今回は、病院や施設に採用されない看護師の特徴を採用担当の視点からランキングにしてお話しします。
転職の採用選考で病院はどんな看護師を採用したいの?
採用されない看護師ってどんな人?
看護師として働いていても、病院側がどんな看護師を採用したいのか、どんな人が不採用になっているのか、知る機会は少ないですよね。
それぞれの病院によって、採用したい看護師は若干の違いがあるにしても、基本的な評価の基準は同じで採用したくない看護師の特徴も共通する部分が多いです。
採用選考では、プラスの評価をしてもらうことも大切ですが、マイナス評価をもらわないようにすることが不採用にならないポイントです。
採用担当からすると、良い部分があっても採用したくないポイントに当てはまっている看護師には、内定を出しにくいからです。
その採用したくないポイントを改善しないで転職活動をしていると、
「経験値はあるのに、なぜかどの病院でも不採用になってしまう」
など、なかなか転職先が決まらないということにもなります。
でも、大丈夫です。
採用されない看護師の特徴は知っているだけで改善できるものばかりです。
この記事では、採用されない看護師の特徴を理由も含めて詳しくお話ししますので、その特徴を押さえて採用選考を受けることで、不採用になる確率を減らすことができます。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
採用されない看護師の特徴第10位)元気がなさすぎる
看護師=明るい、元気、優しい。多くの人が抱いているイメージですが、実際、看護師には色々な人がいます。
個性があるので当然です。
ただあまりにも「元気がない」というのは採用側から見るとちょっと心配になります。
看護師は病気を患っている患者さんと関わります。
その看護師に元気がなかったら…患者さんも暗い気持ちになってしまいますよね。
採用選考でも、第一印象は採用されるかどうかに大きく影響してきます。
面接で、
「笑顔がない」
「声に覇気がない」
「雰囲気がどんよりしている」
こんな元気のない応募者は最初から悪いイメージがついてしまって、採用されないことが多いです。
また、面接以外の時間に気を抜いている人も多いので注意が必要です。
応募書類の受け渡しや、面接の受付など、採用担当者とやりとりする場面で、
「挨拶もない」
「ぼそぼそと小声で話す」
「覇気がない」
など、あまりにも元気がないとマイナス評価をされてしまいます。
採用選考は施設に入ったその時から始まっています。
採用するかどうかを決めるのは面接官だけではないです。
なので、採用担当や他のスタッフとやり取りする時も、面接を受ける時も、
「自然な笑顔でハキハキと受け答えをする」
「キビキビと動く」
「背筋を伸ばす」
など、施設内に入った時から選考が始まっていることを意識して対応することが大切です。
採用されない看護師の特徴第9位)不愛想
不愛想な看護師ってちょっと怖い感じがしますよね。
「表情が硬い」
「言葉が硬い」
「言葉がぶっきらぼう」
そんな不愛想な応募者は採用されないことが多いです。
面接では緊張して表情がこわばることもあります。
でも、こわばりながらも笑顔になったり、声色を調整することはできます。
話の抑揚や語尾の強さによって相手に与える印象は大きく変わります。
面接でも不愛想なまま、「これが素の私です」というのは、面接官に良い印象を持たれないこと間違いなしです。
面接でさえ相手に合わせることができないということは、
仕事で患者さん相手に上手く関わることができないのでは?
と厳しい評価をされてしまうんですね。
採用選考は印象の良し悪しで、合格するかどうかが大きく変わってきます。
「面接官や採用担当が話しているときには、軽くあいづちを打つ。」
「気持ち口角を上げておく。」
これだけで印象はかなり良くなります。
第一印象で悪いイメージがつかないようにすることがポイントです。
採用されない看護師の特徴第8位)清潔感がない
看護師が働く病院、施設は清潔第一です。
採用担当も清潔感がない看護師にはマイナス評価をつけることが多いです。
見ているポイントとしては、
髪の毛は綺麗に整えられているか?
メイクは派手すぎないか?
ブラウスやスーツはしわになっていないか?
爪は伸びていないか?派手なネイルも印象が良くないです。
また、意外と意識がいかないのは足元です。
靴はピカピカに。
革が剥げていたり、かかとがすり減っていると、それだけで清潔感が無くなってしまいます。
細かいことですが、採用選考では見た目の印象が合否を分けることがあります。
清潔感がある人とそうでない人では、面接で同じようなことを発言していても、評価が大きく変わってしまうことがあります。
意識すれば簡単に改善することができるポイントなので、面接日までにしっかり準備しておくことが大切です。
採用されない看護師の特徴第7位)志望動機がない
面接では、「当院を志望した理由は何ですか?」と、必ず志望動機を質問されます。
この志望動機を答えられない人がけっこう多いです。
緊張で言葉に詰まってしまうのは仕方ありません。
スムーズに答えられなくても、面接官はそれだけでマイナス評価はしないです。
ただ、志望動機を全く答えられない応募者は採用されない可能性が高くなります。
面接対策を全くしていない、何も考えないで転職しようとしている、これでは例え経験値がある看護師でも、採用側は内定を出しづらくなってしまいます。
「なぜ転職しようと思ったのか」
「どんな仕事や働き方を希望するのか」
「なぜその病院で働きたいのか」
「自分の強みはどこか」
など、転職する理由や志望動機、自己アピールは最低限答えられるように準備しておくことが大切です。
採用されない看護師の特徴第6位)質問と関係ない回答をする
面接では面接官から色々な質問をされるので、質問の意図を読み取って回答していくことが必要です。
でも、
「面接官が聞きたいことを答えず、自分の話したいことを話してしまう。」
「結論のわからない回答をする」
など、質問と関係ない内容を話す人は意外と多いです。
ある程度は面接官も「緊張しているのかな」と受け入れてくれますが、あまりにもすべての回答がちぐはぐだと、採用しないことが多いです。
「会話の意図を読み取れない」
「話の要約ができない」
これでは看護師として患者さんとうまく接することができないのではないか?
指示を受けてしっかり業務をこなすことができないのではないか?
と判断されてしまうんですね。
会話が成り立つ、言葉のキャッチボールができる。
これは、当然のようですが、それなりのコミュニケーションスキルが必要ですし、面接で緊張しているとうまくできないこともあります。
なので、面接官の質問の意図が読み取れなかったり、回答に不安がある場合は、無理に答えるのではなく、もう一度質問内容を確認しても大丈夫です。
また、回答する時には、結論を先に簡潔に答えて、補足や理由を付け足すという話し方をすると、面接官にうまく伝わります。
面接で質問される内容は事前にある程度予想できるので、自分の考えをまとめて、どう回答するか組み立てておくと、面接本番でスムーズに回答することができます。
しっかり準備しておくことが大切ですね。
採用されない看護師の特徴第5位)話が異常に長い
面接では、自分をアピールしたい、自分の看護観を伝えたい、そんな熱い気持ちを持って臨んでいる人も多いです。
あれも言いたい、これも言いたい、もっと伝えたいという気持ち、わかります。
でも、面接では質問に対する返答が長すぎるとマイナス評価をされてしまうことが多いです。
話しが長くなることで伝えたいことが散漫になって、一番伝えたいことがぼやけてしまったり、話しの要約ができない人、考えがまとめられない人、という印象を持たれてしまうことにもなります。
そうならないために、まずは一番伝えたいこと、一番アピールしたいことを言葉にして、それを後から説明、補足する、という形をとると話の導入がしやすくなります。
面接官ももう少し話を詳しく聞きたいときは、さらに質問をしてきますし、簡潔にまとまっている方が印象も良いです。
少し話し方を工夫するだけで、面接官が受ける印象は変わってくるので、意識しておきたいポイントです。
採用されない看護師の特徴第4位)面接官だけに愛想がいい
誰でも面接選考には通りたい、と考えるものです。
だからこそ、面接官にはにこやかに愛想良く接します。
これは当然の心理です。
でも、採用選考は面接官だけが行っているわけではなく、面接以外の場でもけっこう観察されています。
「受付での挨拶、応対」
「待合室での態度」
施設に入るところから見られていると言っても過言ではないです。
面接のときだけ愛想を良くしても、
「受付であいさつしない」
「受付の仕方がぞんざい」
「待合室で足を組んで座る」
「ずっと携帯をいじっている」
など、採用担当は細かいところまでチェックしています。
なので、面接ウケが良くても、ほかの場面で態度が悪いと、それだけで採用されないことがあります。
これは普段の行いや態度がにじみ出る部分でもありますが、最低限、「面接の日は自宅を出た時から選考が始まっている」という意識をもって、気を抜かないことが大切です。
いつどこで誰に見られているかわからないので、注意が必要です。
採用されない看護師の特徴第3位)時間にルーズ
看護師の仕事は、
「決められた時間内に仕事を終わらせる」
「時間通りに検査出しや手術出しをする」
「患者さんとの約束は早急に対応する」
など、時間管理は本当に大切です。
時間にルーズだと、仕事が終わらなくて周りに迷惑をかける、検査や処置が滞る、患者さんからの信頼を得られない、など、仕事に支障が出てしまいます。
また、看護師は人を相手にする仕事なので、自分の時間だけでなく、相手の時間も大切にする必要がありますよね。
だからこそ、採用担当も時間を守れない看護師に対しての評価は厳しいです。
「提出書類の期限を守らない」
「病院見学や面接の時間に遅れてくる」
何かしらの理由がある場合でも、連絡もなく時間を守れないのは社会人失格と判断されて不採用となってしまいます。
なので、提出書類は期限ぎりぎりに出すのではなく、できるだけ早めに作成して提出する、面接当日は早めに現地に到着して、近くのカフェなどで時間を調整する、これくらいの余裕があると良いです。
面接当日は交通機関の遅延など、予想外のことが起こることもあります。
多少予定通りにいかなくても、決められた時間には到着できるようにタイムマネジメントをしておくことが大切ですね。
採用されない看護師の特徴第2位)こだわりが強すぎる
「仕事はこうしなきゃいけない」
「こうあるべき」
とこだわりが強すぎる看護師は採用選考で良い評価をされないことが多いです。
看護師は人間相手の仕事です。
自分のこだわりばかり主張していては上手く関係を築くことができなかったり、自分だけがこだわるのであればまだしも、そのこだわりを周りにも強要してしまうと職場環境も乱してしまうことにもなります。
採用担当としても、「自分はこうしたい」というこだわりが強すぎる看護師は、
「施設の方針や仕事のやり方に合わせられないのではないか」
「職場のスタッフとうまく関係を作れないのではないか」
など、一緒に働くのは難しいと判断してしまうことも多いです。
看護師としての信念や理想を持つのは大切です。
でも、それを固持しすぎると周りと衝突してしまいます。
信念や理想を持ちながらも、色々な考え方を受け入れて対応していける柔軟さがあると採用担当も安心して採用することができます。
面接では、応募者に色々な質問をして仕事に対しての向き合い方、考え方を評価しています。
例えば、「考え方が合わない上司、同僚とどう付き合っていきますか?」という質問をすることがあります。
この質問は、協調性や人間関係をどう作っていくのかどうかを確認したいという意図があります。
回答のポイントは、
「人それぞれ意見が合わないことがあるのは当然なので、患者さんのために何が最善かを考えて皆で答えを出していきます」
など、職場全体の意見を尊重しながらも、看護師として最善の選択をしていく考えであることを回答すると印象が良くなります。
看護師として信念をもって働くのは良いことです。
面接では、それがうまく伝わるように工夫することが大切です。
採用されない看護師の特徴第1位)退職理由がネガティブすぎる
転職活動においての面接では、「看護師としてやりたいこと」、「この施設を選んだ理由」などの他に「前の職場の退職理由」、「転職する理由」を質問されます。
「以前はどんな仕事をしていたのか」
「どうして前職を辞めたのか」
「なぜ転職したいのか」
など、転職にまつわる様々な質問をされます。
退職理由や転職したい理由は人それぞれ違うと思います。
「人間関係が悪い」
「給与に不満がある」
「仕事が忙しすぎる」
「やりたい仕事が別にある」
「スキルアップしたい」
「引っ越しするなど」
色々ありますよね。
ただ、採用選考では、あまりにもネガティブな退職理由を正直に伝えてしまうと、採用されなくなってしまいます。
採用担当は応募者の退職理由を聞いてこう考えます。
「人間関係の不満から退職した。」
⇒うちの職場でも合わないスタッフがいたら辞めてしまうのかな。
「給与に不満があるから退職した。」
⇒うちの職場も満足のいく給与でなかったら辞めてしまうのかな。
「仕事が忙しすぎて退職した。」
⇒うちの職場も忙しいけどな。。
「やりたいことができないから退職した。」
⇒うちの職場もやりたい仕事ばかりではないと思うけどな。。
採用担当としては、即戦力として活躍できることはもちろんのこと、職場のスタッフとうまく関係を作っていける、出来るだけ長く働いてくれる、そんな看護師を採用したいので、不満を抱えてすぐに辞めてしまう看護師はなるべく採用したくないと考えています。
なので、退職理由がネガティブすぎると、不採用になることが多いです。
面接で答える退職理由、転職理由はポジティブなものを準備しておくことが必要です。
例えば、
「前の職場では経験できなかった診療科の仕事にチャレンジしてみたい」
「応募した病院でしかできない仕事に携わってみたい」
「新しい技術を学んでスキルアップしたい」
など、ポジティブな退職理由、転職理由を用意しておくと良いです。
また、面接官から前の職場に不満があったか質問された場合は、「多少の問題点はあったが、自分なりに解消していた。どこの職場でも多少の不満はでる。」など、バランス感覚の良い回答をしておくと印象が悪くならずに済みます。
採用されない看護師の特徴【まとめ】
ここまで採用されない看護師の特徴をお話ししました。
採用選考を受ける前にしっかり対策しているあなたは、この特徴には当てはまらないと思いますが、採用されない看護師の特徴を理解しておくことで、採用担当が何を考えて、どんな看護師を採用したいのか見えてくると思います。
採用選考はプラス評価をしてもらうことも大事ですが、マイナス評価をできるだけ減らすことがポイントとなります。
しっかり対策して、希望の施設に確実に入職できるようにしてくださいね。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:ナース裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
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