントしたかを確認し、看護を提供するうえでの注意点を共有します。

※ICUでは患者さんのベッドサイドでミーティングや報告を行っていました。

電子カルテでデータやフィルムを一緒に確認しながら知識の共有も行っていました。

スタッフの業務調整

スタッフの割り振り

チームナーシングの場合はプライマリーナーシングと違い、1人の患者さんに対して様々な看護師が関わります。

多くの看護師が関わることで多様な視点で患者さんについて考えることができ、問題解決へと導いていくことができます。

リーダーは、その日のスタッフのメンバーや、各自の能力を判断し、的確に受け持ちを調整する必要があります。

スタッフの経験値や日々の看護実践能力、患者さんとの関り方を考慮します。

また、患者さんの処置やケアを事前に把握し、できるだけ業務が平等になるように振り分けます。

リーダー業務のコツ

勤務病院では日勤は前日にスタッフの割り振りを行っていました。

夜勤の受け持ちは日勤のリーダーが夜勤スタッフの能力を考慮しながら調整していました。

夜勤中に患者さんの状態変化があった場合は、夜勤リーダーが翌日日勤の受け持ちを調整していました。

ICUは手術後の入退室が多いため、午前中に退室して午後に術後入室を受ける、ということが多かったです。

スタッフ間の業務の割り振り

チームナーシングは、1日の業務をチームで分担して行っていくことができるため、看護師一人に対する業務量の調整を行うことができます。

リーダーはチームの看護師の業務量や残業時間の差を無くしていくよう努力します。

各看護師によって能力に差があるのは仕方ありません。

経験値も違うので当たり前です。

これらのスタッフ間で業務を協働して取り組んでいく必要があります。

リーダーは業務量の調整を行うために、まず各スタッフの業務の進捗状況を適宜確認していくことが必要となります。

看護業務は予定通りにいかないことも多いです。

その日に割り振った業務に遅れが出ているスタッフがいたり、逆に手持無沙汰になってしまったスタッフがいたりします。

各スタッフの能力を考慮しながら柔軟に業務の組みなおしをしていく必要があります。

リーダー業務のコツ

勤務していた病棟では、カンファレンス後にスタッフの残り業務を確認し、分担が必要な場合は手の空いたスタッフに割り振っていました。

リーダーになりたての頃はどうしても頼みやすい同期や後輩に仕事を振りがちでした。

しかし、手が空いているのは経験年数のある先輩が多いことに気づき、先輩にも業務を振るように気をつけていました。

同じ人にばかり業務が偏らないようにしていました。

医師との調整

指示受け

医師からの指示を受けます。

基本的には指示を確認してそのまま受けますが、時には不備があったり、言葉が足りなかったりと、「本当に?」というような指示が出ることもあります。

医師の指示だから…とうのみにせずに、本当にその指示が患者さんの今に合っているのかを看護師目線で確認することが必要です。

リーダー業務のコツ

医師が指示を出したその場で確認することが一番ですし、手間もかかりません。

後から確認して不備があったら、医師へ連絡する必要があるからです。

そのため、医師には新しい指示を出したら看護師に一声かけてもらうように伝えていました。

また、指示が変更した場合は、なぜ変更したかを患者さんの状態と合わせて考え、「~だから、こういう指示に変更ですね」という確認の仕方をしていました。

何も考えないままに「なんで変更したんですか?」という確認の仕方はプロではありません。

医師への報告

スタッフから患者さんの状態についての相談を受けた場合、適宜医師へ報告し、診察をしてもらう、新しい指示をもらう、などの対処が必要になります。

リーダー業務のコツ:医師への報告(電話での報告の場合)

①まず今報告しても大丈夫か(外来であったり、患者さん対応中かもしれません)

②看護師としてのアセスメントをもとに報告(5W1Hで簡潔に)

③医師にどうしてほしいのか(診察してほしいのか、とりあえず報告だけなのか、新しい指示を出してほしいのか)

④医師からの返事を確認

⑤「ありがとうございます」「よろしくお願いします」「失礼します」など、挨拶をきちんとしましょう。

リーダー業務のコツ

医師と良好な関係を構築することでリーダーの仕事はスムーズに進みます。

そのためには挨拶は基本です。

どんなにバタバタしていても笑顔で挨拶をしましょう。

別に友達みたいになる必要はありません。

ただ、ちょっとした雑談ができる程度の関係を築いておくと医師との関係にストレスを抱えづらくなります。

スタッフの指導

スタッフのスキルアップ支援

各スタッフが同レベルの看護を提供できるようにするため、スタッフ個人のスキルアップ、苦手分野の克服に対する支援を行います。

スタッフができないこと・苦手なことを避けるような割り振りをしていては、いつまでたってもスタッフが成長できません。

スタッフが苦手分野や新しい分野に挑戦できるようにリーダーがフォローしていく必要があります。

リーダー自身が不安のある分野(急変対応やスタッフ時に未経験であったことなど)を解消していくことが大切です。

自分の知識を増やすこと、スキルの習得や手順を再確認していくこともリーダーの重要な業務となります。

スタッフのキャリアアップ支援

リーダーには次のリーダーを育てるという仕事があります。(リーダートレーニング)

そのためには、自分自身がリーダーとして模範となるように行動することが大切です。

看護師のリーダー業務:リーダーに求められる能力

派遣看護師

コミュニケーション能力

リーダーという指導的な立場につくと、他の看護部署や医師などとの連携や調整を任される機会も増えます。

人に何かを教えるという指導能力だけでなく、円滑な交渉や調整を図れるコミュニケーション能力も重要になります。

リーダーとして知識や技術を持っていても感情的に厳しくしかるだけのリーダーにスタッフはついてきません。

周りの人の目線に立って物事を考えられる視野の広さが必要です。

また、常に冷静かつ温厚に周囲の人と接していき、円滑な人間関係を築いていくことが重要となります。

タスク整理能力

業務の割り振りや調整なども、リーダーの重要な役割です。

まずは自分が現在抱えている仕事にも優先順位を適正に設定し、やるべきタスクの整理ができるようになることが必要です。

仕事をきちんと順序付けて整理することが苦手だと、リーダーになってからも人に任せられる範囲がわからず、何もかも1人で抱え込みがちになります。

バランス力

リーダーには「褒める」と「叱る」のバランスが大切です。

スタッフとして働いていて、あら捜しをされるように何でもかんでも注意を受けていたらやる気を削がれますよね。

確かにリーダーとして勤務しているとスタッフに注意を促す場面は多いです。

だからこそ普段は「褒める」ことを意識すると良い関係を築いていけるようになります。

精神的安定

リーダーの機嫌によって仕事のしやすさが変わるのって嫌ですよね…。

確かに常に一定のテンション、メンタルを保つことは難しいこともあるかもしれません。

だからといって仕事中にピリピリしていたら仕事はスムーズに進みません。

報告しづらいし、相談しづらいですよね。

そうすると大切な報告が遅れてしまう、なんてこともあります。

患者さんのためにもなりません。「あのリーダーだと仕事がしやすい、不安なく働ける」と思ってもらえるような雰囲気作りが大切です。

まとめ

リーダーになるには知識・技術だけではなく、責任感や指導力を兼ね備えていることが必要となります。

スタッフや医師をはじめとする周囲の人々と和やかに調和を図っていけるようなコミュニケーション能力を備えていると、仕事がスムーズに運びます。

だれでもリーダーになれます。

「リーダーになる」という意識をもって知識・技術を磨き、積み重ねていくことが重要です。

看護師のリーダー業務役割、コツをご説明しました。

あなたの看護師人生が充実したものになるよう願っています。

執筆者情報:裕美の転職研究所

ナース裕美(緒方 裕美)

看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。

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大学病院にて眼科、ICUに看護師として11年勤務した後独立。現在はキャリアアドバイザー、転職メディア運営、メディカルライターとして活動。転職を成功させるためのノウハウを発信しています。看護師としての視点、採用側の視点両面から考え、転職に役立つ記事作成をしています。 ★保有資格「看護師免許」「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
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