看護師転職サイトの祝い金ってもらえる??
祝い金はもらえなくなった??
看護師の私がこんな疑問にお答えします。
結論、令和3年4月1日より職業安定法に基づく指針が改正され、「就職お祝い金」は禁止されました。
現在では看護師転職サイトで祝い金をもらうことはできません。
この記事では、看護師転職サイトの祝い金と祝い金以外にもらえるお金はあるのかご説明します。
あなたの転職活動の一助になれば幸いです。
この記事の執筆者
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務後独立。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
『ナース裕美の看護師転職サイト早わかり解説』(Kindle)著者。
看護師としての視点から、転職に役立つ記事作成をしています。
当メディアは厚生労働省が規定している職業紹介責任者が監修しています。
看護師転職サイトの祝い金とは
以前は看護師転職サイトを利用して転職活動を行い、入職が決まった利用者に一定の祝い金が支払われている場合がありました。
入職することで祝い金が出たり、一定期間勤務することで祝い金が支払われたり、と祝い金の種類は様々です。
支給条件を満たせば数十万円の祝い金をもらえることもあり、看護師転職サイトを祝い金がもらえるかどうかで選ぶ時代もありました。
看護師転職サイトの祝い金は法改正により禁止された
令和3年4月1日より職業安定法に基づく指針が一部改正され、「就職お祝い金」などの名目で求職者に金銭等を提供して求職の申し込みの推奨を行うことが禁止されました。
そのため、看護師転職サイトによる就職お祝い金など、金銭の提供は禁止されました。
そのため、現在では祝い金を支給する看護師転職サイトはありません。
今でも祝い金を支給している転職サイトは指針を守らず運営している可能性もあるため、利用については慎重になった方が良いです。
法律やルールより自社の利益を優先するサイトでは、満足のいく転職をすることはできないと言えます。
祝い金以外にもらえるお金はある?
ここでは、祝い金以外の「転職することでもらえるお金」についてご説明します。
雇用保険(失業保険)
雇用保険は、失業した人が生活や就職の促進のために給付が受けられる制度です。
給付を受けられる期間は年齢や雇用保険の被保険者であった期間、離職の理由などで異なりますが、90日~360日の間でそれぞれ決められます。
特に病院の倒産、施設都合の退職などで退職した人は手厚い給付日数となる場合があります。
雇用保険の手続きについては、ハローワークのホームページを参考にしてください。
再就職手当
再就職手当は雇用保険を受給している人が、早期に就職先が決まった時にもらえる手当です。
失業手当の支給日数が一定期間以上残っている場合支給されます。
早く就職すればするほど支給率が高くなります。
再就職手当の手続きについては、ハローワークのホームページを参考にしてください。
就業促進定着手当
就業促進定着手当は、再就職手当の支給を受けた人が、再就職先に6か月以上雇用され、かつ6か月の間に支払われた賃金の1日分の額が前職の賃金に比べて低下している場合にもらえる手当です。
支給額は、基本手当の支給残日数の40%を上限として、低下した賃金の6か月分が支給されます。
詳しくはハローワークのホームページを参考にしてください。
支度金
入職が決まった看護師に「支度金」「一時金」を支給する施設もあります。
相場としては10万円から30万円ほどです。
引っ越し費用としての利用や、面接や見学時の交通費として支給されます。
看護師転職サイトには支度金アリの求人が掲載されていることがあるので、チェックしてみると良いです。
赴任費用
応援ナースに支給されます。
応援ナースは看護師不足の病院や施設に対し人材を派遣します。
応援ナースは一時的に移住する必要があるため、引っ越し費用や移動費を病院側が赴任費用として負担してくれる場合が多いです。
看護師転職サイトの祝い金は違法だった??
そもそも看護師転職サイトの祝い金制度は違法だったのでしょうか。
結論、「違法とは言い切れない」状況でした。
たしかに、令和3年の法改正の以前より、厚生労働省から「求職者等を勧誘するにあたっては、祝い金等の金銭を支給することは望ましくない」と通告も出されていました。
「転職成功で○○万円」というのは誇大広告という意見も多かったと言えます。
しかも、実際にはすぐに祝い金がもらえるわけではなく、一定期間働いてから受け取れるようになっていることも多く、結局お金が必要な転職時には支給されないということもありました。
このような仕組みから転職者のためにある制度ではなく、単に転職や転職サイトの利用を推奨するためだけのものとなっているという批判もあったと言えます。
そもそも祝い金は支給条件があってもらえないこともあった
「転職成功で○○万円」とうたっていても、転職してすぐに祝い金がもらえるわけではありませんでした。
多くが「入職後〇ヶ月勤務継続後」のように縛りを設けていました。
確かに、採用側からしても入職してすぐに辞められてしまっては困ります。
採用費用が無駄になりますし、教育した時間も無駄になってしまいます。
また、転職サイト側としても、転職してすぐに辞められてしまうのは、サイトの信用に関わり、求人掲載をする施設側からの評価が下がるのは避けたいのが本音です。
そのため、一定期間の継続勤務は約束できるようにしていたわけです。
祝い金目的の看護師もいたため病院にとっては良い制度ではなかった
看護師転職サイトに登録して、「無料で手厚いサポートを受けながら転職活動が出来て、転職が決まったら祝い金までもらえる」こんないい話はありません。
実際に祝い金目的で転職サイトに登録して転職していた看護師もいたようです。
しかし、病院にとっては祝い金だけを目的とした看護師を採用すると、すぐに辞めてしまったり、仕事へのモチベーションが低いなどの問題もあったため、良い制度とは言えない部分もありました。
また、祝い金目的で転職した看護師も、一定期間は転職先で働く必要があります。
転職にはある程度の労力が必要ですし、「祝い金をもらってすぐに辞めて転職する」ということを繰り返しても、長くは続きませんね。
祝い金をあてにするより年収が高い職場を見つける方が効率がいい
現在は祝い金制度はないため、がっかりしている人もいるのではないでしょうか。
しかし、祝い金は一時的なお金です。
数十万もらうだけでは、それこそ入職準備や引っ越しなどですぐになくなってしまいます。
すぐになくなるお金をもらうために転職をするよりも、継続的に高収入が期待できる施設を選んで転職した方が、結果的にもらえる金額は高くなります。
そのため、祝い金や支度金目的で転職先を探すことよりも、しっかりと求人のリサーチをおこない、年収アップが望める求人を探していくほうが効率が良いと言えます。
また、年収が高くても職場環境が自分に合わなければ勤務し続けることが難しくなります。
あまりお金にとらわれず、労働環境・職場環境などトータルで希望条件に合う職場を選択することが大切です。
入社お祝い金制度がある施設はあるのか
看護師転職サイトを利用して転職が成功しても祝い金がもらえないことが分かりました。
しかし、「施設として」入社内定者に祝い金を支給している施設もあります。
入社お祝い金が支給される施設は、介護施設やグループホーム、美容外科、訪問看護ステーションなど様々です。
金額は施設によって異なりますが、10万円から30万円ほど支給されるケースが多いです。
ハローワークの就職お祝い金目的で離職しない方が良い
失業給付の受給中に早期で再就職をすると、ハローワークから就職祝い金として「再就職手当」がもらえます。
再就職手当は、ハローワークで失業給付(基本手当)の受給資格の決定を受けた人で、早期に再就職した場合にもらえる就職祝い金のことです。
脚就職手当を受給するためには、多くの条件があります。そして、自分で条件を確認して受給のための手続きをする必要があります。
ただしハローワークで失業給付を受給するということは、一度離職してから転職活動を行うことになります。
転職活動は現職で働きながら進めることが基本です。
再就職手当目的で離職してから転職活動を進めるのはおすすめできません。
まとめ
・職業安定法に基づく指針が改正され、看護師転職サイトの祝い金は廃止された
・以前は支給条件を満たせば数十万円の祝い金をもらえることもあった
・祝い金や支度金よりも年収が高い職場を選んだ方が効率が良い
看護師転職サイトの祝い金と祝い金以外にもらえるお金はあるのかご説明しました。
あなたの転職が本当に満足いくものになるように願っています。
執筆者情報:裕美の転職研究所
ナース裕美(緒方裕美)
看護師。大学病院にて眼科、ICUに11年勤務。現在はキャリアアドバイザーとして活動中。
保有資格は「看護師免許」、「職業紹介責任者(番号:001-220124001-05302)」
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