派遣看護師はどんな働き方をするの??
派遣看護師の求人はどうやって探せばいいの?
そんな疑問にお答えします。
常勤は勤務時間が長くてプライベートが確保できない、夜勤が辛くなってきた、色々な職場を体験したい、そんな方におすすめなのが派遣看護師です。
その名の通り派遣会社に登録し、仕事をまわしてもらいます。
派遣看護師は勤務時間や働く日数・タイミングを自分で選べるため、プライベートを充実させることも、家族の生活スタイルに合わせることも、好きな時だけ働くこともできます。
この記事では、元看護師の私が派遣看護師の特徴やメリット・デメリット、求人の探し方をご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
元看護師。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
派遣看護師の特徴
派遣看護師の派遣先
派遣看護師の主な派遣先は各種老人ホーム、社会福祉施設、デイサービス、検診センター、保育園などです。
法律上医療機関への派遣は認められていません。
しかし、社員登用が前提の「紹介予定派遣」や、産休・育休などの代替勤務であれば、事実上どの医療機関でも働けるということになっています。
単発派遣も可能
単発派遣も可能です。ただし条件があり、
①本業の収入が500万以上
②世帯収入が500万以上
③60歳以上
④雇用保険の適用を受けない学生(昼間学生)
これらの条件にいずれか一つでも該当する人は、30日以内の日雇い派遣(単発派遣)ができます。
単発派遣にはデイサービス、訪問入浴などの介護施設、イベントナース、ツアーナース、検診センターといった求人があります。
派遣会社の福利厚生を受けられる
派遣看護師は派遣会社の福利厚生を受けることができます。
社会保険の加入だけでなく、有給休暇や育児・介護休暇の取得も可能です。
また、健康診断やインフルエンザ無料予防接種などを受けられる派遣会社もあります。
それぞれの派遣会社で福利厚生に差がありますので、派遣会社を選ぶときは福利厚生を確認することも大切となります。
交通費の支給は派遣会社によって異なる
2020年4月に導入された「同一労働同一賃金」により、短時間労働者や有期雇用労働者にも、給料とは別に交通費を支給する派遣会社が増えました。
しかし、支給方法は派遣会社によって異なるため確認が必要です。
派遣看護師のメリットデメリット
ここでは派遣看護師のメリット、デメリットをご説明します。
メリットデメリットをよく確認して、転職の参考にしてくださいね。
派遣看護師のメリット
働き方の融通が利く
出勤できる日を調整でき、休みたいときも融通が利く。
週に○日だけ、日勤だけ、単発で休日だけ、のように自由に勤務スタイルを選ぶことができます。
そのため、子育て中の人、Wワークを希望する人、数か月働いたら数か月旅に出る、といった人も無理なく働くことができます。また基本的に残業はありません。
時給が高い
パート・アルバイト看護師の時給と比較すると、派遣看護師の方が時給が高い傾向にあります。
派遣の時給は2000円以上のところが多いようです。
また、夜勤だとさらに時給が高くなります。
夜勤専従でがっちり稼いで長期休暇をとる、ということが可能です。
人間関係のストレスがない
看護師の転職したい理由の上位には、常に人間関係のストレスがあがってきます。
しかし、派遣では短期間の仕事の関係となるため、常勤で働くよりも人間関係のストレスは少ないと言えます。
もし、苦手な人がいても「少しの間だし」と深刻にならずに済みます。
また、委員会活動や係活動に参加する必要もないため、煩わしさは少ないと言えます。
気軽に職場を変えられる
長く働けないな、合わないな、と感じたら更新せずに職場を変更することが可能です。
辞める理由を上司に報告することもないですし、引き留められるということもありません。
様々な経験を積める
いろいろな分野の医療・看護を学ぶことができます。
経験を積んで、スキルアップ・キャリアアップをすることが可能です。
また、その中から自分のやりたい仕事、自分に向いている仕事を見つけることもできるでしょう。
派遣で働くことは経歴上の不利にはなりません。
派遣での勤務先を履歴書に書くことなく、派遣会社の社員としての経歴となります。
派遣看護師のデメリット
職場に馴染みにくい
慣れないうちは派遣先のスタッフとのコミュニケーションがうまく取れずに、仕事がスムーズに運ばない、というデメリットがあります。
また、派遣先がスタッフ同士の結束が強い職場ですと、なかなか雰囲気に馴染みづらいことがあるようです。
派遣看護師は「外部の人」との認識をされるため、扱い自体は丁寧ですが疎外感を感じることも少なくありません。
収入や雇用が不安定
看護師は売り手市場のため派遣先は多いです。
しかし、仕事によっては閑散期があるため仕事依頼が入らない時もあります。
また、契約を更新しなければ、そこで仕事は終わりとなるため、一度就職したらとりあえずは安泰、という正社員と比べるとデメリットとなります。
職場のルールになれるのが大変
主な業務自体は大きく変わりはありませんが、施設ごとにルールやシステムが異なるため、1から覚えて慣れていくのは大変です。
また、それぞれの職場でのローカルルールも存在することが多いため、戸惑うことも多いと言えます。
賞与がない
2020年4月の派遣法改正によって「同一労働同一賃金」が導入され、仕事内容や配置転換の範囲が正社員と同じ場合、派遣社員であってもボーナス(賞与)が支給されるようになりました。
しかし、実際は年2回といったような、まとまった賞与が支給されることは少ないようです。
また、支給されても少額であることがほとんどです。
時給が高いため月収は満足できても、まとまった額の賞与がもらえないことは派遣看護師のデメリットとなります。
即戦力を求められる
人員補充を目的で派遣される場合は即戦力を求められています。
派遣先では研修がないことがほとんどです。
そのため、ある程度の知識・経験があることが派遣看護師として働くうえでの基本となりますので、最低でも3年は常勤看護師として働いているといいでしょう。
自分のできること・できないこと・得意なことを派遣会社にしっかりと伝えておくことが大切となります。
派遣看護師に向いている人
ここでは、派遣看護師に向いている人をご説明します。
ブランクがある人
正社員として復帰するまでの慣らし期間として、派遣が勤務形態上働きやすいといえます。
また、派遣は常勤ほどの難しい看護技術が求められず、技術面で不安が多少あっても大丈夫です。
家事・育児・介護との両立を求める人
派遣看護師は残業がほぼないため、プライベートの時間を確保できます。
また、シフトが常勤と比較して柔軟であり、勤務日数を自分の予定に合わせて調節できるため、家族との時間を優先したい人に適していると言えます。
Wワークをしたい人
勤務日数、勤務時間を調整できるため、他の仕事との両立が可能となります。
また、単発派遣の仕事ですと、長期休暇のときにWワークを行うことができます。
派遣看護師の求人を探すには
派遣看護師専門の転職サイトで求人をできるだけ集めてから、職場を探していきましょう。
看護師専門の転職サイトは一般には公開されていない、条件の良い非公開求人もありますので、必ずチェックしておきたいところです。
また、転職サイトも様々なものがありますので、選ぶ際は求人数が多いこと、利用者満足度が高いことを確認して失敗のないようにしてくださいね。
転職サイト選びが転職成功の鍵をにぎっています。
ここでは、求人数が業界トップで利用者満足度が高い転職サイトをご紹介しますので、参考にしてくださいね。
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看護師派遣での注意点
派遣看護師でいちばん重要なスキルは柔軟性です。
毎回新しい職場、人間関係となるため、柔軟に環境に適応するスキルが大切となります。
そして、柔軟にその職場のやり方に従う、ということも大切です。
派遣として働くということは、それなりに看護師としての経験もスキルもあるということです。
それでも「自分のやりかた」を押し通すのではなく、「その職場のやりかた」を受け入れていくことが大切なのです。
派遣看護師の給料の手取りはどのくらいか
派遣看護師の給与は時給換算が多いです。
一般的には都市部で1,500〜2,500円、地方部でも1,200〜1,600円ほどです。
多くの派遣看護師の月の手取りは20万から28万円ほどとなるので、正社員と比べてもそこまで月収は低くないと言えます。
そして、派遣看護師はサービス残業はありません。
やむを得ず残業をした場合は、しっかりと時間外手当が支給されます。
ただし、派遣看護師は賞与が支給されないため、年収で考えると正社員よりも低くなってしまいます。
まとめ
・派遣看護師は勤務時間や働く日数・タイミングを自分で選べる
・派遣看護師は派遣会社の福利厚生を受けることができるため、派遣会社選びは大切
・派遣看護師はブランクがある看護師、家事・育児・介護との両立を求める人におすすめ
じっくり求人を比べながら、ベストな職場を見つけたいですね。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方 裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。今はフリーランス。
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