放射線科の看護師の仕事内容は??
放射線科の看護師の求人はどうやって探せばいいの?
そんな疑問にお答えします。
放射線科の看護師は、患者さんが検査や治療を安心してスムーズに受けられるように医師や検査技師のサポートを行います。
単に、検査前の準備などをするのではなく、患者さんへの説明や精神的ケアを行うことも含まれるため、とても大切な役割といえます。
放射線科のみの募集はとても少なく、他診療科や外来との兼任で募集されているケースが多いです。
また、給与は平均的です。
この記事では看護師の私が、放射線科の看護師の特徴やメリット・デメリット、求人の探し方をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
放射線科の看護師の仕事内容
放射線科では以下のような検査・治療を行っています。
放射線診断:X線CT、MRI、マンモグラフィ、血管造影検査
放射線治療:乳がん、子宮がん、頭頚部がん、咽頭がんなど、腫瘍に対し放射線を照射する治療方法です。
核医学検査:ごく微量の放射性同位元素(ラジオアイソトープ)を目印としてつけた医薬品を使用し、病気の診断や治療を行います。
画像下治療:画像診断装置で体の中を透かして見ながらカテーテルや針を挿入し、標的となる病気の治療を行います。
治療に関しては、医師・放射線技師が行うため、看護師はあくまでもサポートにまわります。
患者さんや患者家族への治療前後の説明や精神的ケアを行い、医師や放射線技師が治療や検査に専念できるよう、連携していくことが必要です。
患者さんの案内
患者さんを検査室内へ案内し、検査に適した服装の案内や着替えの説明を行います。
放射線科の検査では金属類は禁忌です。
金属類を装着していないか、外し忘れはないかをしっかり確認していきます。
そして、検査に適した体位を整え、必要時介助を行います。
基本的には自分で動ける人がほとんどですが、病棟から検査のために来る患者さんの中には、介助が必要な人も多いです。
病棟看護師、検査技師などと共に、検査台へ移乗を行っていきます。
検査中の患者さんの観察
患者さんの表情などを観察し、気分不快やアナフィラキシーショックなどの異常の早期発見につとめます。
放射線科の検査では閉塞感を伴います。
不安を助長することもあるため、患者さんの様子を観察しておくことは重要です。
造影剤注入用の血管確保
造影CT・MRI実施のための血管確保を行います。
造影剤は漏れてしまうと潰瘍を形成したりと身体に悪影響があります。
漏れづらい血管を選択していくことが大切です。
また、造影剤の準備・物品の準備も行います。
造影剤の注入
造影剤の注入を行います。
病院によっては医師・放射線技師が行います。
使用する造影剤は、アレルギーが出ないことを確認してから使用していますが、まれにアナフィラキシーショックなどを起こすこともあるので、患者さんの様子を観察しながら、慎重に使用していきます。
患者さんへの説明
検査・治療前後に患者さん、ご家族への説明を行います。
検査・治療方法、検査・治療内容、造影剤を使用することによる副作用などを説明します。
患者さん一人一人の理解度を把握し、確実に理解してもらえるように工夫していきます。
病棟看護師への申し送り
入院患者さんの検査・治療の場合は、お迎えにきた病棟看護師へ検査・治療中の状態について申し送りを行います。
造影剤の種類や量についても申し送ります。
放射線科看護師をするメリットデメリット
メリット
夜勤なし、残業も少ない
放射線科は基本的に外来のみのため、夜勤はありません。
また、検査も予約制で行っているところが多いため、残業も少ない傾向にあります。
仕事とプライベートを両立させたい人にとって、働きやすい職場と言えます。
最先端医療に携わることができる
放射線検査、放射線治療は日々進化しています。
勤務先が大学病院などであれば、それらの最先端の医療に触れることができます。
新しいことを学んでいくのは大変ですが、放射線科の知識は他の診療科でも役立つものです。
自分のスキルアップにつながります。
幅広い診療科の疾患・治療についての知識を得ることができる
放射線科は様々な診療科と関わります。
ひとつの診療科だけでなく幅広い分野の疾患や治療についての知識を得ることができます。
放射線についての知識を得ることができる
繰り返し画像をみる職場です。
正常な画像、異常のある画像を見比べることができるため、そのうち異常を早期に発見できるようになってきます。
また、画像を見ることで患者さんの体の状態が分かるようにもなってきます。
この知識は他の診療科に転職したときにも十分に活かすことができます。
デメリット
人間関係に悩むことがある
放射線科に勤務する看護師は少人数です。
基本的には医師や放射線技師と一緒に仕事をすることになります。
同じ立場の人が少ないため悩みを相談しづらい環境と言えます。
また、放射線技師との関係で悩む人も少なくありません。
それぞれの職種の業務分担について悩むこともあります。
被爆の可能性
放射線科では基本的にプロテクターをつけます。
しかし、放射線技師によっては看護師が検査室にいるうちから画像診断を始めてしまう人もいます。
放射線技師との関係をしっかり築けていれば防げることではあります。
また、病院によっても放射線に対する認識の差があるようです。
自分自身でしっかり予防策を把握し、実施していくことで安全に働くことができます。
放射線科看護師に向いている人の特徴
コミュニケーションスキルが高い人
放射線科では患者さんと関わる時間が短いです。
その短い時間で患者さんの持っている検査や治療への不安を聞き取り、その不安を少しでも和らげることができるような関わりが求められます。
ルーティンワークだからと機械的になることなく、患者さんの気持ちに寄り添っていくことができる人に向いていると言えます。
また、放射線科では医師・放射線技師との関わり方が重要です。
多職種との連携を図れないとスムーズに検査・治療が行えません。
円滑に関係を築けるように積極的にコミュニケーションを図っていくことが必要です。
学ぶことが好きな人
放射線検査・治療は日々進化します。
その最先端の知識を積極的に学んでいくことができる人に向いている診療科となります。
ルーティンワークだからと学びを疎かにしていると、業務についていけません。
また、医師・技師とも良好な関係を築きづらくなってしまいます。
そして、放射線科を訪れる患者さんの診療科は様々です。
幅広い診療科の疾患や治療について学ぶことになります。
画像診断に関しても、ただ見るだけではなく、患者さんの状態と照らし合わせて、異常をみつける!という意識で見ることができる人に向いています。
放射線に恐怖心を抱かない人
たしかに放射線には被爆のリスクが伴いますが、病院側もしっかりと予防策をとっています。
過度に怖がっていては患者さんへもその恐怖心が伝染してしまいます。
自分自身もしっかり予防策を取り、患者さんへ安心感を与えていく必要があります。
放射線科看護師の年収事情
放射線科看護師の年収は、一般的な看護師の平均年収に比べて低めです。
放射線科は基本的に外来勤務のため日勤のみとなります。
夜勤手当がないため給与は低めとなり年収目安は400万円台です。
病院によっては放射線科でも夜勤があるところもあるので、給与を上げたい場合はよく調べる必要があります。
また、放射線業務に従事するため危険手当が支給される施設もあります。
放射線科の看護師求人を探すには
看護師の転職サイトで求人をできるだけ集めてから、職場を探していきましょう。
看護師専門の転職サイトは一般には公開されていない、条件の良い非公開求人もありますので、必ずチェックしておきたいところです。
また、転職サイトも様々なものがありますので、選ぶ際は求人数が多いこと、利用者満足度が高いことを確認して失敗のないようにしてくださいね。
転職サイト選びが転職成功の鍵をにぎっています。
おすすめの転職サイトは以下の記事を参考にしてくださいね。
勤務先を選ぶときにチェックしておきたいこと
放射線科の看護師の給与や労働条件は、どこの病院を選ぶかで変わってきますので、求人情報をよく見極めて、良い条件の転職先を見つけたいですね。
転職してから後悔しないように、事前にチェックが必須な項目などを記事にまとめましたので、参考にして頂ければと思います。
まとめ
・放射線科の看護師は最先端医療に携わることができ、幅広い診療科の疾患・治療についての知識を得ることができる
・放射線科は基本的に外来のみのため、夜勤がなく、検査も予約制で行っているところが多いため、残業も少ない
・放射線科は仕事とプライベートを両立させたい人向きな職場
放射線科の看護師についてご説明しました。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
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Email:nursehirocom@yahoo.co.jp
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